新著”What You Do Is Who You Are”は企業文化に関する本です。『HARD THINGS』でも企業文化について少し触れられていました。「創業者の行動が企業文化を決める」みたいな感じでしたよね。行動したこと、行動しなかったこと両方が価値観を規定する。今回はそこをさらに掘り下げています。
内容的には、うーん、期待が高かった分、肩透かしを食った感じです。語り足りなかったのかもしれませんが、『HARD THINGS』で語り尽くした感はあるんですよね。『HARD THINGS』をまだ読んでない人はまず『HARD THINGS』をオススメします。『HARD THINGS』を読んで、「まだ足りない!おかわり!」という人には”What You Do Is Who You Are”もオススメかもしれません。
デロリアンといえば映画『バック・トゥー・ザ・フューチャー』に登場するタイムマシンに改造されたスポーツカーですね。実際のモデル名はDMC-12です。作った会社はデロリアン・モーター・カンパニー(DeLorean Motor Company)で、その創業者がジョン・デロリアン。今回紹介する映画”Framing John DeLorean”の主人公です。まだ日本では公開予定はないっぽいですね(2019年12月7日公開予定の『ジョン・デロリアン』は”Driven”という別の映画)。
“Framing John DeLorean”は再現シーンを役者が演じつつ、関係者のインタビューを交えたドキュメンタリーです。再現シーンの撮影風景や、役者がジョン・デロリアンや当時の妻のクリスティーナの心境がどうであったか想像したりしています。以前に紹介した『ローリング・サンダー・レヴュー:マーティン・スコセッシが描くボブ・ディラン伝説』もそうでしたが、最近のドキュメンタリーって現実と虚構を織り交ぜたりするのが流行ってるんですかね。
レーガンのために実績を上げたいFBIは内通者を使って資金調達に躍起になっていたジョン・デロリアンをコカイン取引による資金調達スキームにハメます。おとり捜査どころかFBIが事件化するためにデロリアンを様々な手を使って誘導していきました。そして、ジョン・デロリアンは逮捕されてしまいます。これで資金調達のめどが立たなくなったデロリアン・モーター・カンパニー(DeLorean Motor Company)は破産します。ジョン・デロリアンはFBIの手法があまりにもひどいので、無罪を勝ち取るのですが、時すでに遅し。無罪だったのに、会社を失い、家族も失います。でも、本当に無罪だった?
“Tools and Weapons”では利用者データをめぐる政府との関係を詳しく解説しています。データは企業にとって確かに新しい石油であり、利益の源泉です。しかし、データはユーザーの持ち物であり、データセンター運営者はその管理者でしかない。少なくともマイクロソフトはそう考えています。ちなみに、マイクロソフトのAzureでAI関連のサービスを使ったとします。AIにとって学習データはとても重要です。Azureでは学習データは開発者が所有します。グーグルのGCPの場合、グーグルが所有します。データの所有に関する考え方はテック企業共通のコンセンサスってないので注意が必要です。
デリバティブにまで手を広げながらも、2008年の世界金融危機(いわゆるリーマンショック)ではValue At Risk Limit(VAR)でリスクの上限を設定していたため、他の金融機関と比べてダメージは少なかった方ですが、2000人のリストラを実施しました。それでも利益を出したってすごいですけどね。この時の戦略がコンタンゴ・ストレージ・プレイ(またはコンタンゴ操作)でした。これはコーク・インダストリーズが現物と先物の両方の取引をやっていたからです。