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  • 正しいワークショップを行う11の秘訣

    正しいワークショップを行う11の秘訣

    Hyper Islandでのワークショップの様子 – Phil Hesketh, Thomas Anderson, Sydney Johnson, Josephine Hjort, kien, Manish KC, Renzo Vallejo

    原文:”How to do your workshop right – 11 tips & tricks” by Dan Nessler

     友達のために一度最高の料理を作ってもシェフにはなりません。毎晩同じ品質の料理を提供するには室の高い材料、技術、創造性、柔軟性、修練が必要です。レシピを心で理解しなければなりません。

     ワークショップの運営と進行も同じです。ワークショップの成功は幸運でもなければ参加者の好みでもありません。慎重な準備とエクスペリエンスのデザイン、ツールやデザイン、ルールと原則の遵守がワークショップを成功に導きます。

     ワークショップに参加して何回「なんで8時間もこんなことに無駄にしたんだ?いったい何がポイントだったんだ?」とワークショップをあとにしましたか?

     うまく実践するための技術、ルールやツールがある。いくつかは当たり前で初歩的に見える。それなのに、それを無視したり従わなかったりすることが多い。そこで、ここに11のよいワークショップの材料を改めて紹介します。

    正しいワークショップを行う11の秘訣

    1. 参加者を理解する

     プロダクトやサービスはユーザーにサービスを提供するもので、それはワークショップも同じです。エクスペリエンスとなにか使えるものを提供します。参加者はどんな人達なのか、ワークショップに関連するニーズとペインはなにか。それがワークショップで提供しなければいけないことです。

    2. 共通のビジョンとゴール

     誰かと自分の時間を浪費させることほど最悪なことはありません。だからやめましょう。なぜここに集まったのか最初に定義して合意しましょう。<>u明確なビジョンと測定できるゴール。それを参加者に提示してください。参加者とコレボレーションして合意するのもいいでしょう。これにより、ゴールに集中してワークショップの最後に結果を測定することができます。 チームキャンバスはビジョン、ゴール、価値、ルールと役割を決めることに役立ちます。

    Hinderling Volkartでのチームキャンバス

    3. しっかり構成してアジェンダを使う

     ゴールがわかっているのは素晴らしいですが、途中で迷ったり行き詰まったりしたくありません。分刻みで計画する必要はありませんが、トピックとマイルストーンは決めておきましょう。 しっかりとした構成は参加者が集中することを助け、方向性を持つことができます。以下が一般的な構成です。

    1. オンボーディング

    • あいさつとお互いの紹介 (アイスブレーク)
    • ワークショップのビジョン、ゴールとアジェンダ
    • ワークショップ中のルール

    2. ワークショップのキートピック

    • ワークショップの内容

    3. オフボーディング

    • ワークショップのまとめと達成したゴール
    • 次のステップとアクション
    • 振り返りとフィードバック

     アジェンダはワークショップ中は常に見えるようにしておきましょう(ホワイトボードに書くなど)。ポストイットを使ってアジェンダのアウトラインを表現することもできます。そうすることによって進行中でも柔軟に対応することができるようになります。終了するごとにポストイットを取り除くことで達成感を感じることもできます。

    Hinderling Volkartでのワークショップアジェンダ

     参加者とラフなアジェンダを事前に共有しておきましょう。そうすることで参加者も準備をしておくことができますし、透明性を確保することにもなります。

    4. アイスブレイクとエナジャイザー

     アイスブレークとエナジャイザーは参加者の参加を促してムードづくりをします。あまり親しみのないトピックスや参加者同士がはじめて顔を合わす場合に特に有効です。アイスブレークとエナジャイザーの方法はたくさんありますが、以下のリンクが役に立ちます:

    www.thebalance.com

    toolbox.hyperisland.com

     私が好きなアイスブレークは«phototelling»です。以下のリンクは私の好きなバージョンでコンテキストに合わせて調整してあります:

    hiteamweek.com

    Credits: Hyper Island, Teamweek, Thomas Boie Rasmussen, Anna Evans, Sydney Johnson, Letizia T Lodi

    5. ルールを決めてみんなの行動を決める

     ワークショップはグループがコラボレーションする場です。どのようにコラボレーションをするのか参加者の間で共通の理解があるようにしましょう。参加者が合意できるルールを決めるか、一緒に作りましょう。私はこれを使っています:

    ワークショップのルール(例)

     また、チームキャンバスはここでも役立ちます。

    theteamcanvas.com

    6. 振り返りとフィードバック

     ワークショップの終わりに何をして何を学んだのかをまとめることは重要です。これはワークショップの仕上げで、なぜそもそもここに集まったのかを測ることができます。コンテンツ、プロセス、個人的な観点から振り返りましょう。参加者も振り返りやフィードバックを共有してもらいましょう。参加者から学び改善することが重要です。更に、参加者に対する気遣い、個人的な関心や関わりの気持ちを伝えることになります。いくつかの素晴らし振り返りやフィードバックのやり方を以下に紹介します。

    Reflection:

    Hyper Island Toolbox

    Feedback:

    Hyper Island Toolbox

    7. 「パーキングロット」を用意する

    Hinderling Volkartの«Parking lot»

     これは私のお気に入りです。

     しっかりアジェンダを決めても細かい議論や脇道に大きく逸れてしまうことがあります。このようにゴールから大きく離れてしまいます。そんなときのために「パーキングロット」を用意しておきましょう。トピックから外れてワークショップでは話しきれない考え、質問、アイデアを書き留め、ワークショップの後でも忘れないようにするため。

    8. 休憩を取る

     休憩を随所で取ることは必要ですし、生産性も向上します。TED talksが18 – 20分で終わるのもそのためです。誰かが話をしているのに集中できるのが最大でそれくらいです。インプットのための話をする時間がワークショップではあります。話す時間はなるべく短くして、アクティビティや議論の間に細かく分けましょう。仕事でも同様です。「ワーク」ショップと言われる所以です。休憩を取りましょう。BufferがブログでPromodoroなどいろいろな休憩のとり方を紹介しています。

    open.buffer.com

    Credits: Buffer

    9. オフタイムの時間を作る

    ワークショップ中に参加者がメールに夢中でパソコンをずっと眺めてるっていう経験ありませんか?私たちはやることがたくさんあって、メールや電話などをする必要もあります。事前にオフタイムの時間を計画して、メールや電話ができるようにしましょう。この方法はGVデザインスプリントでも推奨されています。

    www.gv.com

    10. 軽食と飲み物を用意する

    ワークショップの間に「水飲みたい..」って思ったことありますよね。自分のワークショップではそのようなことをしてはいけません。参加者の水分と糖分補給に気を使いましょう。最低限、水とスナックを。ハングリーでアグリーな参加者はワークショップに必要ありません。

    11. 司会進行のための第三者を雇うことを考慮する

     ワークショップによっては第三者の進行役を検討することをオススメします。進行役の役目は時間管理をしたり、トピックから離れないようにしたり、課題を解決することでワークショップの目的を達成することです。第三者の進行役はチームがゴールに集中して結果を出すことを助けます。

    まとめ

     一つのレシピに固執しないようにしましょう。私が提示したのはレシピの一つでしかありません。このようなやり方は私には適しています。ワークショップだけでなく、レクチャーやカンファレンスでの発表でも。ここで紹介した原材料は私にとってはとてもいいベースです。自分で好きなものを選び、工夫しながら自分とオーディエンスにとって一番いい方法を見つけましょう。

    ここで紹介されている『チームキャンバス』の日本語版はカタパルトスープレックスデザインに収録されています。

    カタパルトスープレックスデザインはデザインやイノベーションに役立つオープンソースで無償のツールを集めたツールボックスです。

    この記事はスイスのオンラインエージェンシーHinderling VolkartのUXディレクターDan Nessler氏による”How to do your workshop right – 11 tips & tricks“の翻訳です。

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  • 10年たっても誰もブロックチェーンの使い道がわからない(ブロックチェーンは時の試練に耐えられるのか?)

    10年たっても誰もブロックチェーンの使い道がわからない(ブロックチェーンは時の試練に耐えられるのか?)

    ざっくり言うと

    • 期待されている分野でいまだに使われていないのはそれなりに理由があるのでは?と問題提起
    • マウントゴックスやThe DAOなど様々な失敗を繰り返してそれを改善する価値がそもそもあるのだろうか(最近だとコインチェックもこれに加わったわけですが)
    • 盲目的に批判しているわけでなく、過去の事例とデータに基づくそれなりの知識とロジックで批評しているので、読む価値がある

    追記:はてなブックマークで誤訳をご指摘いただき直しました(憶測→投機)。ありがとうございます😊

    原文:”Ten years in, nobody has come up with a use for blockchain” by Kai Stinchcombe

     ブロックチェーン(ビットコインなど暗号化通貨を支える技術)が世界を変えると誰もが言っています。それにしても、何年もの必死の努力と数百万ドルの投資にも関わらず、誰もブロックチェーンの有効な使い道を見つけ出していません。通貨の投機と違法取引を除いては。

     それぞれ主張されているユースケース(決済から法的文書、エスクローから投票システムまで)は誰も必要としない分散化、暗号化した匿名台帳の使い道をひねり出したものでしかありません。もしも分散台帳が実際になんの使い道がなかったとしたら?もし、開発された10年後になって、分散台帳を誰も利用しないのは誰も望んでいないからだったとしたら?

    決済と銀行

     ブロックチェーンの元々の意図した使い方はビットコインのような通貨に力を与えることでした。そのほかの通貨と同じように価値を貯めたり交換できる。ビザと マスターカードは絶滅寸前の恐竜だと主張しています。中抜きする仲介人が必要なく無料で簡単に価値を交換できる仕組みがあるのだからと。銀行の革命ははじまったばかり。政府の命令でもう通貨は発行されなくなる。一般市民が自由にどの国にも属さずに取引ができるのだから。

    キラー機能:実際の商品と違った場合、お金が戻ってくる

     その夢から覚めるのにそれほど時間はかかりませんでした。一つには、仲介を必要としない価値の交換手段がすでにたくさんある:それは現金。ビットコインは米国ドルの代替ですが、ビザやマスターカードはドルベースの銀行取引システムに基づいていて、不正取引の紛争仲介や売方買方の身元確認など付加価値サービスを提供しています。プロダクトを購入した人にとって、新しい決済システム(例えば初期のPayPal)の特徴はプロダクトが実際のものと違った場合、お金が返ってくると確信できることでした。そして、プロダクトを売る側にとっては顧客がそれを利用することが価値となります。さらにクレジットラインを使えたり、飛行機のチェックイン枠を増やせたり。誰もビットコインで支払いたいと思わない。それがビットコインが実際には普及していない理由です。

    ビザをブロックチェーン上で機能させるには5,000基の原子炉が必要となる

     さらに、それほどいい決済システムでもありません。ビザは1秒で6万トランザクションを処理できるのに、ビットコインは1秒で7しか数えられません。ビットコインを改善するための技術的な改良は続いていますが、スタート地点としても現在機能しているシステムの0.01%の能力しかない。加えて、たった7つの処理を行うためにビザの35倍のエネルギーが消費されます。もしビザと同じトランザクション量を処理するならビットコインは全世界全て合わせたエネルギー量が必要になります

    政府の干渉なく取引が自由にできる

     多くの国で(そして自分の国で)権威から離れて自由にできることが多くなれば世界を変えることができるでしょう。キューバやベネズエラのような国では米ドルで取引をすることが好まれるし、ビットコインは理論上は同じ役割を果たせるはず。それでもビットコインが万能薬とならない理由が二つあります。それは個人にとって政府が持つ優位性と、社会にとって政府が持つ優位性です。

    マウントゴックスは顧客のお金を全て失った

     政府から支えられている銀行システムはFDICの保証、ACHの可逆性、身元確認、監査標準、何かが起きた時の捜査システムなどがあります。その反面、ビットコインはそのデザインからそのような保証はありません。私はメールシステムがハッキングされたことでパスワードが盗まれ、その結果として全てのビットコイン口座が空っぽになった人を知っています。何も頼れるものがないことに立ち尽くすしかありませんでした。そしてそれは個人に収まることはありませんでした。2014年に当時は最大だったビットコインの取引所のマウントゴックスが400万ドルの価値のビットコインを失いました。その次に最大となったビットフィネックスは顧客の資産を失った後に一時閉鎖しました。銀行から資産がもっと盗まれる世界を想像してください。ビットコインは中世の銀行のようです。「ここがリバタリアンの楽園です、よい日を!」

    解説

    • FDICとは米連邦預金保険公社(Federal Deposit Insurance Corporation)のこと。預金を保護する米国政府の独立機関。
    • ACH(Automated Clearing House)とは米国連邦準備銀行(FRB)による小口決済システムを使った銀行間取引の仕組み

    ビットフィネックスも顧客のお金を全て失った

    モンゴルの銀行はロシアの制裁によって400%の取引増加を経験した。新しいスローガンは「ビットコイン:モンゴルの警察より少ない」

     第二に政府の政策はテロリストや組織犯罪の資金調達を防止するようデザインされ、盗難されたクレジットカード番号や児童ポルノなど違法な取引を防止します。メインストリームののぞみは取引をプライベートで行い、令状の元でもそれがわからないこと。「政府がお金のやり取りをしている人のリストを持つべき?」と聞けば、ほとんどの人は「ノー」と答えます。しかし、「政府は令状の元で児童ポルノのコレクターとお金の取引をしている人のリストを持つべき?」と聞かれれば、ほとんどの人は「イエス」と答えるでしょう。誰も政府が違法だという状態で現在の100倍のビットコインの取引を望んでいません。ビットコインの熱烈な信奉者がいうように「現金がいま発明されたのら、それも違法となっていただろう」

    マイクロペイメントと銀行間取引

     ブロックチェーンを基盤とした通貨のユースケースとして二つ期待されているユースケースを取り上げる価値があります。それはマイクロペイメントと銀行間取引。マイクロペイメントに関しては無料で素早いこと。実際の処理には8分かかって、お金も4セントかかるのですが。人々はマイクロペイメントにビットコインが使えるといいます。例えば曲を聴くたびに2セントをミュージシャンに支払うとか、新聞記事を読むたびに4セントを支払うとか。それを実現するインフラ(例えば新聞記事を読むために8分も待たずに済む高度なファンドの認証)自体がビットコインの必要性をなくすでしょう。もし新聞記事を読むために4セント支払ったり、曲を聴くごとに2セント支払う気があるのであれば、月々の支払いを銀行で設定するだけでいい。そもそもマイクロペイメントよりサブスクリプションの方が好まれているのだから。

    登場から三年経過したRippleとSWIFTを比較するのは爪楊枝とアメリカのGDPを比較するのと同じ

     銀行間取引に関していえば、Rippleが有望視されています。過去30日間で2億ドルの銀行間と個人間の取引を処理しましたが、それはSWIFTにとっては40秒間の取引量と同じです。3年間も90%の取引がある貨幣を取り扱っているにも関わらず。これはアメリカのGDPと爪楊枝の売り上げの比率と同じくらい。なぜ銀行はこの新しい技術を使わないのでしょうか?それはRippleのゲートウェイを設定するのは既存のシステムとさほど変わらないから。パスワードやセキュリティートークンの紛失はさらに大きな被害がもっと早いスピードで広がるというだけ。みなさんが覚えているように、ビットコインの取引所で起きてしあった数より、避けようとしている数の方が多いこと。エンドユーザーにとって魅力的なシステムは銀行にとっても魅力的なシステムとなる。彼らはすでに台帳があり、分散化や匿名化が必要なければ可逆性を犠牲にする必要もありません。

    「スマート」コントラクト

    「スマート」コントラクトは法的文書ではなくソフトウェアとして書かれたものです。ブロックチェーンに直接組み込めるため、暗号に書き込まれた価値の移管において関わる人々との合意形成をすることができる。別の言い方をすれば自動実行をすることができる。理論的に言えばソフトウェアに書き込まれた契約書は読み込むコストが安い。なぜなら文字通り数学的で自動だから。複数の解釈はありえないし、高価な法廷での戦いも必要ありません。

    The DAOはすべての顧客のお金を失った

     しかし実世界の例ではこれが問題なことを示しています。最も特筆すべき現時点で最大のスマートコントラクトはthe Distributed Autonomous Organization (DAO)という投資メカニズムです。メンバーはプライベートな暗号鍵を使って何に投資するのかを投票できます。弁護士もマネージメント費も大理石の役員室もなく、the DAOは「ディレクターやファンドマネージャーが持つ誤まって投資家の資産を無駄にする能力を排除」しました。

     しかしながらソフトウェアのバグによりthe DAOはメンバーの資産の1/3である5000万ドルを「投資」することに「投票」しました。その投資先はバランスのアップデートの際の再帰問題を知り尽くした賢い開発者グループが作り上げた機構でした。これが意図された動きをしたわけでないので、ハックや脆弱性の悪用と言うものもいます。別のものはハックではないと言います。

     ソフトウェアは自律的に意思決定をし、複数の解釈ができません。ソフトウェアがどのように動くのか理解できないのであれば、そもそも参加すべきではない。最終的には全員が集まり、ソフトウェアのコントラクトを遡って変更し(ハードフォークして) 、お金を元の持ち主に戻すことに決めました

     そこからの学びは?たとえ最も熱狂的なブロックチェーン信奉者でもコントラクトの意図について人間が集まって議論をしたがると言うこと。ソフトウェアに委ねるのではなく。おそらく「バカな」やり方のほうがスマートだと言うことでしょうか。

    暗号化の熱心な信奉者でもコントラクトの意味を議論したがる

     The DAOは色々な示唆に富む実験でした。しかし、企業の単純な取引は?スマートコントラクト分野のスタートアップや投資家はブロックチェーンは超高速の実行と決済を提供すると約束しています。たとえばヘルスケアの申し込み。90から180日かかる清算のプロセスや長い時間電話でやり取りしなければいけない今のやり方に変わり、理論的にはその場で完了するはず。しかし、それはどのようなソフトウェアベースの購買システムで同じこと。私の会社が利用しているAWSのサービスはトラフィックに応じて自動的にスケールして、それに応じた請求します。スマートコントラクトがそれを変えると言うのは誤まった考えではないでしょうか。法的アレンジメントがソフトウェアによって実行されるのか、法的契約がソフトウェア自体に組み込まれるのかがごちゃ混ぜになっています。AWSのサービス条項はスマートコントラクトではないが、それを実行する清算システムは自動化されています。健康保険の請求書は自動化されていない。問題は現在のソフトウェアが請求を処理できるほど「スマート」で電子的に支払いができないことではありません。単に保険会社の動きが遅く、偶然または意図的に人によるレビューを好むからです

    ビットコインはこれをさらに早くできる?

     ブロックチェーンの信奉者であろうと健康保険業者であろうとと人間の言葉でビジネスの関係を議論したいし、変化によって解釈していきたい。フルフィルメントとペイメントのソフトウェアに関してはすでに存在します。現状と何も変わりません。

    分散ストレージ、コンピューティング、メッセージング

     ブロックチェーンを分散ストレージとして活用するアイデアもありえそうにありません。一見いいアイデアに思えます。ドキュメントをブロックに分けて暗号化して分散台帳に載せる。複数の場所でバックアップされ、安全で、何が起きたかトラッキングできる。

     しかしすでにドキュメントを分割して、暗号化して、複数のストレージに複製するやり方はたくさんあります。すでに安価な分散型のDropboxを名乗る企業があり、暗号化したファイルを複数のユーザーのハードディスクに保管できる。利用させてもらっているスペースのために少額のフィーを払うだけでいい。ブロックチェーンはそれを非効率的にあまり安全でないやり方でやろうとしているだけ。

    ブロックチェーンにこれできる?(訳者注:いや、これ要らないだろ!)

     ブロックチェーンを基盤としたストレージには更に4つの問題があります。

     最初に暗号化のポイントが一つ(自分自身のプライベートキー)しかなく、他の洗練されたニ段階認証、侵入探知、取引量制限、ファイヤーウォール、リモートIP追跡や緊急時のシステム切り離しなどの機能がない。

     第二に価格のトレードオフがまったくない。10億ドルに相当する電力を消費してできることが私が払っているDropboxの毎月のサブスクリプション費10ドルの1/6の価値を処理するだけです。

     次に長期的にみればどこでどれくらいのデータを複製するかシステム的に選べるのは利点です。ブロックチェーンのデータ複製のやり方は単純にスマートではありません。

     最後にDropbox、Box.com、Google、Microsoft 、AppleやAmazonがすでに提供している機能と価値を一から作るのは大変です。

     ビザのたとえと同じですが、データの保存は問題ではありません。アクセス権の管理、以前共有したデータの暗号化解除、履歴の簡単な閲覧、複数のデバイスでの共有などです。

     同じことが分散コンピューティングやセキュアメッセージアプリにも言えます。暗号化して永遠に保存して全体のネットワークに複製するというのは実現しようとすることと比べてオーバーヘッドが大きすぎます。他にもブロックチェーンより優れた暗号化や複製が可能なコンピューティング、メッセージング、ストレージのソリューションはあるし、それ以外の機能もついてきます

    株式発行

     NASDAQがインターナルでブロックチェーを基盤としたプライベートの証券取引を立ち上げた時は大々的に発表されました。しかし(間違っていたら教えてください)、NASDAQやDTCCのような取引システムは自身の台帳を持っているのではないでしょうか?彼らはブロックチェーンがなければ台帳が機能しなくなると心配してるのでしょうか?その他の取引追跡プログラムと同様にNASDAQの台帳とブロックチェーンの違いは分散化しているかどうか。信頼できる中間業者の欠落。それでも企業自体、名義書換代理人、手形交換所や取引所はすべて中間業者だし、付加価値サービスを提供しています。

     NASDAQがブロックチェーンが適している理由は彼らが証券取引における法令遵守とセキュリティの専門家だからです。NASDAQを含む中間業者と政府を排除することで法律手続、法令準拠、追跡といったメインストリームの市場では常識を回避しようとする限定された企業を選択することになります。非上場株を取引している人に言わせれば、これはお金を盗まれる条件を満たしているということです。

    なぜ証券を発行するときに多くの書類が必要となるのか

     そして私たちはすでにそれを目撃しています。新しい企業がブロックチェーンを活用して株式に変換できる「コイン」を発行、ICOとして市場で販売しています。ICOは伝統的なIPOと比べて安価な資金調達方法です。この狂騒がいつまで続くのかを注目しています。SECは他の株式提供方法と同様にICOもあつかうでしょう。そうなれば、これらの「コイン」が単に安全でない証券なのか、または規制や法律の回避手段なのかわかるでしょう。

    身分証明書

     もう一つのブロックチェーンの利用シナリオがパブリックで改変不可能、変更ができない署名です。ブロックチェーン上に発行することができます。分散台帳を売買方法ではなく日誌のようにとらえます。理論的には投票の集計、ダイヤモンドやブラウザ品のオリジナルや身分証明、ドメインの所有権、エスクローのアイテム保存、公証文書などに使えます。

    一人一票。ビットコインのウォレットを数えるのは大変!

     それぞれのユースケースを詳しく見るまでもなく、破綻を予見することができるでしょう。現在の投票は投票箱に投票用紙を入れるのが現在の仕組みです。記者や立会人が両脇から投票箱を監視します。投票の非常に難しい問題は投票の匿名性を確保しつつ、一人一票の原則を守ることです。紙は現時点ではブロックチェーンより上手く扱うことができています。

     あなたが持つ運転免許証の確認はパスワードやプライベートキーが盗まれたものではないということです。しかしパスワードやプライベートキーが十分であるならば、PGP鍵でも十分ということになります。

     ブランドの真偽やダイヤモンドが倫理的に発掘されたものかを確認するのに分散台帳を使うことで付加価値は生まれません。ブランドはオンラインで確認できる証明書を発行するだけで済んでしまいます、これまで同様に。

     エスクローに関していえば第三者の確認なしにスマートコントラクトで自動的に商品に対する支払いを行い、商品を取っておくことができるようになるでしょう。しかし、それでもその商品が宣伝されていたものと同じであること、きちんと配達されるものであることを信頼できる業者に確認してもらう必要があります。

    現代社会で何かを知っているという証明

     最後に反駁にたいする証明をしたい場合。たとえば「自分が情報が一般に公開される前にXを知っていた」という証明。暗号化してGmailやHotmailを使って自分自身にメールしてもいいしBitbucketに入れてもいいでしょう。印刷して公証人に認証してもらってもいい。自分自身に郵送して消印をつけてもいい。MD5でハッシュしてツイートしてもいい。しかし、それを求める産業はどれくらい大きいのでしょうか?このようなサービスを提供する大きな企業が存在しますか?

     ドメインの名前解決(特定のURLを入力すると、Webサイトが表示される仕組み)は全てがデジタルレコードとなったスマートコントラクトによって支払いが台帳に登録されることでドメインの名前解決が行われ、ドメインのエスクローサービスの必要性をなくすと言われています。

     しかし、the DAOの事例でも分かる通り、価値の高いドメインが盗難やセキュリティーの問題で台帳を書き換えなければいけないことが起きたらどうでしょうか、例えば裁判所の命令で。政府が保証している、法律が保証している銀行口座、本当の企業はセキュリティーの問題により誰かが永遠に不可逆的にbankofamerica.comやdisney.comやsony.comのようなドメインを保持することを望んでいません。ブロックチェーンを採用することで盗難や艤装の可能性は高まります。

     仮説的に聞こえるかもしれませんが、実際に多くのビットコイン取引所がハッキングされています。それがドメイン名のプロバイダーで起きない可能性はあるのでしょうか?

    で、何が残る?

    未来の洗濯機は自分たちの洗剤を自動でオーダーできる

     それぞれ些細なことに見えるかもしれません。そう、ブランドのハンドバックは証明書やオンラインでチェックできるID番号が既にあります。それぞれのユースケースで既に数億の開発費用をかけてそれだけを専門にやっている会社があるのです。

     もっと難しい分野に行くこともできるでしょう。例えばブロックチェーン上のSecond Lifeやブロックチェーン上の洗濯機がスマートコントラクトで自動的に洗剤を補充するとか、スポーツチームで監督の指示がブロックチェーン上に記載されるとか、(これほんと!)

     最終的に、クレジットカードの身元確認といった取引に関わる現在の人とソフトウェアの優位性はブロックチェーンを上回ります。また不可逆性や自動実行の隠れたコストもあります。ブロックチェーンの信奉者はAからBにお金を写すことが難しいことだと主張しているように見えますが、実際にお金を移してそれを記録するのは複雑なシステムの中でも簡単な部類です。

    間違った取引をレポートして取り消す権利を失うことを引き換えに飛行機のフリークエントフライヤープログラムをクレジットカードとともに無くしてしまいたいかなんて実際のところ誰も調査したことなどない。

     そしてブロックチェーンの用途は最初の話に戻ります。通貨の投機と違法取引、そして学び。

     ビットコインの信奉者や投資家、コンサルタントと話をしていると、彼らは現在どのように何かが動いているかの知識に欠けていることがあります。そして、現在のシステムがどのような価値をユーザーに提供しているのか。もしくは、興味がないのかもしれません。

     ビットコインのPOSレジを開発する上で、間違った取引をレポートして取り消す権利を失うことを引き換えに飛行機のフリークエントフライヤープログラムをクレジットカードとともに無くしてしまいたいかなんて実際のところ誰も調査しません。

     推測するにIPOがこれほどコストかかる理由、ベンチャーキャピタルの書類作業がこれほど煩わしい理由は高給取りの弁護士や会計士が無駄な紙の作業をしているからだと考えているのかもしれません。20代のスマートだけど業界経験のないエンジニアたちは数百ドルのベンチャーキャピタルと数ヶ月の作業で自動的に何かを成し遂げることができるのだろうと。

     しかし、実際はそんなことないようです。

    兄弟、オレとスマートコントラクトしないほうがいいぜ!

    解説

     未来はまだ確定していない。ブロックチェーンが次のプラットフォームになるかもしれないし、ならないかもしれない。ブロックチェーンの未来を信じるのも自由、信じないのも自由。メディアを名乗るのであればいろんな角度から情報提供をするべきだと思うんですよね。

     自分の意見と違うから耳をふさぐのはよくない(と言うか勿体無い)と思います。ちゃんと調べてなければここまで書けないですからね。だからこそ、普段とはちょっと違ってブロックチェーンに批判的な記事を翻訳してみました。これを読むとエストニアの「エストコイン」に関する提案は理にかなっていることがわかります。

     ブロックチェーンは未来のプラットフォームだとボク個人は信じています。コインチェックやテザーなどの疑惑がブロックチェーンによるイノベーションを遅らせるのだとしたら、それはとても残念なことです。それでもイノベーションの道を切り開くのが起業家であり開発者であり、デザイナーなんだと思います。

    カタパルトスープレックスなかむらかずや

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  • スタンフォード大学でも使われている『共感マップ』のアップデート

    スタンフォード大学でも使われている『共感マップ』のアップデート

    原文:”Updated Empathy Map Canvas” by Dave Gray

     何年も前にXPLANEで共感マップをデザインしました。私たちがゲームストーミングと名付けた人間中心デザインツールキットの一部でした。

     共感マップは多くのチームが共感による人に対する深い理解を共有することに役立っています。顧客のエクスペリエンスを向上、社内政治の理解、より良い仕事環境など多くのプロジェクトで活用されています。

     共感マップは私たちのワイルドドリームを超えて成功しました。スタンフォード大学d.schoolのカリキュラムで採用され、ハーバードビジネスレビューでも掲載されました。IDEOの創設者であるDavid KelleyとビジネスパートナーTom Kelleyが「IDEOのリーダーからの3つの創造的チャレンジ」の一つにも選ばれました。

    なんでアップデート?

     共感マップが作られ数年経ちますが、その間に多くのバージョンが現れました。共感マップは共感を育むためのエクササイズを補完するフレームワークとして特定のアイデアを元にデザインされています。共感マップの成功はエキサイティングであり、非常に喜ばしいことですが、数年に渡る様々な解釈の中で失われたものもあります。また、Webで展開されているいくつかのバージョンはオリジナルからダウングレードされています。

     最近では、ビジネスモデル・キャンバスのデザイナーのAlex Osterwalderと協力してCulture Mapという組織文化をマッピングするための新しいツールを開発しました。その過程で私はキャンバスデザインについて多くのことを学びました。

    そこで『共感マップ』の新しいバージョンを作ることにしました。Alexから学んだことを活かしてより使いやすく、より良いエクスペリエンスと成果を目指しました。

    アップデートの内容

    1. チームが活動のコンテキストと目的を明確にするためゴールを組み入れました。このゴールはWhoDoのエクササイズでも明確にすることができます。
    2. 活動の流れをより明示的にするためにセクションに番号を加えました。 流れの説明は後ほど説明します。
    3. 「考えると感じる」のセクションを頭の中心に置きました。これのより観察できる外の現象と 観察が難しい内面を区別しやすくなります。また外側にあった「痛みとメリット」も頭の中に移動しました。
    4. チームがエクササイズに入りやすくするためのいくつかの思考準備の質問を追加しました。

    使い方

    1. ゴールからはじめましょう。「誰」が共感マップの主人公で、あなたは「何」をしてほしいのか。これは新しい観察可能な行動から形作られる必要があります。
    2. ゴールを明確にしたら、キャンバスを時計回りで作業していきましょう。「見る」「言う」「やる」「聞く」の順番です。観察可能な現象(目に見えるもの、聞くもの)に集中することによりその対象に深く共感できるようになります。彼らの経験がどのようなものか想像する機会となり、「彼らのように感じる」感覚に近づきます。
    3. 外側の要素を埋めてから、頭の中の動きにフォーカスしはじめます。多くの共感マップは頭の外側に「考えてること、感じていること」を置いて、あまり書き込む余地がないことに気づきました。真ん中の大きな頭はこのマップデザインの最も重要な側面の1つです。実際に最初の名前は「The Big Head」でした。なぜなら、もともとのコンセプトはその人が何を感じて何を考えているか知ることだからです。そして、それは今も変わりません。
    4. もしプロダクト、サービス、またはカスタマーエクスペリエンスをデザインしている立場であれば、共感マップは価値のデザインにとても良いインプットになります。価値のデザインはAlexのもうひとつのツールであるValue Proposition Canvasが使えます。

     この新しい『共感マップ』テンプレートを使用すると何が起こるかについてフィードバックを聞きたいと思っています。このようなツールは、ユーザーのフィードバックの共有からのみ改善されます。このツールを試して、どのように機能しているのか、どのように改善できるか教えてください。 コメントであなたの考えやフィードバックを共有してください。

     このアップデートされた『共感マップ』の日本語版はカタパルトスープレックスデザインに収録されています。

     カタパルトスープレックスデザインはデザインやイノベーションに役立つオープンソースで無償のツールを集めたツールボックスです。

     『共感マップ』日本語版はXPLANE社の許可を得て配布しています。この記事はXPLANE創業者Dave Gray氏による”Updated Empathy Map Canvas“の翻訳です。

  • イギリス政府はどのようにデジタルサービスを展開したか(2014年)各省庁のプロジェクトが続々公開そしてトランジション完了

    イギリス政府はどのようにデジタルサービスを展開したか(2014年)各省庁のプロジェクトが続々公開そしてトランジション完了

    GOV.UK

    ざっくり言うと

    • この年からGOV.UKの各省庁への本格展開がはじまる
    • その展開方式はイノベーションラボ方式。主体は各省庁のデジタルチームだけど、GDSが専門家集団として事業部門である各省庁にノウハウを提供。
    • CTO室主導でアーキテクチャだけでなく調達も整理整頓。コスト削減効果が明確になってくる。
    • アプリは行政サービスには不向き。(個人的にはPWAは向いてると思う)
    • 検索できない「リッチテキスト」は追放

    原文:”A GDS Story 2014

    2010/2011年2012年2013年|2014年|2015年

    1月13日

    デザイン融合チームがチェックリストを発表:

    このチェックリストはオンラインでサービスを提供するどのような組織でも役に立つように意図しています。これらのチェックリストを満たしていればデジタルサービスはだれでもオンラインに対応できるよう融合している状態になっていることになります。

    1月23日

    身分証明プログラムベータ

     Janet Hughesが身分証明プログラムについて詳細に説明。身分証明プロバイダー(のちに認定会社に呼称を変えた)の役割など。

    1月24日

    政府が新しいITの契約ルールについて発表。これはGDSの支出管理の必須要綱ともなる。概要は以下の通り:

    • 1億ポンド以上のIT契約は特別な必要性がない限り承認されない。契約の規模を小さくすることでより多くのサービス提供者の参入と競争を促進する。
    • サービスのプロビジョニングを提供した会社は、プロビジョニングをしたシステムの構築契約はできない。
    • 契約の自動延長はない。完全なビジネスケースがない限り契約は延長しない。
    • 2年以上の新たなホスティング契約は結ばない。

    Francis Maudeは以下のように書いています:

    この明確な線引きにより政府は最良の技術を最良の価格で調達することができる。私たちは納税者の価値のため、恥ずかしげもなく軍隊のような厳格さで適用する。

    1月27日

    James StewartがGDSでのGitとGitHubの利用について書く。

    1月29日

    Sprint 14

     GDSがロンドンで“200日のデリバリー、さらなる200日”と銘打ってSprint 14を開催。ビデオも作りました。

    www.youtube.com

    Mike Brackenが以下のように要約:

    • トランスフォーメーションプロジェクトはすべて発見のため。
    • 4つのベータプロジェクトはすでに10万人に利用された
    • 政府をトランスフォーメーションするのに残り200日

    (More photos)

    1月30日

     ロンドンでSprint GOイベントを開催。政府機関と関連部署がGOV.UKへの移行のため。

    (More photos)

    2月3日

     政府の公式文書がwww.official-documents.gov.uk (イギリス国立公文書館が管理)からGOV.UKへ移行

    2月6日

    モバイルでのGOV.UKを改善

    デザイナーのGuy MoorhouseがモバイルデバイスでのGOV.UKの改善について解説。

    2月11日

    身分証明プロジェクトがHMRCのユーザーに対してベータ移行。

    12 February

    HRH Duke of York visiting GDS

    York男爵がGDSを訪問。

    2月18日

    デザインスタイルガイド

     GDSが政府のデザイナーに新しいガイドを発表:デザインスタイルガイドデザインパターンハックパッド

    2月21日

    GOV.UKとDirectgovのモバイルでの比較

    Tom LoosemoreがRenew tax discサービスをリリースしたDVLAを祝福: “敬礼!

    2月25日

    バカにするのではなくオープンに

    GDSが #contentdesignweek を祝う

    2月27日

    Neil WilliamsがGOV.UKの進捗をまとめる: “第三フェーズが進行中”

    3月

    はじめてGOV.UKに単月で5000万人が訪問。

    3月2日

    読者に誤解を招くWebサイトを報告してもらうようお願いする。一週間後、Ade AdewunmiGOV.UKからたどり着くサイトでもOKと書く:

    もしちょっとしたカラースキームやレイアウトの違いがあってもGOV.UKからリンクされているサイトはすべて大丈夫です。オンライン広告や一般的なGoogleやBingといった検索に限りません。必要以上にサービスに対価を支払ってるかもしれませんし、全くなにもないサービスに支払ってるかもしれません。また、信用できないサイトに個人情報を提供しているかもしれません。

    3月5日

    GOV.UKのフォント変更

     GOV.UKのヘッダーで使われていたタイプフェースをGill Sans からNew Transportに変更

    3月12日

    Digital Marketplaceアルファ

    Digital Marketplaceのアルファがスタート

    3月17日

    トランスフォーメーションプロジェクトの進捗

    3月18日

     GOV.UK Tax Disc *1 “thank you”ページの変更の結果、35万人の臓器提供者の登録が増加しました。

    同日、GDSが正式にCTO室を設置。Alex Holmesが書いています

    私たちは政府の技術でリードをとっています。何をするのかを指示するのではなく、自らのエキスパートチームを作り上げ、正しく行うことを支援します。私たちは以前の必要以上に複雑な政府のITガバナンスをより簡単でシンプルなモデルを構築しました。

    3月26日

    GDSが最初のSocial Media Playbookを発行。

    Clay ShirkyがGDSを訪問

    同日、ライターでコメンテーターのClay ShirkyがGDSを訪問。

    3月28日

    GOV.UKが新しいインフラに誰にも気づかれずに移行。これはとてもいいこと。

    4月1日

     サービス標準が完全にライブ。Tom Scottが最初の50のサービス評価からのフィードバックを通じてどのようにイタレーションをしたかを解説。

    4月6日

    Public Services Network (PSN) がCTO室内でGDSの一部となる。Andy Bealeが説明をしています:

    PSNはネットワークのネットワークです。公共セクターの組織が安全で効率的につながることができます。これにより過去の分離した繋がないネットワークのような複雑さや重複を避けことができます。

    4月14日

    大規模なデジタル融合

    デジタル融合戦略とデジタル融合憲章の設立。Kathy Settleが書いています:

    これは政府が初めてデジタル分離の問題を解決するためにパートナーを集める取り組みです。とても興奮する時期です。私たちはいいアイデアのスケールアップを望んでいます。重複をやめ、人々が簡単に働けるようにしたいと考えます。。

     この仕事の一部としてスケールするデジタル融合があります。各官公庁がユーザーのデジタル融合のニーズを評価することができます

    4月23日

     運転免許試験局のMartin RichardsonがInside Governmentのブログに寄稿。たった一文字の変更が600%のクリックスルー増加したことを説明。

    5月13日

     Performance Platform上で83にダッシュボードを一日でリリース

    5月22日

    スケッチでデザイン

     Ben Terrettがスケッチでデザインすることについて解説。

    5月23日

    Defraのダッシュボード

     各省庁と政府機関がGOV.UKでのコンテンツのパフォーマンスを確認できるダッシュボードをリリース。

    5月29日

     永続的代理権 (Lasting Power of Attorney)がトランスフォーメーションプロジェクトの中ではじめてベータからライブに移行。

     同日、ユーザーリサーチの責任者Leisa Reichelt ユーザーリサーチをどのようにアジャイルでやるヒントを公開。

    6月3日

    ユーザーリサーチとユーザーテストは違います

    Leisa Reichelt「ユーザーリサーチとユーザーテストは違います。テストされているのはユーザーではなく私たちです。それは良いことです」

    6月10日

     Register to Voteが公開。トランスフォーメーションプロジェクトがまた成功。

    6月12日

    ユーザーリサーチ進行中

     新しいユーザーリサーチラボを公開。

    6月20日

    Pete HerlihyがRegister to Voteに働きかけつつ、現状の打破に関する完璧なブログ記事を書く:

    今後の法律のドラフトを書くときに私たちとサービスデリバリーチームが共に働くことに関してリーガルチームから合意を得た。これは本当に特別なこと。

    6月26日

     身分証明プログラムのベータが新しいサービスを追加:DVLA’s View Driving Record

    7月3日

    Mike Brackenによる最初の長く詳細なブログ記事。ここでは「サービス変革」の定義について:

    私たちが「変革 | Transformation」について語るとき、それを可能にするハードやソフトについてグダグダ言っているわけではありません。私たちはユーザーが望むときに望むサービスを提供するために全体のサービスのことを考え、複数の専門性を併せ持ったチームの力でユーザー体験を変革します。変革とはより良い体験を提供すること、真に生活をよい方向に変えることです。

    7月14日

     デザイナーのJoe LanmanRegister to Voteをデザインしたことからの学びについて書く。

    7月15日

    GOV.UKの階層リスト(Miller columns)

     GOV.UKは階層リスト(Miller columns)を使ったナビゲーションの改善を模索

    7月18日

    進行中のデザイン

    Ben TerrettによるGDSのデザインプロセスの解説:

    私たちはワイヤーフレームやPhotoshopのモックアップを作りません。私たちは「デザインが終わったら開発の仕事」のような文化にしたくありません。私たちはハイフィデリティのモックアップもワイヤーフレームも作りません。私たちはモノを作ります。モノのイメージではありません。

    7月22日

     Digital Marketplaceがプラベートベータに

     同日、政府がドキュメントの閲覧と共有にオープンスタンダードを採用。Linda Humphriesによる解説がこちら

    7月28日

    Mike Bracken が司法省チームが民事請求のサービス更新の仕事について:

    今は2014年です。私たちはビクトリア風の公共サービスを運営すべきではありません。法律自体は数世紀前のものかもしれませんが、人々とコミュニケーションをする言葉はそうあるべきではありません。

     

    G-Cloudの2012年から2014までの成長

    同日、Tony SingletonがG-Cloudの順調な成長について書く。この月2億ポンドの売り上げ

    8月5日

    司法省の民事請求サービスライブ公開

    8月6日

     内閣府の効率と改革グループの設立者でありGDSの強力な支援者だったStephen Kellyが商業セクターでの新しい役割を引き受けるために政府を去る。Mike Brackenのコメント。

    本議会を通じてStephenはGDSと政府のデジタル化全てにおいての確固とした支援者でありチャンピオンでした。彼は大臣へのアクセスを確保してくれ、イベントで講演してくれ、様々な障害を取り除いてくれました。そして何よりも常にポジティブな世界観を持っていました。これが私が一番必要とするものでした。

    8月12日

    Performance Prototype

     Performance Platformチームが新しいプロトタイプページについて解説。

    8月14日

    まだ残るGOV.UKのアクセシビリティ問題

     デベロッパーのAlice BartletGOV.UKでの検索のアクセシビリティ改善について。

    8月16日

    雑誌『エコノミスト』が新しいユーザーリサーチラボについて記事を書く。

    GDSは商業セクターでは自然に起きるデジタルのしなやかさを政府に持ち込もうとしている。もし企業がダメなWebサイトを持っていたり、そもそもデジタルを全く無視したら、顧客はどこかへ去っていく。福祉から運転免許証まで独占的な公共サービスの提供者である国家はそのサービスのオンライン化のモチベーションを内部から起こす必要がある。

    8月19日

    Digital and Technology Fast Stream

     若い才能を政府に参加してもらうために新しいDigital and Technology Fast Streamの立ち上げ

    8月20日

     トランスフォーメーションプロジェクトの一つ特許更新がライブ公開

    9月5日

    Olivia Nealがサービス標準のアップデートについて:

    今年の4月からサービス標準は26ポイントで評価をしてきました。サービスはアルファ、ベータ、ライブステージにおいて評価されます。これまで27のアセスメント評価を行い、それぞれ4人から5人のGDSのアセッサーから構成されるパネルで評価されます。では、最初の5ヶ月での評価はどうだったでしょうか?評価をパスしたのは70%で想定どおりでした。トランスフォーメーションプロジェクトはそうでないプログラムより高い確率でパスしました。

    9月10日

    デプロイの穴熊に従わなければいけない

     Web運用エンジニアのBob WalkerがGOV.UKで「デプロイの穴熊」によるアプリケーションリリースのコントロールについて解説。

    9月15日

     トランスフォーメーションプロジェクトの刑務所訪問予約ライブ公開

    9月17日

    身分証明プログラムがGOV.UK Verifyとなる

     身分証明プログラムがGOV.UK Verifyとなる。そして、プライベートベータからパブリックベータへの移行計画が発表される。Janet Hughesのコメント。

    私たちはユーザーリサーチプログラムを続け、ラボと大規模な質的リサーチの学びからサービスの構築と改善を続けます。私たちは多くを学び、UIデザインなど多くを改善しました。名前も変えました。サービスをどのように説明したらいいかユーザーとテストしてみました。そしてGOV.UK Verifyがそれ以外の名前よりも理解しやすいことを学びました。パブリックベータではこの名前を使います。

    壁に貼られたリサーチのカンバン

     同日、Ben Hollidayがユーザーリサーチとデータがどのように公開されているサービスを改善するか6つの事例を紹介

    9月23日

     Mike Bracken が新しい見習いトレーニングサービスのベータについて。

    見習いトレーニングチームはよくやりました!全く正しいことを行なっています。これが私たちが当初からイメージしていた変革プロセスで、実際にそれが実現していることをうれしく思います。たった3年前はこのような急激なサービスのデザインの変更は無理だと言われていました。

    10月7日

     DVLAの運転免許証閲覧サービスベータからライブ公開

    10月9日

    Anna Wojnarowska内閣府CTOトランスフォーメーションプロジェクトでのユーザーリサーチについて解説。

    10月10日

    ユーザーリサーチのマントラ

     ユーザーリサーチはチームスポーツ

    10月14日

     GOV.UK Verifyがパブリックベータに移行

    10月17日

     GOV.UKが二歳の誕生日を迎える

    11月6日

    Francis MaudeとIvanka Majic

     Digital MarketplaceがCloudStoreから完全移行してG-Cloudのクラウドベースのソリューションを購入する唯一の窓口となる。内閣府担当大臣のFrancis MaudeがサービスマネージャーのIvanka Majicの助けを借りながら自分で新しいデジタルサービスを試してみる。

    11月13日

    GOV.UK Verifyのパブリックベータ

     ユーザーリサーチャーのPete GaleGOV.UK Verifyがパブリックベータへ移行するにあたった変更点を紹介。

    6月にユーザーのジャーニー全体を見直すことにして、ボードに描きなおしました。これまでの経験と学びを活かしつつクリーンな状態からはじめることで、シンプルな質問から適切な提案までのデザインを洗練することができました。

    11月25日

     Ivanka MajicがG-Cloud、CloudStoreとDigital Marketplaceの歴史を振り返る。

    11月26日

    GOV.UKの中国語エレメント

     内務省のChris Athertonが翻訳のためのデザインについて書く。

    11月27日

     イギリス政府がWorld Wide Web Consortium (W3C)のメンバーとなる

    11月28日

     トランスフォーメーションプロジェクトの求職支援サービスがライブ公開

     このプロジェクトに関わったGDSメンバーのSteve Woodのコメント。

    プレストンの求職支援チームは単に紙をデジタル化にする以上のことをしました。ユーザーリサーチを行い、申し込みプロセスの深い部分まで探り、170の質問事項を取り除きました。これは全体の49%にあたります。求職者は時間があまりないため、これはとても重要なことです。実際にサービスパフォーマンスのデータでは朝の短い時間に利用のスパイクが現れます。

    12月3日

     Kate Towseyがリサーチラボの最初の6ヶ月について報告。25%コストダウンで2ヶ月のうちに予約でいっぱい

    12月9日

    ロンドンでD5開催

     GDSがロンドンにて最初のD5*2ミーティングを開催。内閣府大臣のFrancis Maudeがスピーチ。

    公共セクターでは過度のリスク回避の傾向があります。人々は何も新しいことができないと感じています。政府はいいアイデアを見つけ、できない理由を探すことが得意です。現状に対して同じような綿密な調査をしません。私たちはより良い新しいやり方を探すため人々に実験してリスクをとることを奨励しなければいけません。たとえそれが常にうまくいかなくてもです。最も大きな過ちは試さないこと、動かないことに固執することです。

     Liam Maxwellは以下のように書いています

    D5の目的は世界的な協力体制です。私たちは常にオープンに自分たちの仕事を共有することについて話し合っており、D5はそれを対面で簡単に行うことができます。議論のプラットフォームとなり、お互いを助け合うことができます。私たちは実際的な問題に実際的な解決方法を強調します。

    12月11日

    フルスクリーンモードの車両税の更新ダッシュボード

     Performance Platformチームがダッシュボードのフルスクリーンモードを実験

    12月15日

    サプライチェーンの変化

     Liam Maxwellが「韓国から学べること」と政府の技術における2010年から2014年にかけてのサプライチェーンの変化について書く。

    12月17日

     Mike BrackenがDVLAを訪問。その時の彼の考え

    DVLAは素晴らしい仕事をしています。Webサイトを直し、技術をアップデートし、ユーザー中心のアプローチをするために組織全体を見直しています。これが「変革」でないのであれば、何が変革なのか私にはわかりません。私は本当に感銘を受けています。私が言えるのは「素晴らしい」だけです。DVLAはデジタル政府の申し子です。

    12月19日

    移行完了

     トランジションプロジェクトの完了。300の政府機関とその関連組織のWebサイトをGOV.UKに移行完了。Mark Hazelbyのコメント。

    私たちのトレーニングチームの例を取りましょう。もし、このプロジェクトの前にGoogleで”climate change uk”と検索したら16の政府系のWebサイトが検索結果として表示されていました。そして、今ではGOV.UKの政策とトピックのページが一番に表示されます。これは市民にとってとても強力です。豊富な政府のコンテンツの中から最適な情報にすぐにアクセスできます。

    このプロジェクトのハイライトとなる数字:

    • 312の政府機関と組織
    • 685のドメインとサブドメインを閉鎖
    • 150,000ページ以上をGOV.UKで公開
    • 1,200人のスタッフが平坦な英語で書くトレーニングを受ける

    12月23日

     GOV.UK Verifyを英国歳入税関庁の確定申告サービスの少数ユーザーでトライアルを実施することを発表

    関連記事

    *1:イギリスの道路使用税の納税証明のシール

    *2:Digital 5:イギリス、イスラエル、エストニア、韓国、ニュージーランドによるデジタル政府のネットワーク

  • 微信(WeChat)のミニプログラムとは?その重要性は?

    微信(WeChat)のミニプログラムとは?その重要性は?

    原文:”Wechat Mini Program Part I: What Is It and Why Is It Significant?” by Yelin Qiu

    ざっくり言うと

    • ミニプログラム(小程序|シャオチェンシュ)はアプリの中から利用できるアプリ(微信に続き支付宝も参入)
    • サードパーティーも開発可能で微信の独自の機能(決済やチャット)にアクセスできるため利便性が高い
    • PWAと同様にAppStoreからダウンロードせずに使える
    • 中国ではミニプログラムによりアプリの概念が大きく変わる可能性がある
    • 同じことはPWAでも可能だが、決済などの独自の機能は使えないし、トラフィックも期待できない
    • 参考:2018年は次のプラットフォーマーになる準備をはじめるべき年

     1月9日にラスベガスでCESが行われていたころ、8億4千万ユーザーを誇る中国の微信(WeChat)がミニプログラムを立ち上げました。ミニプログラムは微信に組み込まれダウンロードもインストールも必要がありません。(技術的には「ミニアプリ」といったほうがいいのですが、Appleが許可しなかったというのがもっぱらの噂)

     これは非常に大きなニュースで、太平洋を越えてアメリカ西海岸のGoogle、AppleやFacebookに寒気を起こさせるのに十分でした。想像してみてください。それほど使わないアプリをダウンロードしなくても済むとしたら?すべてのサービスを一つのアプリから必要な時だけ使えるとしたら?どれだけの時間を節約できて、どれだけスマホの画面が整理されるか。画面が大きく変わるためにスマートフォンのデザインすら変えてしまう可能性は?この微信の最新の動きはApp Storeに大きな一撃を加える可能性があります。そして親会社の2400億ドル(26兆円)の時価総額を誇る騰訊(Tencent)にとって、ミニプログラムはさらに大きな賭けに出る最初の一歩にすぎません。

     微信の熱心なユーザーであり、中国のテックシーンを追いかけている身として、どうしてミニプログラムの立ち上げがそれほど重要なのかを解説したいと思います。

    微信の万里の長城

     ミニプログラムによりユーザーはApp Storeからダウンロードすることなく機能を使えることができるようになります。ユーザーは微信に用意された新しいパネル、Facebookのニュースフィードにちかいところからアクセスすることができます。

    ミニプログラムはDiscoverからアクセスできる

     アンドロイドではホームスクリーンにミニプログラムのアイコンを普通のアプリのように置くこともできます。

     Facebookと同様に、微信はソーシャル以外のユーザーの時間を占有しようとしています。ただ一日か一週間に一回くらいデリバリーを頼んだりUberを使うみたいな一時的な利用のために、わざわざアプリをダウンロードしないといけないのか?それくらいのことなら容量も食わないしホームスクリーンを散らかす必要のないライトなミニプログラムでいいんじゃない?

    これにより微信はOSのなかのOSになる。他のサービスをいろいろと利用できるたった一つのアプリ — WSJ

     微信はユーザーが微信からもっとサービスにアクセスするだろうし、それを気にいると考えている。万里の長城に囲まれた庭園を造り、できる限りその庭園にユーザーに居てもらいたいと。

    サービスかコンテントか

     個人と企業はそれぞれ微信を通じてユーザーと接することなるやり方がある。サービスアカウント (服务号)かサブスクリプションアカウント (订阅号)の二つ。違いに関してはいろいろと議論がされているが、大まかには以下のようになる。

    サービスアカウント (服务号)とサブスクリプションアカウント (订阅号)の違い

    サブスクリプションアカウント (订阅号)

    サービスアカウント (服务号)

     微信はサービスアカウントもサブスクリプションアカウントも同様に補完するサービスが生まれつつあり、健康的なエコシステムにより成長していることに気が付いています。

     しかし、サブスクリプションアカウントはサービスアカウントに比べてユーザーエンゲージメントの観点で遅れがみられます。サービスアカウントは騰訊にとってはB2Bへの進出の糸口となるため非常に重要です。ミニプログラムはサービスアカウントのエンゲージメントとサービス品質の向上のために立ち上げられました。

    すべてとつながる

     サービスアカウントではできず、ミニプログラムでできるようになったことはなんでしょうか?それは現実世界とつながることです。

     ユーザーは現実世界で必要な時に必要なアプリを取り出せばいい。使いたい時だけ。ダウンロードもインストールも必要ない。なんか聞いたことありますよね?GoogleのInstant Appsは同じ目的を持っていますが、まだ実現していません。

    一般に向けたスピーチで、微信の開発者で創業者の张小龙(Allen Zhang)はミニプログラムの例を二つあげました。

    • バス停にいる時、バス停のQRコードをスキャンしてバスの到着時刻を知る
    • 長距離バスのバス停で、QRコードをスキャンしてバスのチケットを購入。チケット売り場でわざわざ並ぶ必要なし。

     この現実社会とのコネクションは騰訊のビジョンにとって非常に重要な柱となりつつあります。人と人をつなぐ、人とサービス、人とビジネス、人とモノをつなぐ。

     微信は間違いなく最初の三つにこれまで注力してきました。まだ「人とモノ」に関しては完全には実現していません。

     多くの企業は組込チップやIOTのようなモノやARやVRを使ってモノとデバイスを繋げてきました。

     そして、多くの場合はハードの制約にハマることになりました。しかし、中国では別のやり方で「人とモノ」を繋げることが流行りました。それがQRコードです。

    QRコード

     QRコードは現代の中国においてはどこにでもあります。QRコードを使って支払いをしたり、広告を見たり、そのほかのサービスにアクセスすることに慣れています。QRコードをサービスに関連するモノに取り付けるのは多少のコストと労力がかかります。スキャンしてブランドや価格を知る、バスをスキャンして路線を知る、サインをスキャンして方角を知る。中国でインターネットの潮流は独自の方向へ進んでいます。QRコードはデジタルとリアルのハイパーリンクとして機能しています。

    食料品をスキャンして生産地をトレース

     QRコードの裏側にあるのは具体的な情報やサービスで、微信はミニプログラムによってこれらのサービスに効率的にアクセスできるようにしています。微信にとってミニプログラムはQRコードをさらに普及させ、デジタルとリアルの関係を強化できるかもしれません。

    本当のターゲット:オフラインとソーシャル

     ミニプログラムにはあまり直感的ではない(しかし意図的な)機能があります。ユーザーはミニプログラムをモーメント(タイムライン)ができず、スマホに保存されたQRコードでミニプログラムにアクセスすることもできません。

     ユーザーは三つの方法でしかミニプログラムにアクセスできません。

    • リアルな世界でQRコードをスキャンする
    • 検索(あいまい検索ではなく)
    • チャットで直接共有

     最初の方法はオンラインとオンラインのトラフィックの抑制を意味しています。意図的にオンラインのトラフィックを抑制することでオフラインの価値が高まります。微信はプロダクト開発者とサービス提供者がオフラインからのトラフィックに集中させることによってオフラインへの野心を明確にしています。

     最後のポイントは微信がもつソーシャルのビジネス的な可能性を解き放つ意図があります。特にグループチャットの産業別コミュニティー。

     オフラインとソーシャルの可能性をそれぞれ見ていきましょう。

    オフラインの可能性を解き放つ

     毎日どれくらいスマホの画面を眺めているでしょう。16時間起きていて、そのうち2時間だとします。その2時間のうちの3/4がソーシャルアプリだとしましょう。つまり50くらいスマホに入っている残りのアプリは毎日残された30分のために競争をしていることになります。平均すれば一日36秒ということになります。

     AppStoreでの過酷な競争を勝ち抜いてホームスクリーンでの場所を獲得したアプリもそれほどのアテンションを獲得できるわけではありません。開発者やサービス提供者にとってこれはあまりいい賭けではありません。

     オンラインのトラフィックの獲得が困難になってきたことで、微信は「ちょっと待て、スクリーンを見ていない残りの14時間はどうよ?」と考えたのでしょう。

     オフラインの14時間は具体的なコンテキストがあります。レストランで食事をしていたり、空港に着いたり、ホテルにチェックインしたり。これらのコンテキストではスマホに時間を独占されていませんし、ここに可能性があります。

    空港でスキャン

     例えば空港に到着した時に航空会社特有のQRコードがあったとします。そしてそれをスキャンすることでチェックインのためのミニプログラムを立ち上げることができます。このチェックインアプリは本来オフラインでチェックインしていたであろう時間を切り取ることとなります。アプリを具体的なコンテキストで使うことは、それ以外でのコンテキストで使うよりも可能性として高くなります。またASO(アプリ版のSEO)につぎ込むか金額を考えれば、ユーザー獲得コストは小さなものです。QRコードをプリントしてオフラインの場所に設置するだけ。

     オフラインのコンテキストはたくさんあります。微信は開発者とユーザーにこの可能性を解き放つよう促しています。

    解説

    オフラインに関して中国にいる開発者の人たちに確認しました。微信のミニプログラムは多くのAPIを呼び出すので、オフラインのプログラムを書くのは理論的には可能だが(現時点では)あまり現実的ではないようです。つまり、オンラインの状態でミニアプリを活用することで、オンラインで使っていたであろう時間まで浸透できるという意味なんだと思います。

    ソーシャルの可能性を解き放つ

     微信はグループチャットが価値のあるビジネスコンテキストだと理解しています。産業別のコミュニティーが集まり、友達同士でオススメをしたり、サービスにすぐにアクセスする場所です。

     例えば友達同士で旅をすることをグループチャットで話していたとします。サービスまでのジャーニーはこんな感じです。

    1. メンバーの意見をまとめるリーダーを選ぶ
    2. トラベルアプリをダウンロードして予約する(色々と調べながら予約)
    3. グループに予約を説明

     ミニプログラムでのジャーニーはこのように変化します。

    1. メンバーがトラベルミニプログラムをチャットに送る
    2. メンバーが同時に色々調べてコメント
    3. メンバーが決めた旅行先をそれぞれ予約

     ミニプログラムはチャットで全てを完了することによりサービスとユーザーのジャーニーを短くします。つまりソーシャルのコンテキストでユーザー獲得とコンバージョンのスピードが増します。そのビジネスの可能性を考えればFacebookのMessengerが同じことを考えてもおかしくないですよね!

    ミニプログラム:未来への扉

     ミニプログラムは騰訊(Tencent)が微信のソーシャル帝国を守るための壁だと考える人もいるでしょう。しかし、それは隠されていることでもなく、テック企業ではよくあることです。.

     微信のミニプログラムは私たちに次世代のプロダクトとサービスのあり方を見せてくれています。

    • ユーザー獲得コストが低く、利用率/リピート率が高い具体的なオフラインコンテキストに基づいていること
    • ジャーニーを短くでき、トラクションが高くなるようなソーシャル/産業コミュニティー

     ミニプログラムがあろうとなかろうと、微信は自らが進む方向に全力疾走していくことでしょう。ユーザーの一人としてその発展を見守っていきたいと思います。

    解説

     最初は中国語の記事を翻訳していたのですが、流石に専門用語と口語表現に挫けてしまいました😂😂😂

     ベータから取り組んでいる中国の開発会社のブログを読むとミニプログラムの開発は決して簡単ではなかったようです。サードパーティーに提供されるAPIに制限がありすぎて、簡単なユースケースでしか開発できなかったようです。おそらくその状況は徐々に改善されているものの、ミニプログラムは発展途中であることも事実でしょう。

     それでもどうしても中国で進行中のミニプログラムの発展をどうしても紹介したかったので、英語の記事ではありますが翻訳しました。間違いなくこの流れは中国の外にも波及してくるはずです。

    カタパルトスープレックスなかむらかずや

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  • コインチェックのハッキングについてNEMのインタビュー翻訳

    コインチェックのハッキングについてNEMのインタビュー翻訳

    オリジナル:Coincheck 500M Hack Interview with Jeff McDonald, NEM VP

    これまでのアクション

    • まだ全てが解明されたわけではないが、コインチェックとは連絡を取っている
    • NEM財団としてはコインチェックをサポートするために全力を尽くしている
    • 盗まれたXEMを保有しているアカウントを追跡している
    • さらに世界中の取引所と連絡を取り、盗まれたXEMの取引をしないよう呼びかけている
    • NEMの良いところは強力なAPIがあること。APIをデポジットに加えるだけで取引所は盗まれたXEMがその取引所にデポジットされているかどうかわかる

    盗まれたファンドは戻ってくる?

    • あまり憶測で話をしたくはないがコインチェックに十分な預金が銀行にあればユーザーにファンドを戻すことはできるだろう(実際に持ってるかはわからないが)
    • コインチェックは初期に3億XEMを自身で購入している。盗まれたXEMがコインチェックが保有しているものなのか、それともユーザーが預けているものなのかわからない。
    • NEMには24時間アクセスできるホットラインがあり、コインチェックはこのホットラインを通じてNEMにコンタクトしてきた。その後すぐにビデオ会議を実施した。そしてタグ付けしてファンドを追跡を開始した。

    NEM財団が強制的にファンドを取り戻すことはできる?

    • ファンドがコインチェックから盗まれた時、全てのファンドはオンラインのホットウォレットに入っていた。おそらくAPIもプライベートキーも露出した状態だったでしょう。コインチェックがマルチシグを使ってればこのような事態にはならなかったと思う。
    • ブロックチェーンの履歴を書き換えるにはハードフォークしかない。それはNEM財団としては実行するつもりはない。NEMのプロトコルには全く何も問題はない。
    • 盗んだハッカーがコインチェックにファンドを返還するしか方法はない。

    やるべきことと、やらないべきこと

    • ユーザーも取引所もベストプラクティスに従うべき。取引所はこれまで何回もハックされている。取引所がセキュリティーを強固にしてもハッカーはそれを破ろうとするイタチごっこではある。
    • 次期の「カタパルト」実装で取引所がハッキングされプライベートキーが露出してもファンドが盗まれないようになる。
    • NEMでは取引所のハッキングが問題であることを認識していてそれを解決する手段をカタパルト実装で解決するつもり。

    盗まれたXEMによる長期的なインパクトは?

    • タグがつけられた、追跡されている。それでも、ハッカーはXEMの価格を操作して下げることができる?現時点ではわからない。ハッカーは500億円のXEMを市場で売ることができないのは確か。大手の取引所はすでに対応している。コミュニティーやパートナーも迅速に対応している。
    • コインチェックがどうなるのかはわからない。これまでの事例ではハッキングされて取引所が閉鎖する事例もあるし、ハッキングされても回復する事例もある。

    中央集権的なシステムで「神」のように振る舞いユーザーのアカウントを追跡したり、凍結したりできるってちょっと怖くない?

    • そんなことはない。ブロックチェーンなので情報は全てオープン。
    • NEMの良いところはAPIによってインテグレーションが簡単でそれによってファンドの動きがリアルタイムでわかり、それによりパートナーとコミュニケーションができること。コインチェックを助けるためにできることをするが、それに他の取引所が参加するかどうかは彼ら次第。
    • そういう意味において誰もブロックチェーンに対してのコントロールを持っていない。NEM財団ができるのはツールを提供して透明性を高めること。
    • このAPIによるリアルタイム性が他のブロックチェーンベースの仮想通貨とNEMの違い。他の仮想通貨ではトランザクションハッシュを一つづつ見ていかなければいけない。
    • そういう意味でもNEM財団はハードフォークを実行するつもりはない。その代わりにエコシステムにツールを提供して犯罪者の助けにならないようにする。

    セキュリティーについてもう少し詳しく教えてください

    • 通常、取引所は複数レイヤーのセキュリティー実装をしている。
    • その一つはホットウォレットとコールドウォレットの使い分け。通常は99.5%のファンドをコールドウォレットに保存しておく。これがベストプラクティスと言われている。
    • もう一つがマルチシグで他の暗号化通貨でこれをコアコントラクト実装していないものもある。NEMはコンセンサスによるマルチシグをコアに実装した最初の暗号化通貨。
    • 例えばビットコインでは後になってマルチシグを実装しようとしたのでBitGoという会社が複数の取引所のためにマルチシグをアウトソースとして提供している。NEMの場合、取引所はAPIを使うだけでマルチシグを使える。コインチェックを責めるわけではないが、コールドウォレットを使い、マルチシグを実装していれば防げた事件だった。

    ユーザーは取引所がベストプラクティスに従っているかどうかをどうやったらわかる?

    • 取引所が求めればNEM財団はトレーニングもするしサポートもする
    • 話をしている取引所は高度なセキュリティー実装をしているところもある。ただ、どの取引所がいい実装をして、どの取引所がよくない実装をしているのかを名指ししたくはない。
    • NEMの次期のNanoウォレットではオフラインでの認証も実装する
    • 次期のカタパルト実装で取引所がハックされる可能性はほとんどなくなる

    解説

    危機管理の対応によって評価を上げるか下げるか。NEMの迅速な対応は素晴らしく、これまで最大のハッキング事件であるにも関わらず評価をあげましたね。今回の件についてどのような考えで、どのように対応するのか全くブレがない。

    また、このインタビューにもある通り、コミュニティーとエコシステムの対応が迅速でした。これは本当にすごい!

    カタパルトスープレックスなかむらかずや

  • ジャレッド・スプールが語る|NPSは役に立たないどころか害になる(UXはどうすべきか)

    ジャレッド・スプールが語る|NPSは役に立たないどころか害になる(UXはどうすべきか)

    原文:”Net Promoter Score Considered Harmful (and What UX Professionals Can Do About It)” by Jared M Spool

     2003年にコンサルタントのFred Reichheldがハーバードビジネスレビューの記事「伸ばすべきたった一つの数字 “The One Number You Need To Grow”」という記事でビジネス界に火をつけました。彼は顧客のロイヤリティーを測るたった一つの質問で経営者は顧客がビジネスに対する感情を測ることができると断言しました。彼は記事の最後に「この数字こそが伸ばすべきたった一つの数字です。シンプルで奥深い。」と締めくくりました。

     結局のところNPSはシンプルでもなければ奥深くもありませんでした。経営者が顧客のロイヤリティーを測る助けにもなりませんでした。

      それでもネットプロモータースコア(略してNPS)は「使える」ビジネス指標としての一般的な必要事項は満たしていました。

    • 簡単に測定できる
    • トラッキングできる数字を生み出す
    • 正当だと感じることができる

     NPSの正体が優れた多くの論文によって確固として暴かれた後でも、いまだにビジネスの世界では確固として使われ続けています。いまだに企業が新しいNPS測定プログラムを開始したと毎日のように聞きます。

     業界のリーダーたちはNPSを賞賛し続けています。例えばStephen BennettがIntuitのCEOだった時に「全ての事業ラインはNPSを戦略計画に含めている。業務予算のコンポーネントとなっているし、役員のボーナスにも組み込まれている。ビジネスの進捗をNPSで毎月レビューしている。」と語っていました。

     Intuitのような会社は会社の重要な決断をNPSを元にして行なっていましたが、この数値は彼らが測ろうとしていたことを測るものではありませんでした。実際のところNPSは特に何も測っていません。実際にNPSがどれほど空虚なものなのかを見ていきましょう。

    NPSの数式の裏にある奇妙な科学

     NPSがおかしな点の一つはその数式にあります。インプットはシンプルな質問からきます。「あなたはこの[企業]を友人や同僚に薦める可能性はどのくらいありますか?」という質問に対して0なら「全く可能性がない」10なら「非常に高い可能性がある」と数字で回答します。(後のバージョンでFred Reichheldはその数字にした理由を聞くようにしています。それも後で見ていきましょう。)

     普通の統計学者であれば集められた数字の平均値を報告します。その理由はよく説明されてはいませんが、NPSでは平均値を利用しません。その代わりにスコアを三つのセグメントに分けます。

    9と10は「プロモーター」

    7と8は「受動的な立場」

    6から0は「批判的な立場」

    Net Promoter Score

     スコアを計算する式は以下の通り。

     NPS =「プロモーター」の割合 マイナス 「批判的立場」の割合

     例えば10人の回答者がいたとします。データは 0、0、1、4、5、6、7、8、9と10。

     この平均は5となります。

     NPSは「プロモーター」20%で「批判的立場」が60%なので、マイナス40となります。

    NPSの分布

     5が平均というのは良くも悪くも有りません。ニュートラルと言えます。しかしマイナス40は非常に悪いですよね。 (マイナス100よりは悪くないですが、それでもすごく悪いです)

     なぜかというとNPSの考えではニュートラルなスコアをつける人は他人にその会社を薦めないからです。ロイヤルではありません。「プロモーター」に引き上げないといけないので「批判的な立場」とされます。

    NPSはエクスペリエンスの成功を隠す

    回答が全て0だった場合

     例えばものすごい悪い日があったとします。10人の回答者全てゼロ:0、0、0、0、0、0、0、0、0で0。

     平均はゼロです(当然ながら)。

     NPSはマイナス100。これがNPSでの最悪のスコアです。

     理解できます。ゼロは最悪です。ゼロに祝福はありません。

     そして、チームはすごく頑張ったとします。プロダクトをよくしました。

    回答が全て6だった場合

     ガンバってスコアを全て6にしました。6、6、6、6、6、6、6、6、6と6。

     平均は6です。

     しかし、NPSはまだマイナス100です。

     何らかの理由でNPSは6はゼロと同じだと考えます。NPS以外ではそうは考えていませんが。Intuitのような会社で働いていると、ゼロから6に改善するために多大な努力をしたとしても認められません。役員もボーナスをもらえません。何もやってないのと同じ。

    回答が全て8だった場合

     もちろん、これはあなたが6しかもらえなかったから。例えば8をもらえるくらいプロダクトを改善したらどうでしょうか?8、8、8、8、8、8、8、8、8と8。

     平均は8でNPSは…ゼロです。

     全てのユーザーをゼロから8に引き上げるというのは普通の組織ではものすごい達成です。しかし、NPSを採用しているとゼロですのでボーナスはもらえません。

    回答が全て9だった場合

     ではデータを全て9にしてみましょう。9、9、9、9、9、9、9、9、9と9。

     平均は9で、なんとNPSは100です!

     8から見ると100%の改善です。やった!ボーナスがもらえる!データをちょっと押し上げるだけで真ん中から最高になりました。天才ですか?

     このようにNPSの計算は納得できる部分は多くありません。ビジネス的にも数学的にもこのようなスコアの急激な変化に意味はありません。

     小さな改善の蓄積が小さなスコアの改善に反映されるべきです。大きな改善のみ大きなスコアの変化に表れるべきです。NPSはそのようになっていませんし、それについて誰も説明できません。

     これはKate Rutterが言うところの「分析劇場」です。プロダクトやサービスを改善するためではなく、ドラマを生み出すため数字の劇的変化を演出する方法です。

     平均の方が数字で何が起きているのかを理解することができます。シンプルで改善を表現します。

    もしNPSの問題が単なる計算式の問題だけであれば平均を使えば解決です。しかし、平均はデータに意味がある場合にのみ有効です。不幸にしてNPSの質問をどのように解釈するかによってデータは意味がなさなくなります。

    ノイズが科学を装う11ポイントスケール

    3ポイントスケール

     「この記事が面白かったですか?」と質問をして「はい」「いいえ」「わからない」の三つの選択肢があったらどのように回答しますか?三つから選ぶのはさほど難しくありません。

    5ポイントスケール

     それが3ポイントスケールです。これを5ポイントスケールに引き上げると少し回答するのが難しくなります。「とても面白い」「ちょっと面白い」「わからない」「ちょっとつまらない」「とてもつまらない」。「ちょっとつまらない」ってなんでしょうか?ちょっと面白いけど最後まで読みおえるほどは面白くない?

    7ポイントスケール

     7ポイントスケールだとさらに難しくなります。ラベルがつけられなくなり、数字に頼るようになります。「とても面白い」、6と5、「わからない」、3と2、「とてもつまらない」。

     回答が難しいだけでなく、解釈も難しくなります。3と2の違いは何でしょうか?両方とも悪いスコアです。しかし、何が違うのでしょうか?回答者はその時々で一貫性がある回答をすることができるのでしょうか?他の回答者との一貫性はどうでしょうか?

    11ポイントスケール

     NPSでは11ポイントスケールを使います。これはとても多い数字ですし、数字の違いは明確ではありません。私とあなたは全く同じエクスペリエンスを体験するかもしれませが、私は7、あなたは6をつけるかもしれません。何か意味のある違いがあるのでしょうか?

     私たちは6と7の違いを理解すると何となく想定されていますが、多くの回答者は理解していません。何を選ぶかは気まぐれです。

     NPSでは6のみのデータセットではマイナス100で7のみのデータセットではゼロになります。NPSにとっては大きな区別ですが、回答者にとってはノイズでしかありません。回答者はどうしてその数字なのか説明できません。

    NPSの質問:無意味なデータを入力すれば無意味な結果が返ってくる

     NPSを導入するときに、回答者に友達や同僚に[企業]を勧める可能性を聞きます。表面的に顧客のロイヤリティーについての質問にみえます。元々のハーバードビジネスレビューの記事でも著者は実際の再購入や紹介と強い関連性があると主張しています。

     しかし、後の調査で関連性は見つかりませんでした。その理由がこちら。

     良い質問は未来ではなく過去についての質問です。健康的な生活を送るつもりですか?とか砂糖をこれからは抑えますか?とかこの商品を買いますか?などの質問は未来を予測するものです。私たちはこれから何をするかよりもこれまでに何を行なったかに関心を持ちます。私たちは行動の予測ではなく実際の行動に関心を持ちます。

     こちらがその例となります。イギリスの分析コンサルタントでNPSの信奉者のDan Barkerに協力してもらいました。一つのeコマースから16ヶ月のNPSデータです。

    eコマースのNPS

     DanのNPSデータポイントは5から10までの広がりがあります。このデータから読み取れないのは実際にそのような行動をとったかどうかです。その企業を実際に友人や同僚に勧めたかどうかわかりません。

     Danの購入履歴から彼の顧客はスコア8の回答に最もお金($110)を使っています。一番安い買い物($57.60)に9をつけています。スコア5がつけられた時の価格は10がつけられた時の価格と$3.00しか違いがありません。このデータから買い物の行動とNPSの回答の関連性はみられません。ロイヤリティーの関連性もです。

    NPSは本当にロイヤリティーと成長の数値なのか?

     ロイヤリティーは長い道のりです。長期間の行動です。ハーバードビジネスレビューの記事でFred Reichheldは「ロイヤリティーは個人的な投資や犠牲と引き換えに企業との関係性を深めたいというのぞみです」と解説しています。

     しかしNPSの質問は投資や犠牲について触れていません。ロイヤリティーについても触れていません。会社を勧めるかどうかしか聞いていません。

     将来の行動についての質問はロイヤリティーではなく、楽観主義です。

     もし本当にロイヤリティーについて関心があるのであれば、別の質問ができます:「過去6週間に私たちのサービスを友達または同僚に紹介してもらえましたか?」。これはNetflixが初期に実際に顧客に質問したやり方です。Netflixはこれと同時に決定的な質問を購読者全員にします「新しく購読するにあたり、友達や家族から紹介されましたか?」

    Netflix

     Netflixではこの質問の「はい」の回答と新しい購読者の成長と関連性を見出しました。そして「はい」の回答がなくなるとキャンセルが増え新しい購読者の成長が鈍りました。これらの質問はNetflixの成長と直接関連づいています。質問は過去の行動についてであり、未来の予測ではありません。

    エクスペリエンスとNPSはマッチしない

     これを書いている時まさにユナイテッド航空のWebサイトで私が891,116マイルを飛んだと表示しています。今年だけで49回のフライトで73,890マイル飛んでいます。このデータだけでロイヤルカスタマーと言えるでしょう。

     私のTwitterをフォローしている人であれば私がユナイテッド航空のサービスに文句ばっかり言ってるのにお気づきでしょう。もしユナイテッド航空がNPSの質問をしたならば5以上の回答はあまりしないでしょう。(誰も殴られなかった時が5です)

     私はユナイテッド航空のロイヤルカスタマーでしょうか?NPSの質問(未来の行動)でもNetflixの質問(過去の行動でも)ユナイテッド航空に高い得点を与えるでしょう。

     驚くことに私はいつもユナイテッド航空を勧めています。ボストンから西海岸に移行するのにベストチョイスです。寛容できる程度の国際線サービスもあります。

     しかし「ベストチョイス」が「ウキウキするサービス」というわけではありません。最悪の中では一番マシというだけです。彼らが好きだから勧めるのではなく、他が大嫌いだから勧めるのです。

     この記事を書いていると知っている友人がCitiオンラインバンキングのNPS質問を送ってきてくれました。

    CitibankのNPS

     その友人はお金を送るためにCitiのアカウントにログインんしました。その取引は平凡なものでした。なんで平凡なサービスのためにCitiを銀行として推薦するのでしょうか。そもそも普段の銀行取引は平凡なものです。何か違ったことがあるとしたら、それは悪い知らせです。

     NPSはユーザーのこのような粒度を反映してデザインされていません。この質問をされる前に4回別の取引をしたかもしれません。どうしてそれらを覚えているでしょうか?うまくいったのでしょうか?

     NPSが目的とするデザインの通り試したのですが、企業がこのやり方を試す時には問題に直面します。回答に何も意味はないのですから。

    NPSを質的調査に組み込んでみる

     数年の間、私たちはNPSの質問を質的調査に組み込んでみました。どうしてそのスコアを選んだのか。私たちの発見は、人々はその質問の意味を理解していなかったということです。

     低いスコアをつける典型的な参加者は全く問題のないサービスやプロダクトのエクスペリエンスを私たちのラボでは体験します。なぜ低いスコアをつけたかを聞くと、過去に悪い体験をしたためにそのサービスを勧めるのに抵抗があると言います。そのサービスやプロダクトをそれ以来使っていないかというと、何回も使ってると言います。

     またサービスやプロダクトを使いにくそうにしていたのに10をつけた参加者がいました。彼らの答えは「思ったより良かった」や「まあ、いいかも」でした。このプロダクトやサービスを実際に使うかどうかを聞くと「多分使わない」です。

     私たちは「誰に推薦するか思いつかない」という理由で0をつける多くの参加者をみてきました。他の人たちは友達がその会社で働いているという理由で10を付けました。企業が回答に対してAmazonのギフトカードなどインセンティブを提供する場合もスコアは高くなる傾向があります。「ゼロをつける参加者にギフトはもらえないだろう」と考えるからです。

     私たちはNPSが顧客のエクスペリエンスもロイヤリティーも表していないことを学びました。実際にNPSは何も有益なことを表していません。

    NPSは簡単に操作できる

     もしボーナスがNPSスコアと連動しているなら $100のインセンティブはスコアを上げる有効な手段です。そしてこれはNPSを操作する唯一の手段ではありません。

     質問をユーザープロセスの最後にすることでもスコアを上げることができます。理想的なタイミングはタスクの完了を成功したときです。例えば購入とか。

     それにより、成功した人にだけ質問をすることができます。プロセスにフラストレーションを感じて途中でやめた人を除外できます。回答は自然とポジティブなものが集まります。

    回答率7%

     もう一つの方法は回答率を無視することですhほとんどのNPS調査でのフィローアップ質問の回答率は4%から7%です。7%の回答率というのは1人から回答のあったら13人は回答していないということです。この答えなかった13人は答えた1人と同じ回答でしょうか?おそらく違うでしょう。

     イライラした人はわざわざフィードバックをしないというのが低い回答率の説明の一つです。 Fred Reichheldのロイヤリティの定義で言えば、興味のない人はさらなる投資をしません。

     スコアを更に操作するならば、「批判的な立場」のユーザーには早い段階で脱落してもらうことです。悪いエクスペリエンスによって意識的に離脱を促し、スコアを改善することができます。意図的でなくとも、これを発見して改善する方法はほぼないので、結果的にそうなりやすいです。 

     このようなNPSのダークなテクニックで高いスコアを獲得でき、もっとボーナスがもらえます。みんなが幸せになりますよね? 

     私たちはNPSを有害だと考えます。全く改善していないエクスペリエンスをあたかも改善したように操作できます。

    フォローアップ質問の本当の価値

     NPS信者は数字以外は何も質問しないといいます。スマートな実施は常になぜそのスコアなのかフォローアップ質問をします。 洗練された調査ではスコアによってフォローアップ質問を変えます。プロモーターには「何が良かったのか」、批判的な立場には「どう改善すればいいか」を聞きます。

     これはとても正しいことです。本当の価値は「なぜ」という質問です。ユーザーは何が実際に起こり、どうすれば改善できるのかを教えてくれます。また、すでによくできていることを壊さないように。

     NPS信奉者に私は素晴らしいデータを取っていると言います。なんでわざわざ数字の質問までするんでしょうか?質的な質問で十分ではないでしょうか。彼らの反応はモゴモゴ口ごもったり、セグメントやインディケーターに関するフワフワした説明や理屈のつかないタワゴトです。

     私たちは「なぜ」の質問を対面の質的ユーザー調査に追加します。その反応はデザインに関する問題部分とうまくいっている部分に関するヒントを与えてくれます。しかし、NPSスコアの反応はそのセッションで何が起きたかと関係がありません。これは私たちが実際に集めたデータにも表れています。NPSは現実を表していません。

    でも、偉い人たちは数字が欲しいんですよ!

     最近Fortune 500企業のデザイン担当の上級副社長が「全ての部門の役員ミーティングでは数字を発表します。多くの場合、NPSだったりします。NPSじゃなければ何か改善を示す別の数字が必要なんですよ」と言いました。

     数字なんてたくさんあります。実際に無数にあります。

     それでも企業のカスタマーエクスペリエンスを表すたった一つの数字はありません。NPSですらです。だからといって、挑戦をやめる理由にはなりません。

     私たちは事業の数字を使うことができます。サブスクリプションの数や離脱率など。売上、純収益や利益でも構いません。

     これらの数字はプロダクトのデザインに直接関係してきます。顧客が満足なのか、さらにワクワクしているのかはわかりません。

     これこそがNPSがやろうとしていることです。成功していないというだけで。ではどうしたらいいでしょうか?以下は代替案です。

    どれくらいウキウキ、それともイライラしましたか?

    お役に立てましたか?

    ハッピーにできましたか?

     どれでも構わないと思います。もっと大事なのが次の質問です。

    どのようにすればもっとよくなりますか?

     このフォローアップ質問こそが価値となります。いろんな質問の仕方があるでしょう。顧客に耳を傾けるのが重要なのです。

    カスタマーエクスペリエンスを一つの数字で表すことはできない

     これがNPSの欠陥です。達成できない結果を達成しようとする。簡単に問題を解決するという約束自体が経営陣には魅力的なのです。実際に問題は解決しないのですが。

     カスタマーエクスペリエンスとは製品、Webサイト、従業員やブランド全てとの関わりの総合点です。そのやりとりの流れは顧客によって全て違います。

     NPSを信じる人たちは欲しているものを実現しないものを欲しています。NPSは星占いのようなもので、科学的ではありません。信仰です。

     UXのプロといえど星占いが本物だと信じている人を説得するのは難しいでしょう。それでも私たちは罠を避け、組織に対して価値のある測定をすることはできます。

     この記事を友人や同僚に勧める可能性はどれくらいありますか?

     

    解説

    ジャレッド・スプールはUIEの創業者でUI/UXの専門家として知られています。最近だとKickstarterキャンペーンでCenter CentreというUXデザインを教える教育機関を設立しました。ボク個人もNPSには納得できない部分があって、こうやって説明されると「なるほどな」と思います。

    カタパルトスープレックスなかむらかずや

  • Facebookのような大企業をトークン化する方法

    Facebookのような大企業をトークン化する方法

    ざっくり言うと

    • キッカケはMark Zuckerbergが2018年に暗号化通貨の可能性を探ることを示唆したFacebookでの書き込み【全文和訳掲載】マーク・ザッカーバーグ「仮想通貨は権力… | News | Cointelegraph)。実際に親和性が高そうなことから、インターネット上で大きな議論がおきた。この記事はブロックチェーン業界で有名なBigchainDBの創業者Trent McConaghyからの提案。
    • 「そんなことできない」というのは簡単、「どうすればできるか」と考えるのがイノベーション。
    • 頭の体操ではFacebookもAmazonもIBMもトークン化できる。
    • 「株主=会社の持ち主」という概念は暗号化トークン社会においては崩れる可能性がある。貢献する人が価値を得るという自律型経営の究極の形かもしれない。

    原文:”Tokenize the Enterprise” by Trent McConaghy

     トークンは新しいブロックチェーンの中でも特に新しい概念です。現在はこれまでブロックチェーンだと思っていたものでは十分ではありません。トークンはWeb 3.0のビジネスモデルだと誰もが気づきました。

     分散システムは権力を多くの人に広げます。それはトークン化されているかもしれませんし、されていないかもしれない。トークンのメリットはエコシステムの参加者の動機付けを同じ方向に向けることです。これはトークンを持つ人たちにとってポジティブサムゲームです。もちろん、トークンのローンチ時の棚ぼた効果も期待できます。

    解説

    ポジティブサムゲームはゲーム理論のひとつ。ポジティブサム、ゼロサム、ネガティブサムがある。ゼロサムゲームはゲームの総和がゼロのため、誰かが勝てば(ゼロより大きい)それ以外の人が損(ゼロより小さい)する。ポジティブサムはゲームの総和がゼロ以上になるため、誰かが勝っても(ゼロより大きい)、他の人も勝つ可能性がある。

     現時点でトークンを発行しているのはスタートアップです。しかし、大企業が発行したらどうでしょうか?Facebookをトークン化できるでしょうか?AmazonやIBMは?どうやって?どんな利点があるのでしょうか?

     手短に言えば、トークンは大企業を内側から侵食します。なぜなら投資家は投資から利益を得られ、コミュニティーが勝利するからです。企業内で起業する暗号化集団が現れるでしょう。それが多くの大企業で起こり、伝統的な証券取引は無くなります。最後にこれは新しい投資家のジレンマとなります。大企業が利益を守る傾向においてどうやって競争するのか?

     もう少し詳しく見ていきましょう。

    アプローチ

    以下が各大企業向けのレシピです。

    • トークン化:株式がトークンとなる。
    • 分散化:権力を人々に分散する。ユーザーは過去や将来の貢献に対してトークンを受け取る。
    • コミュニティーに溶け込む:時間が経過するにつれて価値と権力がさらに分散される。一つか二つの大企業がこれを実行するとき、株主のためにお金を稼ぐことができます。それを目の当たりにした他の大企業もそれに続くようになり、全ての大企業は暗号化されます。

    Facebookをトークン化する

     それでは、Facebookを例にとってこのレシピで大企業のトークン化をしてみましょう。

    ステップ0:現状維持

     Facebookの命運はユーザーとともにあります。Facebookの創業者たちと株主は多くの富を築きました。しかし、ユーザーは個人情報やコンテンツといったFacebookのコアビジネスへの貢献に対して富の分配を受けていません。これが基本的な緊張関係です。Facebookはオープン性とユーザーのプライバシーに対して偏見を持たれています。

     Facebookは数億のユーザーと高いエンゲージメントによって非常に強大になりました。しかし、それは少人数の人たちによって管理されています。これは社会にとってとても危険です。その責任を全うするような構造となっていない場合は特にそうです。

    これまでにこの状況を変えるために様々な提案がなされました。ひとつは法廷に持ち込んで独占企業として認定することで分割することです。

     もう一つのアイデアがブロックチェーン化です。Facebookのボトムアップからの支配です。分散化した何かを作り、ユーザーに参加してもらう。このようなアプローチは分散化したソーシャルメディアで多くありますが、成功したケースは多くありません。最大のチャレンジはユーザーを増やすことです。ニワトリか卵か。ユーザーは友達が参加しているからそこへ参加しているのであり、エンゲージメントの高い2億ユーザーに食い込むのは至難の技です。

     これをさらに推し進めた考え方もあります。分散化とトークン化です。これは役にたつかもしれません。初期にトークンを持っている人は友達に紹介するでしょう。友人を招待することでインセンティブが生まれるので。トークン化は口コミ効果を高めます。しかし、それでも2億ユーザーのネットワークを乗っ取ることができる保証はありません。

     これらのアイデアはゼロからスタートすることを前提として、より早く、賢く、バイラルなもので下から攻撃するものです。それはうまくいくかもしれませんが、私は別の方法があることに気がつきました。内側からのトークン化です。

    ステップ1:証券のトークン化

     このステップではFacebook株(シンボル:FB)がトークンに変換されます。

     Facebook株は約30億株あります。企業としてのFacebookがブロックチェーン上に30億トークン(シンボル:$FB)を発行します。

     そして、Facebookが30億のFacebook株を$FBトークンに変換する契約を行います。または単純に株主(株=$FB)をブロックチェーンの登録台帳とすることもできます。米国デラウェア州はこの方式の可能性を模索しています。

     どちらの方法でもブロックチェーンが$FBトークンが従来の株式を置き換えることができます。これが証券としてのトークンとなります。

    ステップ2:分散化

     この時点でトークンの管理は企業としてのFacebookの手の内にあります。そしてFB株と$FBトークンは同じで1対1です。本当の変化はステップ2で起きます。権力の分散とユーザーへのトークンのアクセスです。

     次のことが同時に起きる必要があります。

    ガバナンスの拡散

     コミュニティーがもっとコントロールできるようにガバナンスを変えます。そうすることにより$FBトークンは企業としてのFacebookのコントロールを離れます。キーとなる責任はプロトコルのアップデート(APIの変更)のルールとトークンのガバナンス(金融政策)です。多くのガバナンスモデルが考えられます。

    1. 完全にオンチェーンで自動化する(TheDAOで起きたようにこれはまだ危険)
    2. 20名以上のケアテイカーによる伝統的なノンプロフィットによるコントロール
    3. 伝統的なノンプロフィットからはじめて、徐々に自動化する(私の好きなIPDBのように)

    ブロックチェーンを公開する

     誰でも書き込み、読み込みができる。そしてサーバーで動いていない。つまり、Facebookの機能は全てオープンなプロトコルとなります。特にトークンを得た人、使った人にとって。理想的にはFacebookの全てがオープンソースとなることです。クールじゃないですか?新しい環境下においてオープンソース化は企業としてのFacebookのメリットとなるので夢物語以上のものです。ブロックチェーンにおいて価値はそのインプリメンテーションではなく究極的にはファットプロトコルにあります。

    過去の貢献に対してトークンを配布

     企業としてのFacebookが追加で30億の$FBトークンを既存のFacebookユーザーに配布します。Facebookの過去の利用に応じてユーザーはリワードされます。全ての過去のポスト、写真の共有、いいねに対して$FBトークンを受け取ることができます。または既存のビジネスモデルでも分散化されたサービスでマーケティング目的でユーザーデータを利用する代わりに$FBトークンを配布することもできます。

    将来の貢献に対してトークンを配布

     Facebookが価値を高める行動をしたユーザーに対して$FBトークンを配布するルールを設定します。例えば、写真を投稿すれば$FBトークンを獲得できる。すでにSteemitBraveBasic Attention Token(BAT)のような前例があります。さらに機能追加やパフォーマンス改善の貢献でも$FBトークンを獲得することができます。

     もしこれらが実施されればKrakenやInterledgerのような交換所が$FBトークンを追加することは明白です。ステップ1とステップ2によって株式としてのFBは伝統的な証券取引所から新しい暗号化取引所へ移行します。

     これによって企業としてのFacebookはどうなるのでしょうか?解散が一つのオプションです。$FBトークンを持つ社員はその貢献によってインセンティブが与えられるので大枠では大丈夫なはずですが、いろいろと解決いけないこともあるであろうことは理解しています。もう一つのオプションは企業としてのFacebookがパブリックの$FBブロックチェーンのサービスプロバイダーとなることです。公共の$FBブロックチェーンのサービスを改善することで従業員に代わって$FBトークンを受け取ることができるため、インセンティブが生まれます。もちろん、個人や他の組織も同様にサービスを改善することができます。

     私の例では50%の$FBトークンを既存の株主に、残りの50%をユーザーに分配しました。もちろんこの比率は変えることができます。しかし、経験則として半分というのはよい数字です。落ち着きやすい数字で、不要な議論を避けることができます。

    ステップ3:$FBをコミュニティーに溶け込ませる

     このステップは時間とともに浸透していきます。このステップの最初の頃は半数の$FBトークンは既存の株主、残りの半分をユーザーが持ちます。時間の経過とともにユーザーはFacebookの利用とともに$FBを獲得し続け、多くの人が$FBをその購入のしやすさから買い続けます。$FBトークンは広がり続けることになります。

     長い期間保有する人も出てきます。$FBトークンをHODLするようになります。Facebookのマキシマリズム。これ、ここで初めて言ったからね。

    解説

    • HODLはビットコインのスラングで「売らずにとっておく」という意味。

     そもそもなんでFacebookの株主がこのような取り組みに賛成するか疑問に思うかもしれません。主な理由はお金を稼ぐためです!それが典型的な株主の主な動機です。 これは大きな価値です。もし企業としてのFacebookがユーザーの利益に反することなく実現する方法を見つけたならば。しかもこれはユーザーにとって自然な関係というだけでなく、ユーザーは貢献によって価値というインセンティブを受け取ります。さらに長期計画の元凶とも言える四半期ごとの収益報告義務から解放され、正しいことを実行できるようになります。その代わりビジネスとコミュニティーのバランスが必要となります。これだけでも価値は二倍以上になり、コストの回収ができます。ボーナス価値としてFB株と比べて$FBを買うことは取引摩擦が低いために流動性が改善されます。最後に誰でもコードベースを改善できるために価値を追加するためのボトルネックが少なくなります。

    解説

    オリジナルの記事はもっと長くてAmazonやVisaのトークン化のやり方も提案しています。力作ですがタイムリーなネタであるFacebookのトークン化の提案だけ翻訳しました。それ以外は興味があったら読んでみてください。

    オープンソース以前でソフトウェアの開発組織が大きく変わったように、トークン化は企業全体を変える可能性があります。Facebookのような大企業がその先鞭をつけたとしたら、その波はかなり大きなうねりとなり多くの企業を巻き込むことになるでしょう。

    それにしても、こんな大きな決断ができるとしたらMark Zuckerbergは本当にすごい。Internet Tidal WaveでMicrosoftのインターネットへの転換を図ったBill Gatesを彷彿させるものがあります。

    カタパルトスープレックスなかむらかずや

  • イギリス政府はどのようにデジタルサービスを展開したか(2013年)先駆けとなる官公庁への展開と標準化

    イギリス政府はどのようにデジタルサービスを展開したか(2013年)先駆けとなる官公庁への展開と標準化

    GOV.UK

    ざっくり言うと

    • この年からGOV.UKの各省庁への本格展開がはじまる
    • その展開方式はイノベーションラボ方式。主体は各省庁のデジタルチームだけど、GDSが専門家集団として事業部門である各省庁にノウハウを提供。
    • CTO室主導でアーキテクチャだけでなく調達も整理整頓。コスト削減効果が明確になってくる。
    • アプリは行政サービスには不向き。(個人的にはPWAは向いてると思う)
    • 検索できない「リッチテキスト」は追放

    原文:”A GDS Story 2013

    2010/2011年2012年|2013年|2014年|2015年

    2013

    1月6日

     Mike Brackenがこれまでのデリバリータイムラインを解説しました。

    1月13日

     トランザクションエクスプローラツールは「政府が市民に提供する特に大きな44の公共サービスにおける1トランザクションあたりのコストに関するデータ」を含むように更新されました。当時の内閣府のFrancis Maude大臣は以下のようにブログで書いています

    このデータを公開することは透明性の大きな前進です。英国政府にとって初の試みです。

    1月15日

    GDSが最初のスタッフミーティングを開催

    1月20日

    Sprint 13でのFrancis Maude

     GDSはロンドンでSprint 13を開催しました。政府のデジタル改革にフォーカスをあてたイベントで、これが第一回となり毎年行うことになります。Francis Maudeは2年間かけて行う改革プログラムを発表しました。これは特に大きな25公共サービスを更新するプログラムで、のちに手本となるプロジェクトとして知られるようになります。

     その翌日に写真が公開されました。当時の最高経営責任者(CEO)だったStephen Kellyは「政府を改革する400日」を発表しました。(写真


    Sprint 13 Overview

    1月31日

     司法省のRoger OldhamがMoJ Digitalの前身となるチームのためにGDSブログを通じて採用を呼びかけました。これはポジティブな前進でした。内閣府のモデルを通じて官公庁も同じことができる例を示しました。

    2月22日

     Abby PeelGDSを訪問する国際的な訪問者を歓迎することについて書きました。

    2月28日

    Inside Governmentの変更

     Neil Williamsは前年度の初期ベータ版に入って以来はじめてInside Governmentの変更について書きました。

    私たちが作り上げているものはワールドクラスというだけではありません。ワールドファーストです。ニュージーランド、クロアチア、スウェーデン、ノルウェーの各国政府がデザインからコードベース全体まで、私たちが作ったものを再利用してくれる予定です。

    3月1日

    歳入税関庁のコンテンツをGOV.UKへ移行することについて同庁のRobin Rileyが解説しました:

    歳入税関庁はそのほかの官公庁と比べて長い時間がかかりました。どうして? 率直に言えば私たちは一番後方に位置していました。歳入税関庁サイトの違いを比べてみてください(現在過去)。違いは劇的です。単なるお化粧直しではありません。歳入税関庁は情報をオンラインで公開する方法を再設計しました。

    3月12日

     Tom Loosemoreは政府にアプリの開発をやめるように呼びかけました。私たちはアプリっぽくない。

    アプリはゲームやソーシャルメディアを変えているかもしれません。しかし、公共サービスをWebサイトを通じてさまざまなデバイスで効率的に利用できるようにするアプローチの方が現在では最適と言えます。その方が改善のための実験を繰り返し簡単に行うことができます。市場インパクトを最小化して、サポートするのもはるかに安いです。

    3月14日

    Mike Brackenが政府全体のITガバナンスを大幅に変更したと発表し、CTOのLiam Maxwellがリードしてきたプロジェクトが表面に浮かび上がってきました:

    私たちは予算を多く持っている人たちの間で行われる調達に関する議論を少なくするべきです。立席ではない立ちながらクイックに行うスタンドアップミーティングでユーザーニーズに応えるべく日々のリリースを増やすべきです。私たちはウェブ、デジタルツールとサービスを政府内で活用することによりもっと素早くコラボレーションができるようになります。

     要するに、Maxwellと彼のチームはこれまでの古い政府のITガバナンス体系を以下のように変えました。

    以前のITガバナンス

    …このように。

    新しいITガバナンス

    同日、GDSはデジタルが基本(Digital by Default)のサービススタンダードとサービスマニュアルのベータ版を公開しました:

    これらは官公庁職員のためのガイドであり、デジタルサービスを正しく開発するために必要な情報を全て提供しています

    このスタンダードは2014年4月よりすべての大規模サービスに適用されます。スタンダードのポイントはGOV.UKで公開されているすべてのサービスが利用者にとってわかりやすく便利なのでそれを好んで選択することを確かなものにすることです。そしてAssisted Digitalがオフラインで適切な支援をします。

     私たちは新しいマニュアルとともに映画シリーズも作りました。


    Welcome to the Service Design Manual

    3月20日

    Francis Maudeの庶民院でのスピーチ

    私は紳士閣下がおっしゃることすべてのことに同意します。私たちがまだやっていないという彼の仮説を除いて。私は彼が優れた出版物を生み出したデザイン委員会のメンバーであることを知っています。実際にGDSの創設を含む、政府が取っているいくつかのイニシアティブについては非常に敬意を払ってくださっている。GDSは公共サービスの提供を改革する際に、ユーザーのニーズに合わせてデザインすることにコミットしています。これまで頻繁にそうであったように、政府の利便性を優先するのではなく。

    こちらがそのビデオ

    3月21日

    Richard Popeはサービスマニュアルを作成する過程について書いています:

    最初は私たちはマニュアルを作っていること意識していませんでした。やろうとしていたのは新しいデジタルサービスがどのような基準で判断されるのかを描くこと。政府のデジタル戦略で掲げられているデジタルが基本(デジタル・バイ・デフォルト)とは何か。官公庁のサービスオーナーとそのチームが優れたデジタルサービスを提供するのに役立つ豊富な詳細を提供する必要があることは認識していました。そして優れたデジタル公共サービスがどのようなものなのかシンプルな定義を共有する必要性を。

    3月25日

    GOV.UKワールドワイドセクション

     Inside Governmentに44の言語をサポートする新しいワールドワイドセクションが追加されました。これは、外務・英連邦省、国際開発省、貿易投資総省、国防省などの省庁にとって大きな一歩でした。

    3月26日

     後のCommon Technology Servicesチームになる仕事の最初の公での発表。こちらがそのIT改革グループのTariq Rashidのブログ記事

    3月28日

     GOV.UKにおいて各省庁はあたらしいHTMLのフォーマットを使うことが推奨される。「HTMLがPDF / RTF / Word添付ファイルに代わるデフォルトとしてのデジタル」としてデザインされる。

    4月16日

    サービスマニュアルはベータからライブに移行しました

    Mike Brackenのポスト:

    …このマニュアルは過度な官僚的な考えから政府を解放するようにデザインされています。このブラウザベースのサービスは意思決定を加速し、多くの委員会や会議や扱いにくいプロセスの必要性を排除します。公共サービスがデジタル化されるにつれ、私たちが使用するツールとガバナンスにに反映されるべきです。

    サービスマニュアルチームのメンバー

    4月17日

    Design of the Year授賞式でGDSチームのメンバーおよび他の同僚たち Photo credit: Elisa Figoli. Thanks to: the Design Museum.

     GOV.UKは「よく考え抜かれた控えめなデザイン」が認められ、この年のDesign of the Yearを受賞しました。

    Daily Telegraphの評論家Deyan Sudjicのコメント

    これは政府が実際に有効なコミュニケーションを理解していることの表れです。シンプルで直接的で礼儀正しい。このような政府から当然受けたいと思っているすべてのことは官僚主義と専門用語の海に沈み、実際に実現されることはありませんでした。GOV.UKはエレガントでほのかな英国らしさがあります。これは1960年代にMargaret Calvertがデザインした古典的なフォントのデザインのおかげかもしれません。それはウェブサイトのポールスミスです。世界は深く感銘を受けています。複数の公共サイトを合理化したため、税金を大きく節約できます。嫌いになる理由がありますか?

     タイポグラファー/デザイナーのMargaret Calvertは上の写真(一番上の列、右から五番目)にいます。彼女は2011年以降、GDSデザインチームに不可欠なアドバイスを提供してきました。GOV.UKは彼女とJock Kinneirが作成したNew Transportフォントを使用します。

    4月30日

    イギリスにある24すべての省庁、No 10と副首相オフィスのサイトがGOV.UKへ移行しました

    …今日は政府と国民にとって新しい時代のはじまりです。私たちが仕事を正しく行えたのであれば、ほとんどの人はどれほどの大きな変化が起こったことに気付かないでしょう。しかし、プロジェクトを近くで見てきた私たちは、そのインパクトが深いものなのかを理解しています。これから国民(そして国民と政府を取り持つ専門家や仲介業者)は政府が何をしてこれから何をしようとしているのか全体を見渡すことができます。国内で、そして国外で。一つの場所に一貫性があり、整理された、簡単に理解できる形で情報が集まっています。

    5月1日

     Tom LoosemoreがこれまでのGOV.UKの歴史を写真とともにまとめました。

    5月17日

     GOV.UKの1,000 回目のリリース

    5月21日

     Liam Maxwellが新しいITガバナンスの形について概要を紹介しました。「プラットフォームとしての政府」についての最初の言及となりました:

    ユーザーニーズに焦点を当てること、サービスをコモディティー化すること、組織の壁を破りサービスを共有することにより、私たちは納税者のためにコストを節約できます。更に技術革新により公共サービスの改善を後押しします。

    5月30日

    数百のWebサイトを移行するトランジションプロジェクトは進む。

    6月

     G-CloudはGDSに移行されました。これは後にDigital Marketplaceの大きな一部となります。

    6月3日

     政府は「事業の基本的改革」により100億ポンドの節減したことを発表しました。 翌週にGDSは5億ポンド以上の貢献についてブログを掲載しました。また、支出をコントロールすることTechnology Code of Practiceの重要性についても言及しました。

    6月7日

     Richard Sergeantは最初のサービスの評価について発表しました。サービス基準にデジタルサービスがどれくらい達しているかを測るものです。

    6月13日

    トランジションツール

     Neil Williams がトランジションツールについて説明しました。

    6月18日

    アイコン削除のビフォーアフター

    デザイナーのGuy MoorhouseGOV.UKで使われていたアイコンをどうして削除したのかを説明しました:

    最初にアイコンを導入したときユーザーデータはありませんでした。そのため、推測として正しいことをするしかありませんでした。しかし、時間の経過と共に多くのユーザーテストを実施しました。そしてアイコンが意図した結果を達成していないことが明らかになりました。ユーザーはしばしばアイコンをクリックすれば「何か起きる」と勘違いしてしまいました。

     GDSではこのケースについてその後も言及し続けました。これこそまさに反復的改善の実例だからです。

    7月2日

    Lasting Power of Attorneyのベータ

     典型的なプロジェクトの1つである”Lasting Power of Attorney”がパブリックベータに達しました。

    表彰棚のBlack Pencil Photo: Roo Reynolds

     コンテンツデザインの責任者であるSarah Richardsが「私たちは2週間前に“黒い鉛筆”を手にしました」とブログで書いています。D&AD Black Pencilはデザインで最も賞賛される賞の1つです。それは最も特筆すべき作品だけ一年に一つか二つのプロジェクトしか受賞できません。何年か受賞者がいない年もありました。

    7月9日

     最初のDigital Services Frameworkのローンチ。これも最終的にはDigital Marketplaceの一部になります。

    7月17日

    Sprint Alpha

     Sprint AlphaのイベントでMike BrackenがTransformation Programmeのこれまでの進捗を報告しました。そして新しいダッシュボードであるgov.uk/transformationを発表しました。これにより誰でも発見>アルファ>ベータ>ライブのステージを確認することができます。

    トランスフォーメーションダッシュボード

    Mike Beavenが翌日そのフォローアップをブログで書きました

    改革とはWebサイトではありません。全てです。一貫性があり質が高い「デジタル・バイ・デフォルト(デジタルが基本)」のビジネスプロセス全てです。

    7月23日

    アップデートしたGOV.UK

     GOV.UKの見た目を若干アップデートしました。

     同じ日にGDSのチームと王室土地登記所が共同でアルファを公開しました。

    7月25日

    Sarah RichardsがFAQsを使わない理由を説明:遅すぎるし重複の原因となります。

    7月26日

     ニュージーランド政府がGDSのデザインテンプレートを使った新しいWebサイトのベータ版のリリースを発表しました。

    8月6日

     Tom LoosemoreがA/Bテストについて書きました。A/BテストがどのようにNHS Organ Donor Register(イギリスの臓器移植ネットワーク)のプロジェクトの助けとなったか:

    このGOV.UKにおけるたった一つの小さな変更により臓器提供者が毎月一万人増えました。このたった一つのページはイギリスで三番目に大きな臓器移植の登録サイトです。

    8月8日

     GOV.UKがどのようにデザインされているかを説明するブログ記事。これにより特定の組織や個人のページが削除されることはありません:

    歴史的に見て政府のWebサイトは歴史家にとって簡単ではありませんでした。省庁や政府機関が政府の機械的な変更により閉鎖、統合、分割、改名されると全く削除されたり、完全に別のページになっていました。GOV.UKではすぐに使いやすいデータを提供し変更が理解できるようになります。後のために保存され、再利用されます。

    9月1日

    GDSがデザイン原則のポスターを作りました

    (日本語版はカタパルトスープレックスデザインで入手できます)

    9月4日

    GOV.UKのブログプラットフォームのリリース

    9月20日

    2013年時点でのGOV.UKをiPhoneで見た場合

    9月27日

    Liam Maxwellによるオープンスタンダードの説明

    オープンスタンダードを選択して利用することは私たちのサービスをよくするだけでなく、サービス提供者の選択肢に柔軟性を与えます。火曜日に二つのユーザー課題を解決するために四つのオープンスタンダードを採用するようボードの提案がありました。

    10月1日

    数ヶ月の準備の後、最初の300の政府機関のWebサイトがGOV.UKへの移行を開始しました。これは「トランジション」プロジェクトの一部となります。

    10月6日

    GOV.UKのページを反復検証

    GOV.UKチームによるナビゲーションの改善についての解説

    10月14日

    GOV.UKでのモバイルトラフィックが増える

     GOV.UKのローンチから一年が経過して、Tara Stockfordモバイルからのアクセス増加に気がつく。

    10月17日

    GOV.UK一歳の誕生日

     GOV.UK一歳の誕生日。Martha Lane Foxの訪問。当然ケーキあり。(More photos.)

    データアナリストのPeter Jordanデータの洞察について書く:「GOV.UKは一週間平均600万のユニークビジターがいる」

    当時のGOV.UKの責任者James Thornett一年の進捗について書く。

    Mike BrackenがワシントンD.C.で開催されたCode for Americaサミットでスピーチ。

    www.youtube.com

    10月18日

     G-Cloudの売り上げが5000万ポンドを超える

    10月25日

    内部で利用しているユーザーニーズの追跡ツールMaslow

     Lisa Scottが新しい内部ツールMaslowについて書く。ユーザーニーズを把握して、そのニーズがWebサイトであっているかパフォーマンスを追跡する。

    10月29日

    GDSからのプレゼン前の内閣室

     GDSがCabinetに参加。iPadと大きなスクリーン。内閣府のメンバーが私たちの仕事を明確にわかるように望んだ。

    Mike Brackenはのちにこう述べています:

    とても励まされたのは大臣たちが私たちの仕事の背景にあるプリンシプルに共感してくれたことです。彼らの質問は全て一つの観点から発せられていました:これはユーザーにとってどんな意味があるのか?どのようにユーザーのニーズを満たすのか?です。ユーザーニーズから始めることは公共サービスを根本的に変える原動力となります。これは大きい。

    10月30日

     Identity Assuranceチームがhubのベータ版をリリースしました。これはのちにGOV.UK Verifyとなる重要なコンポーネントの一つです:

    The hubはユーザー、サービス提供者、公共サービス提供者の間のコミュニケーションを管理します。ユーザーはIDプロバイダーとして登録しているサービス提供者を選ぶことができ、デジタルサービスが利用できることようになります。

    10月31日

    Pete Herlihyがデジタル政府を作る上でGDSと関係が深いエストニアを訪問

    おそらくソビエト連邦からの独立のタイミング(1991年)もあって、エストニアは国を運営する上で技術を決定的な要素としてみていた。彼らはビジョンと決意を持った政治的にも公共的にも抜け目ないリーダーグループであり続け、技術の活用を積極的に活用する決意を持っている。

    11月1日

    Kathy Settleが各官公庁とのデジタル戦略の展開についてアップデートを書きました:

    私たちは人事と採用に集中していました。そして正しくデジタルサービスを調達するフレームワークを作っていました。私たちはさらにデジタルを支援するためのリードの仕方、調整の仕方、技術の展開の仕方を変えました。CTO室は政府から参加したTechnology Leadersネットワークと共に戦略的な方向性とデジタルを展開する上でのベストプラクティスを推進しています。

    11月6日

    韓国の崔文基未来創造科学部長官とFrancis Maude

     韓国の未来創造科学部長官の崔文基がGDSを訪問し、Francis Maudeと対面しました。Liam Maxwellが韓国訪問について書いています。

    “Test your smoke alarm”リンクのテスト

     同日、GOV.UKチームは“When do the clocks change?”ページにおける“Test your smoke alarm”のリンクをテストしていました。Paul Cronkはその結果について書いています。

    11月7日

     GDSはバーミンガムでのSprint Shareを開催しました。政府のトランスフォーメーションプロジェクトに関わる人たちにとって一同に集まり経験を共有する機会です。

    www.youtube.com

    11月12日

    2013年後半のトランジションチームの壁

    11月13日

    内閣府Technology Transformationプロジェクトのためにユーザーニーズを特定する

    内閣府Technology Transformation (COTT) プロジェクトの開始。Tom Readがこう書いています:

    私たちの目的は少なくとも人々が普段家で使うのと同じくらいモダンで柔軟性の高いテクノロジーサービスの提供です。これらのサービスは現在のサービスよりコストが安くなります。

    11月14日

    DVLAのWebページのためのスケッチ

     デザイナーのGuy Moorhouseがスタートページの進化について語っています。

    11月28日

     後にDigital Marketplaceの一部となるDigital Services Storeが公開されました。

    11月29日

    Martha Lane Foxが「英国デジタルチャンピオン」を退任しました:

    このブログをよく読んでくれている読者であれば私たちがよくMarthaのレポートに言及していることを知っているでしょう。それはGDSにとってどれだけ評価しても足りないくらいです。それは政府にGDSを招集する弾みをつけ、ワールドクラスの「デジタル・バイ・デフォルト(デジタルが基本)」のサービスを作るミッションと任務を与えました。

    12月12日

     アナリストのAshraf ChohanがパフォーマンスチームによるGOV.UKのリアルタイムデータについて説明しました。

    12月20日

    一年で500億人の訪問者

     ローンチから500億人がGOV.UKに訪問しました。

     この記事はイギリス政府のGovernment Digital Service(略称:GDS)が自らの組織とGOV.UKの成り立ちをブログ記事にした”A GDS Story“の翻訳です。

     2012年にローンチしたGOV.UKですが、まだ全てが完了したわけではありません。各省庁に同じプラットフォームでコンテンツを構築してもらわなければいけないし、継続的にアップデートをしなければいけない。

     大規模構築から大規模運用への移行期が2013年となります。これを世界で初めてやってしまったGDSは本当にすごい。

    カタパルト式スープレックスなかむらかずや

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  • 中国アリペイが2017年のデータを発表:中国の最新モバイル決済最新事情

    中国アリペイが2017年のデータを発表:中国の最新モバイル決済最新事情

    ざっくり言うと

    • 微信支付(ウィチャットペイ|WeChat Pay)に一時期追い上げられて50%までシェアを落とした支付宝(アリペイ|Alipay)が徐々に勢いを取り戻した。
    • 交通系(日本で言うところのモバイルSUICAみたいな)のモバイル決済が躍進の原動力。
    • 使えば使うほど信用がつくことも重要なポイント。芝麻信用(セサミクレジット|Sesami Credit)とう信用ポイントがつくことでクレジットも利用できるようになる。
    • ここでは書いてないけど、微信のミニプログラムに対抗するためにも支付宝もミニプログラムを立ち上げた。そこでもこの芝麻信用がすごく重要な役割を果たしている。
    • 以前に紹介したアメリカのフィンテックの状況と中国のフィンテックの状況は明らかに違う。

    原文:「支付宝发布全民账单:芝麻信用累计为4150万用户免押金超过400亿」by 史艺敏(猎云网)

     アント・ファイナンシャルグループ(蚂蚁金服|マーイージンフ)傘下のアリペイ(支付宝|ジーフーバオ)は2017年のデータ「全民账单」を発表しました。データによると2017年においてアリペイプラットフォームの移動体通信におけるシェアは82%。これと同時に、データはコマースプラットフォーム上で「ウォレット」が検索の数がはじめて下降したことを示しています。支付宝(ジーフーバオ)が「支払いコード(收钱码|シュオチェンマー)」を立ち上げ、「乗車コード(乘车码|チゥェンチャーマー)」を普及させ、シェアバイクをサポートしました。私たちはただスマホを持って外出して、コードをスキャン。コードのスキャンは中国人の日常になりました。今年は中国の「コードの年」と呼ばれるでしょう。

     モバイル決済は単に財布を持たない便利さだけではなく、社会の潜在能力を大きく活性化する可能性があります。モバイル決済では信用を蓄積することができるため、多くのユーザーがクレジットが使えるようになり、保険などさらに多くの金融サービスを利用できるためにギャップを減らしています。

    10の支付宝利用のうち、8がスマホから

     今回発表されたデータによると、2017年に5.2億ユーザーが利用した支付宝(ジーフーバオ)のモバイル決済のシェアは82%:贵州省山西省が92%で一番利用されています。全て新記録です。前回は1省でしたが、今回は11省でモバイルペイメントのシェアが90%を超えました。モバイル決済がほぼ全ての側面をカバーするにつれて、より多くの人が財布を持たずに外出ができるようになります。

    「アリデータ(阿里数据|アリシュジュ)」で発表されたデータはある傾向を示しています。過去3年、「荷物」カテゴリーの検索ボリュームは増えているにも関わらず、「ウォレット」の検索が2017年から減少しはじめています。

     モバイル決済の飛躍的普及の原因の一つは支付宝の「收钱码|シュオチェンマー)」の普及です。この一年で中国の隅々に渡る4000万以上のスモールビジネスが支付宝のQRコードを利用してキャッシュレスで売上データ化の実現をしました。現在、レストランの支払いだけでなく、ショッピングやUFOキャッチャーに焼き芋屋の屋台、ストリートパフォーマンスまで全てモバイル決済をサポートしています。

     モバイル決済の中国における普及は伝統的な業種にも影響を与えています。2017年3月に二名の男性が飛行機で杭州に向かい、コンビニ三軒で強盗を行いましたが現金2000中国元(約3万5000円)しか手に入れることはできませんでした。これでは旅費にすらなりません。

    交通機関と公共サービスがモバイル決済をサポート

     公共交通機関は都市では最も重要な移動手段です。しかし、長い間、シグナルと時間的な要求をクリアすることができず、モバイル決済の最も困難な壁の一つでした。国内外における慣習は小銭か交通カードの利用でした。そして、技術進化によって2017年には30都市を超える交通機関と地下鉄で支付宝(ジーフーバオ)がサポートされました。これにより「財布を持たなければいけない最後の理由がなくなった」と多くのネット民が感じました。

     更に市民は出かけることなく家で各地の公共サービス部門が設置した支付宝の「窓口」経由で支払いをすることができ、万事それで済んでしまいます。2017年に2億人以上の市民が社会保障、交通、行政など12カテゴリーの100以上のサービスの支払いに支付宝を利用しました。

     支払い、買い物、外出において財布を持たずに出かけられ、多くの国にも広がっています。2017年、支付宝は中国の歩みと歩調を合わせて加速しました。累計で36過酷の数十万の商店でサービスを受けられ、支払い件数は2016年と比べて306%伸びました。このような生活は世界中に広まっています。

    モバイル決済はグローバルに

     財布を持たずに外出することは中国人にとっては日常となっています。多くの外国の要人がこのエクスペリエンスに賞賛を送っています。シンガポールのリー・シェンロン首相は演説の中であるエピソードについて語りました。シンガポール政府職員が中国の街角でスマホを取り出し栗を買うのを見て非常に驚いたそうです。リー・シェンロン首相は中国のモバイル決済技術をシンガポールで取り入れることを表明し、最大のタクシー会社が支付宝(ジーフーバオ)をサポートすることとなりました。

    www.asiax.biz

     事実上、調査会社ForresterとiResearchによると中国のモバイル決済市場規模はアメリカの90倍で、世界をリードしています。北京外国語大学のシルクロード研究員が行なった「一带一路における20国青年調査」で高速鉄道、ネットショッピング、シェアバイクと並んで支付宝(ジーフーバオ)を中国の「新四大発明」と位置付けています。

    モバイル決済が信用貸付サービスを促進

     モバイル決済は連鎖反応も引き起こします。モバイル決済では信用の蓄積ができるため、より多くの人が信用貸付や保険など多くの金融サービスが利用できるようになります。たとえ焼き餅や野菜の屋台でも「支払いコード(收钱码|シュオチェンマー)」を通じてクレジットでお金を借りることができます。

     モバイル決済は更に貧困地区にも多くの機会をもたらします。832の貧困郡と特貧郡においてアント・ファイナンシャルグループ(蚂蚁金服|マーイージンフ)は795地域でサービスを提供し、便利な支払いとクレジットサービスを提供しています。2017年にこれらの地域でのモバイル決済の割合は90%です。

     モバイル決済による信用の増加は社会資源の活性化をもたらします。たとえば無担保の信用貸付。2017年末までに「セサミクレジット」(芝麻信用|ジーマーシンヨン)は累積で4150万ユーザーとなり無担保ローンは400億中国元(約6900億円)となりました。無担保ローンによりユーザーは重要な場面で利用することができ、社会創造の価値を増大させることができます。

    支付宝(ジーフーバオ)は毎年データを公表していて、2017年のデータも2018年1月2日に公表されました。それに伴って中国ではこの件に関する記事がたくさん書かれています。一時期WeChat Payに追い上げられて50%近くまでシェアを落としましたが、だいぶ盛り返した感じですね。公共サービス系の支払いができるのがすごいなと。

    中国語は英語に比べるとあまり得意ではないのですが、日本に帰ってきてからあまり使う機会がなく錆びついてきてはいけないと感じて一念発起しました。間違ってたら優しくTwitterで教えてください。

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