スマホの伸びが鈍化していて「スマホの次のプラットフォーム」が期待されています。「スマホの次」に期待がかかるのはAmazon Echoに代表されるボイスと、Oculusに代表されるVRですね。今回紹介する書籍”The History of the Future”はOculusの創業からFacebookに買収、ラッキー・パーマーの追放までを追ったドキュメンタリーです。
これからOculus Questを買おうと考えている人は悩ましいですよね。この本を読んで思うのは、もともとOculusが考えていた世界はOculus Questが一つの到達点なのかもと。それでも、Oculus Questが「スマホの次」と言い切れない。それは、もともとOculusがスマホのような汎用的なプラットフォームではないから。Facebookは一般的なプラットフォームになる可能性まで含めてOculusを買収したんでしょうね。だから、本書のタイトルである”the History of the Future”となるのはまだまだ先かなと。その答えは本書にもありません。
ゲームの開発は他のソフトウェア開発とかなり違うため、なかなか理解するのが難しい分野です。今回紹介するKotakuの編集者ジェイソン・シュライアーの書籍”Blood, Sweat and Pixels”は普段垣間見ることができなゲーム開発の世界を紹介しています。
ここで紹介しているのはEAやMicrosoftといった大手のゲーム出版会社やBlizzard Entertainment(ディアブロなど)、BioWare(Dragon Age Inquisitionなど)など大手のゲーム開発会社における開発秘話を紹介しています。Halo Warsを巡るBungie(Haloシリーズの開発元)とEnsemble Studios(Age of Empireの開発元でHalo Warsを開発することになる)の確執などなかなか面白いです。
ObsidianはMicrosoftのXbox One Cloud用ゲーム“Stormlands”を開発していましたが、これがキャンセルに多くの開発者を解雇しなければいけませんでした。アメリカのゲーム開発のバーンレートは開発者一人につき月1万ドル(約110万円)です。多くの人を解雇したとしても、全てを解雇できない。新しいプロジェクトを見つけなければいけませんでした。Obsidianが注目したのがクラウドファンディングでした。すでにDouble Fine AdventureがKickstarterでの資金調達で知られていました。
ObsedianがKickstarterで資金調達をはじめた”Pillars of Eternity“も古き良きRPGではありましたが、同じ理由で苦しむことになります。例えばマップをどれくらい作ればいいのか?などプレプロダクションで決めます。スケジュールが間に合わない場合は機能を削ったりします。しかし、クラウドファンディングの場合はすでに機能を約束してしまっているため、それができません。
また、ツールをSoftimageからMayaに変更しましたが、素晴らしい体験を生み出すまでMayaをマスターするには時間がかかります。これは大規模な開発会社でも同様で、BioWareも”Dragon Age Inquisition”開発時に親会社で出版会社のEAが開発したゲームエンジン”Frostbite“を使用しなければならず、苦労しました。
結局、クラウドファンディングで調達した資金だけでは足りず、Obsedianは自己資金も投入する必要がありました。それでも、”Pillars of Eternity”は大ヒットし、Obsedianははじめて独自の資産(著作権など)を手に入れることができました。
この本では同様のクラウドファンディングのケースとしてYacht Club Gamesの横スクロールのアクションゲーム『シャベルナイト』も紹介しています。
以前にインタビューしたIoTプラットフォームのThe Things Networkの場合、クラウドファンディングをはじめる前にワークショップをたくさん開催しました。実際にツールに触れてもらい、簡単にIoTネットワークを構築できることを体験してもらいました。そして、ワークショップ参加者の中から「早くこの商品が欲しい!」という声が十分あがるまで待ちました。例えば、支援する人(バッカー)が100人必要だったら、最初の20人をこのコミュニティーの中から確保する必要があります。以前に「Kickstarterで資金調達するときに大事な三つのこと」という記事を書きましたが、数日で20%達成したプロジェクトの79%は成功するからです。
この商品独自のコミュニティーはローカルなコミュニティーで構いません。The Things Networkの場合も最初はアムステルダムでワークショップをやってました。オンラインのプロダクトならいきなりWebでグローバルもありでしょうが、今回はクラウドファンディング(=物理的なプロダクト)ということで物理的なプロダクト前提です。オンラインは第二回:ProductHuntでカバーします。
バーチャルリアリティーの商用ヘッドセットを最初に作ったのはジャロン・ラニアーとトーマス・ジマーマンが1985年に創業したVPL ResearchのPower GloveとNASAのヘッドセット(HMD:Head Mount Display)を組み合わせたものです。ちなみにジャロン・ラニアーは「VRの父」と言われています。
モノのインターネット(IoT)については色々と記事を見かけたりする機会もありますよね。でも、実際に見たことがないのでいまひとつピンとこなかったりしませんか?そこで、すでにモノのインターネットを実現させてしまったオランダのスタートアップ、ザ・シングス・ネットワーク(The Things Network)にモノのインターネットについて聞いてきましたよ!