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  • 中国のメディテックユニコーン「平安好医生」

    中国のメディテックユニコーン「平安好医生」

    おさえておきたいポイント

    • ユーザー入り口の獲得戦略
    • マネタイズポイントのヒント
    • インターネット事業だからこそ決済を抑えるべき

    中国でのメディテック(医療スタートアップ)

     中国でもテクノロジーで医療業界を変革しようとするメディテック系のスタートアップが増え、医療サービスの効率化や医療の質の向上などに取り組んでいます。日本企業でもエムスリーエス・エム・エスが中国でも成功を収めています。

     しかし、まだまだ中国の医療には改善する機会が多くあります。例えば、薬の処方箋をもらうための3分間の診断に何時間も待たなければいけない。仕事が忙しくて病院に行けない。今回ご紹介するのは中国のメディテックでいち早くユニコーンとなり成長を続けている平安好医生(ピンアンハオイーシャン)です。

     メディテックは難しいとはいえ、有望な市場であるがゆえに先行する春雨医生好大夫在线微医生杏仁医生企鹅医生といった競合も多く存在します。すごいのはこれらの競合がユニコーンとしての評価額を獲得するために4年以上かかっているのに、平安好医生は2年しかかかっていません。

    中国で医師の診断にかかれない問題

     欧米では健康管理は予防の考えが普及しているため、HMO(健康維持機関)のシステムが主流になっています。病気になった場合もまず家庭医者、次が小型クリニック、最後に大型医療機関に行かれるという「段階診療」が一般的です。

     中国の医療での問題の一つは信用の問題があります。医闹(イーナオ|集団による故意の医療妨害)のため、最初から信頼ある大型の医療機関に行くことが好まれます。診断の需要が大型の医療機関に集まるため、医師の診断を受けない(受けられない)層が多く存在します。

     現在、中国では280万の医者が資格登録され、毎日2000万人が診断を受けていますが、これは全体の需要の30%未満です。3500万人は診断を受けずに薬局で医薬品を購買し、さらに1500万人は単純に健康問題を無視している状態だと言われています。従来の大型病院だけでは、これらの診断を受けていない層の受け皿として十分ではありません。

    医療改革で成功しているオンラインプラットフォーム「平安好医生」

     この問題を解決するためにオンラインでの健康管理と家庭医療とオフラインの診療を組み合わせるオンライン・トゥー・オフライン(O2O)のアプローチの試みはあったものの、成功してきませんでした。処方箋を受け取るだけのと何分間の問診は、インターネットでマネタイズすることが難しいとされてきました。

     その原因の一つは医療サービスシステムは保険制度です。政府の医療保険がほとんどで、商業保険があまりない。コントロールが難しく、インターネットで受診した場合、医療保健の範囲が問題となっていました。しかしこの状況も改善されつつあり、2016年8月に複数拠点での医療ラインセンスが認められ、部分的な都市では、インターネット医療を医療保険範囲に収まるようになると政府から発表がありました。

     平安好医生(ピンアンハオイーシャン)はそのような背景から生まれてきてユニコーンとして成功しているメディテックのスタートアップです。2016年5月のAシリーズで30億ドルのバリュエーションで5億ドルを調達しました。これは中国のスタートアップ投資の記録となっています。現時点で既に1000名以上のフルタイム医師が登録、予約可能な病院が2000棟、検診が300社、260の都市をカバーしています。すでに45万人が毎日このサービスを利用しています。

    平安好医生のビジネスモデル

     平安好医生のビジネスモデルを以下にまとめました。

     医者ネットワークによる24時間の健康コンサルテーション(図右)、遠隔診療、病院予約、検診予約などの医療サービス、そしてオンラインで健康食品や健康用品の販売、薬品配達となります(図中央)。

     さらに健康情報メディア(図左)としての情報提供や健康に関する動画のライブ配信配信、カスタマイズ健康管理を提供しています。

    ビジネスモデル

    健康情報メディアサービス

     2015年4月に医療と薬の情報の統合をする目的で平安好医生アプリをリリースしたのが平安好医生のはじまりです。そして、現在はユーザー登録数は1.7億ユーザー。トラフィックの入り口となっているのはこの健康関連の記事や動画のライブ配信といったメディアサービスです。

    メディアとして提携先からの記事を配信

     特に動画のライブ配信が人気を集めていて、毎日数百万人がライブ配信を閲覧しています。ダイエット、婦人幼児保健、著名医者インタービューが最も人気なコンテンツです。

    動画によるライブ配信

     平安好医生はコンテンツ提供者にとっても魅力的なプラットフォームとなっています。例えば、ある著名外科主任が専門メディアで記事を書いても2ヶ月で閲覧数は400しかありませんでした。しかし、平安アプリでライブ配信を行ってから、最初からプロモーションなしで8万閲覧、その後も毎回10万人以上の閲覧があり、平均4、5千人からの質問がありました。

    問診プラットフォーム

     問診プラットフォームを利用して医者の受付は毎日45万回です。登録医者は一人あたり年間9.1万回の問診を行っていて、一回あたりの問診時間は15分です。

    医師による問診プラットフォーム

     小児科、婦人科、皮膚科が最も人気があります。 2016年のデータでは、問診を受けた1万人以上のうち、0時~6時の深夜問診が全体の10%以上を占めていました。また、50%の問診は午後7時から朝7時の医療機関営業時間外に発生していました。

    医薬コマース

     2016年では年間で320万人が平安アプリで医薬品を購入しています。北京のような大都市では、1時間で薬品が配達されます。月間売上が1.5億元を超え、うち、医療機器が60%、サプリメントが20%だそうです。

    健康用品のコマース

    競合との差別化ポイント

     平安好医生はどうして競合より多くのユーザーを獲得し、2年で30億のバリュエーションを得られることができたのでしょうか。その理由は決済を抑えたことだと考えられます。親会社である中国平安保険Wikipedia)はもともと中国の4大保険会社の一角で、漢方薬で有名な日本のツムラの筆頭株主です。

     中国の医療保険決済のシステムは複雑で、一般的な決済システムでは対応が難しいと言われています。このシステムを多くのパートナーと提携することによってエコシステムを構築、決済は医療保険と一般決済を分けて決められることを実現できたことが成長要因だったと考えられます。

     そのような強みを活かして、高頻度のメディア事業で入り口を獲得し、低頻度の看病や検診で利益を出すという明確な戦略により、事業を伸ばしました。

    邱開洲MediumTwitter

    中国出身、2009年来日。早稲田大学卒業後、ヤフーに入社。 入社後は広告営業部門に所属し、デジタルマーケティングのコンサルティングを担当、2016年より百度プロジェクトの立ち上げ、インバウンドや越境ECなど中国向けビジネスのマーケティング支援業務に従事。2017年よりYJキャピタルに参画。

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  • 微信(WeChat)のミニプログラムとは?その重要性は?

    微信(WeChat)のミニプログラムとは?その重要性は?

    原文:”Wechat Mini Program Part I: What Is It and Why Is It Significant?” by Yelin Qiu

    ざっくり言うと

    • ミニプログラム(小程序|シャオチェンシュ)はアプリの中から利用できるアプリ(微信に続き支付宝も参入)
    • サードパーティーも開発可能で微信の独自の機能(決済やチャット)にアクセスできるため利便性が高い
    • PWAと同様にAppStoreからダウンロードせずに使える
    • 中国ではミニプログラムによりアプリの概念が大きく変わる可能性がある
    • 同じことはPWAでも可能だが、決済などの独自の機能は使えないし、トラフィックも期待できない
    • 参考:2018年は次のプラットフォーマーになる準備をはじめるべき年

     1月9日にラスベガスでCESが行われていたころ、8億4千万ユーザーを誇る中国の微信(WeChat)がミニプログラムを立ち上げました。ミニプログラムは微信に組み込まれダウンロードもインストールも必要がありません。(技術的には「ミニアプリ」といったほうがいいのですが、Appleが許可しなかったというのがもっぱらの噂)

     これは非常に大きなニュースで、太平洋を越えてアメリカ西海岸のGoogle、AppleやFacebookに寒気を起こさせるのに十分でした。想像してみてください。それほど使わないアプリをダウンロードしなくても済むとしたら?すべてのサービスを一つのアプリから必要な時だけ使えるとしたら?どれだけの時間を節約できて、どれだけスマホの画面が整理されるか。画面が大きく変わるためにスマートフォンのデザインすら変えてしまう可能性は?この微信の最新の動きはApp Storeに大きな一撃を加える可能性があります。そして親会社の2400億ドル(26兆円)の時価総額を誇る騰訊(Tencent)にとって、ミニプログラムはさらに大きな賭けに出る最初の一歩にすぎません。

     微信の熱心なユーザーであり、中国のテックシーンを追いかけている身として、どうしてミニプログラムの立ち上げがそれほど重要なのかを解説したいと思います。

    微信の万里の長城

     ミニプログラムによりユーザーはApp Storeからダウンロードすることなく機能を使えることができるようになります。ユーザーは微信に用意された新しいパネル、Facebookのニュースフィードにちかいところからアクセスすることができます。

    ミニプログラムはDiscoverからアクセスできる

     アンドロイドではホームスクリーンにミニプログラムのアイコンを普通のアプリのように置くこともできます。

     Facebookと同様に、微信はソーシャル以外のユーザーの時間を占有しようとしています。ただ一日か一週間に一回くらいデリバリーを頼んだりUberを使うみたいな一時的な利用のために、わざわざアプリをダウンロードしないといけないのか?それくらいのことなら容量も食わないしホームスクリーンを散らかす必要のないライトなミニプログラムでいいんじゃない?

    これにより微信はOSのなかのOSになる。他のサービスをいろいろと利用できるたった一つのアプリ — WSJ

     微信はユーザーが微信からもっとサービスにアクセスするだろうし、それを気にいると考えている。万里の長城に囲まれた庭園を造り、できる限りその庭園にユーザーに居てもらいたいと。

    サービスかコンテントか

     個人と企業はそれぞれ微信を通じてユーザーと接することなるやり方がある。サービスアカウント (服务号)かサブスクリプションアカウント (订阅号)の二つ。違いに関してはいろいろと議論がされているが、大まかには以下のようになる。

    サービスアカウント (服务号)とサブスクリプションアカウント (订阅号)の違い

    サブスクリプションアカウント (订阅号)

    サービスアカウント (服务号)

     微信はサービスアカウントもサブスクリプションアカウントも同様に補完するサービスが生まれつつあり、健康的なエコシステムにより成長していることに気が付いています。

     しかし、サブスクリプションアカウントはサービスアカウントに比べてユーザーエンゲージメントの観点で遅れがみられます。サービスアカウントは騰訊にとってはB2Bへの進出の糸口となるため非常に重要です。ミニプログラムはサービスアカウントのエンゲージメントとサービス品質の向上のために立ち上げられました。

    すべてとつながる

     サービスアカウントではできず、ミニプログラムでできるようになったことはなんでしょうか?それは現実世界とつながることです。

     ユーザーは現実世界で必要な時に必要なアプリを取り出せばいい。使いたい時だけ。ダウンロードもインストールも必要ない。なんか聞いたことありますよね?GoogleのInstant Appsは同じ目的を持っていますが、まだ実現していません。

    一般に向けたスピーチで、微信の開発者で創業者の张小龙(Allen Zhang)はミニプログラムの例を二つあげました。

    • バス停にいる時、バス停のQRコードをスキャンしてバスの到着時刻を知る
    • 長距離バスのバス停で、QRコードをスキャンしてバスのチケットを購入。チケット売り場でわざわざ並ぶ必要なし。

     この現実社会とのコネクションは騰訊のビジョンにとって非常に重要な柱となりつつあります。人と人をつなぐ、人とサービス、人とビジネス、人とモノをつなぐ。

     微信は間違いなく最初の三つにこれまで注力してきました。まだ「人とモノ」に関しては完全には実現していません。

     多くの企業は組込チップやIOTのようなモノやARやVRを使ってモノとデバイスを繋げてきました。

     そして、多くの場合はハードの制約にハマることになりました。しかし、中国では別のやり方で「人とモノ」を繋げることが流行りました。それがQRコードです。

    QRコード

     QRコードは現代の中国においてはどこにでもあります。QRコードを使って支払いをしたり、広告を見たり、そのほかのサービスにアクセスすることに慣れています。QRコードをサービスに関連するモノに取り付けるのは多少のコストと労力がかかります。スキャンしてブランドや価格を知る、バスをスキャンして路線を知る、サインをスキャンして方角を知る。中国でインターネットの潮流は独自の方向へ進んでいます。QRコードはデジタルとリアルのハイパーリンクとして機能しています。

    食料品をスキャンして生産地をトレース

     QRコードの裏側にあるのは具体的な情報やサービスで、微信はミニプログラムによってこれらのサービスに効率的にアクセスできるようにしています。微信にとってミニプログラムはQRコードをさらに普及させ、デジタルとリアルの関係を強化できるかもしれません。

    本当のターゲット:オフラインとソーシャル

     ミニプログラムにはあまり直感的ではない(しかし意図的な)機能があります。ユーザーはミニプログラムをモーメント(タイムライン)ができず、スマホに保存されたQRコードでミニプログラムにアクセスすることもできません。

     ユーザーは三つの方法でしかミニプログラムにアクセスできません。

    • リアルな世界でQRコードをスキャンする
    • 検索(あいまい検索ではなく)
    • チャットで直接共有

     最初の方法はオンラインとオンラインのトラフィックの抑制を意味しています。意図的にオンラインのトラフィックを抑制することでオフラインの価値が高まります。微信はプロダクト開発者とサービス提供者がオフラインからのトラフィックに集中させることによってオフラインへの野心を明確にしています。

     最後のポイントは微信がもつソーシャルのビジネス的な可能性を解き放つ意図があります。特にグループチャットの産業別コミュニティー。

     オフラインとソーシャルの可能性をそれぞれ見ていきましょう。

    オフラインの可能性を解き放つ

     毎日どれくらいスマホの画面を眺めているでしょう。16時間起きていて、そのうち2時間だとします。その2時間のうちの3/4がソーシャルアプリだとしましょう。つまり50くらいスマホに入っている残りのアプリは毎日残された30分のために競争をしていることになります。平均すれば一日36秒ということになります。

     AppStoreでの過酷な競争を勝ち抜いてホームスクリーンでの場所を獲得したアプリもそれほどのアテンションを獲得できるわけではありません。開発者やサービス提供者にとってこれはあまりいい賭けではありません。

     オンラインのトラフィックの獲得が困難になってきたことで、微信は「ちょっと待て、スクリーンを見ていない残りの14時間はどうよ?」と考えたのでしょう。

     オフラインの14時間は具体的なコンテキストがあります。レストランで食事をしていたり、空港に着いたり、ホテルにチェックインしたり。これらのコンテキストではスマホに時間を独占されていませんし、ここに可能性があります。

    空港でスキャン

     例えば空港に到着した時に航空会社特有のQRコードがあったとします。そしてそれをスキャンすることでチェックインのためのミニプログラムを立ち上げることができます。このチェックインアプリは本来オフラインでチェックインしていたであろう時間を切り取ることとなります。アプリを具体的なコンテキストで使うことは、それ以外でのコンテキストで使うよりも可能性として高くなります。またASO(アプリ版のSEO)につぎ込むか金額を考えれば、ユーザー獲得コストは小さなものです。QRコードをプリントしてオフラインの場所に設置するだけ。

     オフラインのコンテキストはたくさんあります。微信は開発者とユーザーにこの可能性を解き放つよう促しています。

    解説

    オフラインに関して中国にいる開発者の人たちに確認しました。微信のミニプログラムは多くのAPIを呼び出すので、オフラインのプログラムを書くのは理論的には可能だが(現時点では)あまり現実的ではないようです。つまり、オンラインの状態でミニアプリを活用することで、オンラインで使っていたであろう時間まで浸透できるという意味なんだと思います。

    ソーシャルの可能性を解き放つ

     微信はグループチャットが価値のあるビジネスコンテキストだと理解しています。産業別のコミュニティーが集まり、友達同士でオススメをしたり、サービスにすぐにアクセスする場所です。

     例えば友達同士で旅をすることをグループチャットで話していたとします。サービスまでのジャーニーはこんな感じです。

    1. メンバーの意見をまとめるリーダーを選ぶ
    2. トラベルアプリをダウンロードして予約する(色々と調べながら予約)
    3. グループに予約を説明

     ミニプログラムでのジャーニーはこのように変化します。

    1. メンバーがトラベルミニプログラムをチャットに送る
    2. メンバーが同時に色々調べてコメント
    3. メンバーが決めた旅行先をそれぞれ予約

     ミニプログラムはチャットで全てを完了することによりサービスとユーザーのジャーニーを短くします。つまりソーシャルのコンテキストでユーザー獲得とコンバージョンのスピードが増します。そのビジネスの可能性を考えればFacebookのMessengerが同じことを考えてもおかしくないですよね!

    ミニプログラム:未来への扉

     ミニプログラムは騰訊(Tencent)が微信のソーシャル帝国を守るための壁だと考える人もいるでしょう。しかし、それは隠されていることでもなく、テック企業ではよくあることです。.

     微信のミニプログラムは私たちに次世代のプロダクトとサービスのあり方を見せてくれています。

    • ユーザー獲得コストが低く、利用率/リピート率が高い具体的なオフラインコンテキストに基づいていること
    • ジャーニーを短くでき、トラクションが高くなるようなソーシャル/産業コミュニティー

     ミニプログラムがあろうとなかろうと、微信は自らが進む方向に全力疾走していくことでしょう。ユーザーの一人としてその発展を見守っていきたいと思います。

    解説

     最初は中国語の記事を翻訳していたのですが、流石に専門用語と口語表現に挫けてしまいました😂😂😂

     ベータから取り組んでいる中国の開発会社のブログを読むとミニプログラムの開発は決して簡単ではなかったようです。サードパーティーに提供されるAPIに制限がありすぎて、簡単なユースケースでしか開発できなかったようです。おそらくその状況は徐々に改善されているものの、ミニプログラムは発展途中であることも事実でしょう。

     それでもどうしても中国で進行中のミニプログラムの発展をどうしても紹介したかったので、英語の記事ではありますが翻訳しました。間違いなくこの流れは中国の外にも波及してくるはずです。

    カタパルトスープレックスなかむらかずや

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  • 中国アリペイが2017年のデータを発表:中国の最新モバイル決済最新事情

    中国アリペイが2017年のデータを発表:中国の最新モバイル決済最新事情

    ざっくり言うと

    • 微信支付(ウィチャットペイ|WeChat Pay)に一時期追い上げられて50%までシェアを落とした支付宝(アリペイ|Alipay)が徐々に勢いを取り戻した。
    • 交通系(日本で言うところのモバイルSUICAみたいな)のモバイル決済が躍進の原動力。
    • 使えば使うほど信用がつくことも重要なポイント。芝麻信用(セサミクレジット|Sesami Credit)とう信用ポイントがつくことでクレジットも利用できるようになる。
    • ここでは書いてないけど、微信のミニプログラムに対抗するためにも支付宝もミニプログラムを立ち上げた。そこでもこの芝麻信用がすごく重要な役割を果たしている。
    • 以前に紹介したアメリカのフィンテックの状況と中国のフィンテックの状況は明らかに違う。

    原文:「支付宝发布全民账单:芝麻信用累计为4150万用户免押金超过400亿」by 史艺敏(猎云网)

     アント・ファイナンシャルグループ(蚂蚁金服|マーイージンフ)傘下のアリペイ(支付宝|ジーフーバオ)は2017年のデータ「全民账单」を発表しました。データによると2017年においてアリペイプラットフォームの移動体通信におけるシェアは82%。これと同時に、データはコマースプラットフォーム上で「ウォレット」が検索の数がはじめて下降したことを示しています。支付宝(ジーフーバオ)が「支払いコード(收钱码|シュオチェンマー)」を立ち上げ、「乗車コード(乘车码|チゥェンチャーマー)」を普及させ、シェアバイクをサポートしました。私たちはただスマホを持って外出して、コードをスキャン。コードのスキャンは中国人の日常になりました。今年は中国の「コードの年」と呼ばれるでしょう。

     モバイル決済は単に財布を持たない便利さだけではなく、社会の潜在能力を大きく活性化する可能性があります。モバイル決済では信用を蓄積することができるため、多くのユーザーがクレジットが使えるようになり、保険などさらに多くの金融サービスを利用できるためにギャップを減らしています。

    10の支付宝利用のうち、8がスマホから

     今回発表されたデータによると、2017年に5.2億ユーザーが利用した支付宝(ジーフーバオ)のモバイル決済のシェアは82%:贵州省山西省が92%で一番利用されています。全て新記録です。前回は1省でしたが、今回は11省でモバイルペイメントのシェアが90%を超えました。モバイル決済がほぼ全ての側面をカバーするにつれて、より多くの人が財布を持たずに外出ができるようになります。

    「アリデータ(阿里数据|アリシュジュ)」で発表されたデータはある傾向を示しています。過去3年、「荷物」カテゴリーの検索ボリュームは増えているにも関わらず、「ウォレット」の検索が2017年から減少しはじめています。

     モバイル決済の飛躍的普及の原因の一つは支付宝の「收钱码|シュオチェンマー)」の普及です。この一年で中国の隅々に渡る4000万以上のスモールビジネスが支付宝のQRコードを利用してキャッシュレスで売上データ化の実現をしました。現在、レストランの支払いだけでなく、ショッピングやUFOキャッチャーに焼き芋屋の屋台、ストリートパフォーマンスまで全てモバイル決済をサポートしています。

     モバイル決済の中国における普及は伝統的な業種にも影響を与えています。2017年3月に二名の男性が飛行機で杭州に向かい、コンビニ三軒で強盗を行いましたが現金2000中国元(約3万5000円)しか手に入れることはできませんでした。これでは旅費にすらなりません。

    交通機関と公共サービスがモバイル決済をサポート

     公共交通機関は都市では最も重要な移動手段です。しかし、長い間、シグナルと時間的な要求をクリアすることができず、モバイル決済の最も困難な壁の一つでした。国内外における慣習は小銭か交通カードの利用でした。そして、技術進化によって2017年には30都市を超える交通機関と地下鉄で支付宝(ジーフーバオ)がサポートされました。これにより「財布を持たなければいけない最後の理由がなくなった」と多くのネット民が感じました。

     更に市民は出かけることなく家で各地の公共サービス部門が設置した支付宝の「窓口」経由で支払いをすることができ、万事それで済んでしまいます。2017年に2億人以上の市民が社会保障、交通、行政など12カテゴリーの100以上のサービスの支払いに支付宝を利用しました。

     支払い、買い物、外出において財布を持たずに出かけられ、多くの国にも広がっています。2017年、支付宝は中国の歩みと歩調を合わせて加速しました。累計で36過酷の数十万の商店でサービスを受けられ、支払い件数は2016年と比べて306%伸びました。このような生活は世界中に広まっています。

    モバイル決済はグローバルに

     財布を持たずに外出することは中国人にとっては日常となっています。多くの外国の要人がこのエクスペリエンスに賞賛を送っています。シンガポールのリー・シェンロン首相は演説の中であるエピソードについて語りました。シンガポール政府職員が中国の街角でスマホを取り出し栗を買うのを見て非常に驚いたそうです。リー・シェンロン首相は中国のモバイル決済技術をシンガポールで取り入れることを表明し、最大のタクシー会社が支付宝(ジーフーバオ)をサポートすることとなりました。

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     事実上、調査会社ForresterとiResearchによると中国のモバイル決済市場規模はアメリカの90倍で、世界をリードしています。北京外国語大学のシルクロード研究員が行なった「一带一路における20国青年調査」で高速鉄道、ネットショッピング、シェアバイクと並んで支付宝(ジーフーバオ)を中国の「新四大発明」と位置付けています。

    モバイル決済が信用貸付サービスを促進

     モバイル決済は連鎖反応も引き起こします。モバイル決済では信用の蓄積ができるため、より多くの人が信用貸付や保険など多くの金融サービスが利用できるようになります。たとえ焼き餅や野菜の屋台でも「支払いコード(收钱码|シュオチェンマー)」を通じてクレジットでお金を借りることができます。

     モバイル決済は更に貧困地区にも多くの機会をもたらします。832の貧困郡と特貧郡においてアント・ファイナンシャルグループ(蚂蚁金服|マーイージンフ)は795地域でサービスを提供し、便利な支払いとクレジットサービスを提供しています。2017年にこれらの地域でのモバイル決済の割合は90%です。

     モバイル決済による信用の増加は社会資源の活性化をもたらします。たとえば無担保の信用貸付。2017年末までに「セサミクレジット」(芝麻信用|ジーマーシンヨン)は累積で4150万ユーザーとなり無担保ローンは400億中国元(約6900億円)となりました。無担保ローンによりユーザーは重要な場面で利用することができ、社会創造の価値を増大させることができます。

    支付宝(ジーフーバオ)は毎年データを公表していて、2017年のデータも2018年1月2日に公表されました。それに伴って中国ではこの件に関する記事がたくさん書かれています。一時期WeChat Payに追い上げられて50%近くまでシェアを落としましたが、だいぶ盛り返した感じですね。公共サービス系の支払いができるのがすごいなと。

    中国語は英語に比べるとあまり得意ではないのですが、日本に帰ってきてからあまり使う機会がなく錆びついてきてはいけないと感じて一念発起しました。間違ってたら優しくTwitterで教えてください。

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  • 中国の人気ブロガーが2017年の中国重大事件を振り返る

    中国の人気ブロガーが2017年の中国重大事件を振り返る

    原文:中国2017社会热点大事记 by 月光

     2017年ももうすぐ過ぎようとしています。この一年間、私たちはともに世界中の様々な出来事の証人となりました。この一年、雄安新区が立ち上がり、高速鉄道『復興号』が世界最速を手にしました。この一年、東京都中野区で起きた江歌事件では一人の母親を悲しみの中に取り残されました。携程。紅黄藍幼稚園での児童虐待疑惑では多くの子供たちが傷つきました。年末が近づいています。今一度カレンダーを開き直してみましょう。一緒に多くの事件が起きた2017年を振り返りましょう。

    解説

    雄安新区(ションアンシンチュー):河北省の複数の行政区域にまたがる新しい経済特区。北京と天津の間に位置し、東京都とほぼ同じくらいの大きさ。「一帯一路(イーダイイールー)」構想と並び習主席が力を入れる政策。

    復興号(フーシンハオ):中国の新幹線。これまでの世界記録は日本の東北新幹線の時速320キロだったが、2017年9月に中国の復興号が時速350キロを記録して世界一に。

    携程(シエチェン|Ctrip):中国の旅行サイト。Booking.comとかエクスペディアとか楽天トラベルみたいなもの。

    2月:ロッテボイコット事件

     2017年2月28日、ロッテグループと韓国国防省が協議に署名。星州に所有していたゴルフ場をTHAADために提供しました。これが中国で強烈な不満を引き起こし、一気にボイコットにつながりました。中国国内9店舗が閉鎖に追いやられ、毎月の損失は1000億韓国ウォン(日本円で100億円)に上りました。中国の国家観光局は韓国行きの旅行に「行き先は慎重に選ぶように」と警告を発表しました。

    解説

    韓国のロッテの中国名は乐天(ルーティエン)(日本の漢字では楽天)なので、日本の楽天もこのボイコットのとトバッチリを受ける。

    5月23日:GoogleのAlphaGoが囲碁世界王者の柯潔に勝利

     2017年5月23日から27日にかけて、GoogleのAlphaGo Masterと囲碁の世界王者の柯潔が対戦しました。DeepMindの紹介によると、最新版のAlpha Go Masterは前回のAlphaGo Lee(李世乭と対戦したバージョン)にハンデつきで勝てるそうです。試合の結果、AlphaGoは軽々と3連勝。その後、中国5位の一流之后和中国で五人の超一棋手のとの団体戦でもゲーム中盤で勝利を確定。専門の棋手たちとAlphaGoの対戦では人類とは全く違う独特の棋風と同様に予測がつかない棋力に強烈な印象を与えました。

     AlphaGoは人との対戦がないので、AlphaGoの生みの親であるデミス・ハサビスは人間との対局はこれで最後と宣言。AlphaGoの棋力がアマチュアレベルから世界一位になるのに2年程度しかかかりませんでした。

    AlphaGoに敗れた柯潔

    解説

    なんでこのニュースが中国のニュース?と思われる方もいるかもしれません。このAlphaGo Masterと柯潔の対戦は囲碁の発祥地である中国の浙江省烏鎮にあるインターネット国際会展センターで行われました。Googleの中国再進出のためと言われています。この後にGoogle AI China Centerが発表されました。現在、Googleは中国でAI人材の採用に力を入れていて、新入社員で年収56万中国元(日本円で約970万円)の高待遇で迎え入れています。

    6月:相次ぐ中国人女性の海外失踪事件

    北京大学深圳研究院の修士の章莹颖さん失踪事件:2017年6月9日午後、客員研究員としてイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校に交換留学していた章莹颖(チャン・インイン)さんが失踪。アメリカ連邦調査局(FBI)は27歳の男性を容疑者として逮捕。FBIは章莹颖さんはすでに死亡している可能性があると発表。

    福建省の女性教師危秋洁さん失踪事件:2017年7月26日、福建省邵武市(シャオ・ウーシ)の小学校の国語教師の危秋洁さんが北海道旅行中に失踪。8月27日、現地の警察が北海道釧路市の海岸で危秋洁さんと思われる遺体を発見。司法解剖の結果、溺死と判定されました。現地の警察は危秋洁さんは自殺の可能性があると発表しました。

    深圳大学の女子大生、罗琬璐さん失踪事件:2017年7月29日、深圳大学情報工学科本科生の罗琬璐(ルオ・ワンルー)さんが単独で香港に行き、突然友人との連絡が途絶える。すでに海外で連続して女性の失踪事件が二件起きていることから、この事件はソーシャルメディアで大きな注目を集めました。マスコミは我先と争い、尋ね人として本人の写真を大量に公開しました。これにより8月1日の午前に多くのネット民が新聞の記事を取り上げ意味のない情報が多く行き交いました。しかし午後になって事件は突然に恥ずかしい神のドンデン返しを迎えることとなります。香港メディアの報道によると、この深圳大学の女子大生の失踪当日、屯門時代廣場のManningsBonjourの二店舗で窃盗をしていました。合計金額2400香港ドルの化粧品と薬を盗もうとして、職員に見つかり警察に報告されました。禁錮14日の判決を受け、于罗湖刑務所に服役していました。その後、本土に送還されました。

    6月13日:シェアバイク崩壊の潮流

     2017年6月13日、悟空单车の倒産からシェアバイク倒産連鎖がはじまりました。シェアバイク提供の終了を発表しました。6月21日に3Vbikeが大量の自転車が盗難にあったと発表。3Vbikeのシェアバイクは2017年6月21日から休業。8月の初旬には町町单车が死亡宣告し三件目の倒産となりました。2017年9月には酷骑单车、小鸣单车と小蓝单车が預金を差し押さえられ、スタッフの給料支払い遅延。11月には酷骑、小鸣、小蓝など数社が相次いで倒産。

    放棄される自転車

    7月6日:乐视网の贾跃亭が「来週には帰国」

     2017年7月6日、贾跃亭(チャ・ユエティン)が乐视网(ルシーワン)の董事长を含む全ての役職を辞して、突然中国を離れアメリカへ。その理由は乐视网ビジネスの自動車事業の融資のためと説明。アメリカに長期延滞して中国に戻らない贾跃亭は裁判所からの信用を失い、銀行口座、株式、不動産を全て凍結されました。12月25日に北京証券監督局は2017年12月31日前までに帰国するよう通告しました。実際に企業を切り盛りしている人は協力してこの問題を解決すべきですね。

    乐视网の創業者チャ・ユエティン

    解説

    乐视网(ルシーワン|LeTV):中国の動画サイト。格安スマートテレビやスマホも販売。資金難による経営の行き先が不安視されていました。ちなみに2018年1月頭現在でまだ帰国してないようです。

    9月7日:WePhone創業者の苏享茂さん自殺事件

     2017年9月7日、中国のソフトウェア開発者の苏享茂(ス・シアンマオ)さんが北京の自宅マンションから飛び降り自殺をしました。彼は遺書を残し、前妻の翟欣欣(ジャイ・シンシン)さんから1000万中国元と不動産を渡すように脅迫されていて、その資金のため絶望して自殺したと書いてありました。メディアの報道がインターネットでの議論を巻き起こしました。ネット民は翟欣欣さんに対して人肉搜索を行い、北京交通大学を卒業し大学院の学位を持つ。キャンペーンガールなどの仕事をし、数回の離婚経験を持つこと、数年に数億中国元の利益を得ていたことを突き止めました。

    疑惑の翟欣欣さん

    解説

    苏享茂さんは無料電話アプリのWePhoneの創業者として知られています。

    人肉搜索(レンロウソウスオ):ネット民による調査。日本でも2ちゃんねるとかでやってますよね。ネットだけでなく、人力も使うから「人肉」なんだそうです。

    11月8日:トランプ大統領が万引きの疑いのあるバスケットボール選手3名のために嘆願

     2017年11月8日,アメリカのトランプ大統領が訪中の際に、アメリカUCLAのバスケットボール選手三名(リアンジェロ・ボール[レイカーズのロンゾ・ボールの弟]、コーディ・ライリー、ジェイレン・ヒル)チームで中国の杭州での試合参加の時に、ホテルの隣のルイ・ヴィトンでサングラスを万引きした疑いで逮捕。その後、トランプ大統領が恩赦を求め釈放され帰国することができました。三名はロサンゼルスに到着後に記者会見を開き、中国国民に謝罪し、トランプ大統領に感謝の意を表明しました。

    解説

    トランプさんもTwitterで「UCLAの三名の選手はちゃんと”トランプ大統領ありがとう”と言えるよな。十年間刑務所暮らしのはずだったんだぞ!」とつぶやいていましたが、ちゃんとお礼を言ってもらってよかったですね。

    11月9日:中国証券監督管理委員会が女優ヴィッキー・チャオを処罰

     女優ヴィッキー・チャオ(赵薇)は万家文化の買収のため30.6億中国元(約527億円)を計画、自己資金6000万中国元(約10億2000万円)、銀行からの借り入れ15億元(約255億円)でさらにまだ手に入れていない万家文化の株式担保でさらに15億元を借り入れました。なんと楽しい51倍ものレバレッジ。最終的にこれは失敗に終わり、中国証券監督管理委員会(証監会)から処罰されることになりました。

     2017年11月9日、証監会が《行政处罚及市场禁入事先告知书》を発表。夫である黄有龙とヴィッキー・チャオの行為は市場に重大な損害を与え、中小の投資家の信頼を損ない、市場の公平性、公正性、公開性に影響を与えたとしました。証監会は黄有龙と赵薇に警告を与え、それぞれ30万元(約510万円)の罰金と5年間証券市場での投資活動を禁止を言い渡しました。

    解説

    この事件は「パラダイス文書」が発端だと言われています。アリババのジャック・マーの名前もあったそうですが、ヴィッキー・チャオだけやられちゃった感じですね。

    11月21日:「インターネットの皇帝」鲁炜の更迭

     2017年11月21日、中国共産党の中央規律検査委員会は「党中央宣伝部前副部長の魯煒(ルー・ウェイ)が重大な規律違反の疑いで取り調べを受けている」と発表しました。

     中央政府が魯煒の重大な規律違反の嫌疑の発表ニュースの後の発表。国家インターネット情報弁公室(网信办)が会議を招集しました。以下その声明の抜粋

    魯煒はかつて网信办の責任者でした。しかし彼は深刻なまでに党の原則から逸脱し、网信办を政治的に汚染しました。組織と幹部のイメージを著しく傷つけ、党が推進するインターネットの健全な発展を危機に陥れました。二面性を持つ典型的な人間です。会議では国家インターネット情報弁公室とその幹部は魯煒と完全に関係を絶っていると強調しました。完全に网信办およびその関連組織の魯煒の悪い影響を排除します。

     鲁炜は2013年5月から2016年6月までインターネット検閲部門のトップでした。ニューヨークタイムズの中国語版は鲁炜を「中国インターネットのゲートキーパー」と呼び、2015年4月には「何百万人がインターネットで何を見るかを決める権利」から、鲁炜は2015年の雑誌《时代周刊》で「最も影響力のある100人」にも選ばれました。

    インターネットの皇帝と言われた鲁炜

    解説

    鲁炜(ルー・ウェイ)は「网络沙皇(ワンルオシャーフアン)」インターネットの皇帝と言われていた人物。「インターネット安全法」でネット掲示板の管理者の実名登録を義務化たり、インターネットで厳しい検閲体制を敷いた人。中国国内でもインターネット規制は評判が悪いので、このニュースを単純に喜んだ人も多いのでしょうね。江沢民派に近い人で、今回の件も習近平の江沢民派排除の一環と言われています。新華社副社長時代の汚職も理由の一つと言われています。まあ、理由はなんとでも後付けできるんでしょうが…

    11月22日:红黄蓝幼稚園の児童虐待疑惑

     2017年11月22日、北京市朝阳区管庄にある红黄蓝幼稚園(新天地分園)のインターナショナルクラスの子供達が教師に針で刺され、成分のわからない白い薬を飲まされたとして子供の体に針穴がついた写真を公開しました。22日午後、8名の親が管轄内の警察署に事件を報告。北京市公安局が即時に介入捜査をしました。11月23日にはネット上で多くの噂が飛び交い、短時間でホットなトピックとなり、ネット民の関心と憤りを誘発しました。

     11月28日、朝阳区の警察は河北省出身で22才の女性教師は何人かの児童が寝ないため、縫製針を使った規律指導をしたとして虐待の嫌疑で刑事勾留されました。ネット上では与えられたとされる薬の写真が出たり、児童猥褻などの作り話まで流れました。幼稚園で働く男性職員には単独で児童に接触する条件がなく、薬の利用には厳しい条件がありました。別の問題として監視カメラのハードディスクが破損していました。113時間の動画を復旧し鑑識を行なった結果、児童に対する虐待は発見されませんでした。

    解説

    この事件は英語メディアでも取り上げられていました。最終的に児童虐待の証拠が見つからなかったとのことですが、実際はどうなのかモヤモヤする結末。

    12月20日:法政大学中国人研究員刺殺事件

     2016年11月3日、日本の法政大学に通う中国人研究生の江歌(ジアン・グー)さんが友人の刘鑫(リュウ・シン)さんの元ボーイフレンドの陈世峰(チェン・シーフェン)にナイフで刺され死亡。江歌さんの母親である江秋莲さんは微博で殺人犯である陈世峰と刘鑫さんの関係を公開。刘鑫さんがナイフで刺されるのを庇って自分が殺されたとして、ネットの世論の関心を引き寄せました。针对刘鑫さんをターゲットとして疑問の声が多く上がりました。少なからぬネット民が刘鑫さんが「無関心」で「見殺しにした」としました。2017年12月、陈世峰は脅迫と殺人の罪で東京の地方裁判所で起訴され、懲役20年が言い渡されました。

    www.sankei.com

    business.nikkeibp.co.jp

    これまでカタパルトスープレックスでは主にアメリカとヨーロッパの情報を日本語で提供してきましたが、今年からはできるだけ中国語の情報も日本語で提供していきます。

    これはどの言語でも言えることですが、なるべく一次情報に触れることが大事です。日本にいる「中国通」の多くが中国に駐在している日本人からの情報を頼りにしていたり、以前に駐在していたけれども何年も現地の情報には触れていないことが多いと感じています。現地から直接鮮度の高い情報を受け取ることが大事です。

    中国語は英語に比べるとあまり得意ではないのですが、日本に帰ってきてからあまり使う機会がなく錆びついてきてはいけないと感じて一念発起しました。間違ってたら優しくTwitterで教えてください。