【初心者向け】ChatGPTとClaudeにどこまで仕事を任せる?相談からファイル整理までの4段階

【初心者向け】ChatGPTとClaudeにどこまで仕事を任せる?相談からファイル整理までの4段階

旅行先を調べる。メールの文章を直してもらう。冷蔵庫にある食材から献立を考えてもらう。分からない言葉を説明してもらう。ChatGPTを、こうした相談に使っている人は多いでしょう。それだけでも十分に便利です。

ただ、AIは質問に答えるだけではありません。求人文を作る。売上表をまとめる。研修資料を整える。毎月の報告書を作る。そんな仕事も、少しずつ預けられます。

とはいえ、最初から難しい機能を覚える必要はありません。すべてを使う必要もありません。分かりやすいのは、「AIにどこまで任せたいか」で四段階に分けることです。

まずは普通のチャット

普通のチャットは、その場で相談できる相手です。

求人募集の文章、お客様へのお詫び文、会議メモの要約、研修用の確認問題、舞台やイベントの告知文、メニューの説明文などを頼めます。ExcelやPDFなどのファイルを渡して、中身を読んでもらうこともできます。

カフェの売上を調べてもらう

たとえば、カフェのオーナーが先月の売上を見直したいとします。

  1. ChatGPTかClaudeのチャットを開きます。
  2. 先月の売上が入ったExcelファイルを選んで渡します。
  3. 「曜日別の売上と、よく売れた商品を教えて」と頼みます。
  4. 出てきた数字が元の表と合っているか確認します。
  5. 必要なら「店長会議用のグラフと、短い報告文も作って」と続けます。

これだけでも、「土曜日は客数が多いが客単価は低い」「雨の日はテイクアウトが増える」といった傾向を見つける手助けになります。

お客様への案内文を作る

店の営業時間が変わり、お客様への案内を作る場合は、次のように進められます。

  1. 変更前と変更後の営業時間、変更日、理由をチャットに書きます。
  2. 「店頭掲示用に、やわらかく短い文章にして」と頼みます。
  3. 内容を読み、日付や時間に間違いがないか確認します。
  4. 必要なら「Instagram向けに少し短くして」と作り直してもらいます。

看護師なら、新人研修のメモから確認問題を作る。役者なら、公演情報から告知文を作る。小売店の店長なら、スタッフへの連絡を読みやすく整える。使い方は同じです。

文章作成、要約、ファイルの読み取り、表の整理といった基本的な仕事は、ClaudeとChatGPTのどちらでもできます。細かな違いを調べる前に、いま使っているChatGPTで、小さな仕事を一つ試してみて構いません。

同じ仕事が続くならProject

普通のチャットで困りやすいのは、新しい会話を始めるたびに説明が必要になることです。

「うちの店は一人客が多い」

「文章は親しみやすくする」

「価格は1,000円以内」

「前回はこの案を試した」

こうした事情を毎回書くのは手間です。

そこで役立つのがProjectです。Projectは、その仕事専用の部屋だと思ってください。関係する会話、資料、過去に作ったもの、AIへのお願いを一か所に置いておけます。

新メニュー開発の部屋を作る

カフェで新しいランチメニューを考えるなら、「秋の新メニュー」というProjectを作ります。

そこに、過去のメニュー、原価表、試作品を食べたスタッフの感想、お客様アンケート、料理の写真、告知文の下書き、これまでAIと相談した内容をまとめます。

最初の週に「この材料で三つ案を出して」と相談します。翌週は同じProjectを開き、「前回の試作品をもとに、価格と紹介文を考えて」と頼めます。

前の会話や資料が同じ部屋にあるため、毎回最初から説明し直す手間が減ります。

Projectが向くのは、新メニュー開発だけではありません。病院や介護施設の新人研修なら、研修資料、確認問題、前回の反省をまとめておけます。店舗の採用活動なら、募集条件、過去の求人文、応募者から多かった質問を置けます。役者の公演準備なら、企画書、稽古日程、プロフィール、告知文を一つにできます。

一年間の売上改善や店舗マニュアルの作成のように、何週間、何か月も続く仕事にも向いています。

Claude ProjectsとChatGPT Projectsは、どちらも基本的な目的は同じです。大切なのは細かな機能差ではありません。毎回同じ説明をしなくてよくなることです。

PCの中でも作業してもらうならClaude Code/Codex

普通のチャットでは、人がファイルを選び、AIに渡します。

一方、Claude CodeやCodexは、先に作業するフォルダを決めると、その中から必要なファイルを探し、読んだり、名前を直したり、保存したりできます。

Claude CodeとかCodexとか、名前だけを見ると、プログラムを作る人の道具に見えます。しかし、日常の仕事にも使えます。

一年分の売上Excelから必要な月を探して集計する。請求書PDFを月別に分ける。ファイル名を「日付・取引先・金額」の形にそろえる。複数店舗の在庫表を一つにまとめる。Wordの研修資料をまとめて確認する。毎月の報告書を作る。古い資料を一覧にする。こうした仕事が候補です。

普通のチャットが「相談相手」なら、Claude Code/Codexは、PC上で実際に作業する担当者です。

請求書整理は、コピーしたフォルダから

小さな店のオーナーが、一年分の請求書を整理するとします。最初から元のファイルを任せるのは避けます。

  1. 請求書整理用の新しいフォルダを作ります。
  2. 元の請求書をコピーして、その中に入れます。
  3. AIには、その作業用フォルダだけを見せます。
  4. 最初はファイルを動かさず、「日付、取引先、金額の一覧を作って」と頼みます。
  5. 月別の分類案と、変更後のファイル名を出してもらいます。
  6. 内容を確認し、問題がなければコピーしたファイルだけを整理させます。
  7. 最後に、人がフォルダと一覧を見比べます。

この順番なら、間違いに気づきやすくなります。最初から削除や上書きを任せないことも大切です。変更する前に、何をどう直すのか一覧を出してもらいましょう。

Claude CodeやCodexは、普通のチャットより導入や最初の設定が難しい道具です。スマホでは使えず、パソコンが必要です。ファイルを一つずつ渡す方法で困っていないなら、急いで使う必要はありません。扱うファイルが増え、人が探して渡すこと自体が負担になったときに検討すれば十分です。

毎回同じ説明をしているならSkill

Skillとは、よく頼む作業を「いつものやり方で」と頼めるようにするものです。

毎週の売上集計を、同じExcel形式で作る。請求書を決まった名前に直して月別に分ける。会議メモを、いつもの議事録形式にする。店舗報告を、本部提出用の形に整える。公演の告知文を、決まった長さと雰囲気で作る。

こうした作業では、毎回同じ説明を繰り返しがちです。Skillには、その説明、手順、見本、確認項目などを作業マニュアルとしてまとめておけます。

作り方も、難しい設定から始める必要はありません。

  1. まず一度、いつもの作業をAIと一緒に行います。
  2. 完成した結果を確認します。
  3. 「今の手順を、次回も使える作業マニュアルにまとめて」と頼みます。
  4. 抜けている条件をAIと一緒に追加します。
  5. 次回から「いつもの売上集計で」と頼みます。

実際の設定方法や使える範囲は、製品や利用環境によって異なります。「一言だけで、いつでも完全に終わる」と考えるのではなく、最初は結果を見ながら育てていくものだと考えるとよいでしょう。

Claude Code/CodexがPC上で作業する担当者なら、Skillは、その担当者に渡す作業マニュアルです。

ClaudeとChatGPTはどう選ぶか

普段からChatGPTを使っているなら、まずChatGPTの普通のチャットを仕事でも試してみてください。同じ仕事が続くようになったら、ChatGPT Projectsへ進むのが自然です。

Claudeも、全く同じことができます。最近はClaudeのほうが評判がよく、乗り換えている人も多いかもしれません。ただ、無料の枠がChatGPTより少ない印象があり、無償で使いたいならChatGPTを使い続けてもいいでしょう。

PC内の複数ファイルを探し、まとめて扱う仕事では、Claude Code(Claudeのパソコン版)やCodex(ChatGPTのパソコン版)が候補になります。ただし、どちらを使う場合も、最初はコピーした少量のファイルで試してください。

一つに決める必要はありません。文章や資料づくりはClaude、普段の相談や続く仕事はChatGPTというように、仕事に合わせて使い分けても構いません。反対の使い分けでも問題ありません。大切なのは製品の勝ち負けではなく、自分の仕事に合うかどうかです。

AIに仕事を任せるときの約束

患者、利用者、顧客、従業員の個人情報を、許可なくAIに渡してはいけません。職場や所属先にAI利用の決まりがある場合は、先に確認してください。

AIは、氏名、金額、日付などを取り違えることがあります。医療、契約、支払いに関する内容も、必ず人が確認する必要があります。

PC上のファイルを扱わせるときは、コピーした作業用フォルダから始めます。最初から削除や上書きを任せず、変更前に一覧や作業案を出してもらいます。そして最後は、人が結果を確認します。

AIに仕事を任せることは、確認をやめることではありません。人が判断しやすい形まで、下ごしらえを手伝ってもらうことだと考えると安全です。

まとめ

  • まずはチャット
  • 同じ仕事が続くならProject
  • PCのファイルも触ってほしいならClaude Code/Codex
  • 毎回同じ説明をしているならSkill

全部を一度に覚える必要はありません。普通のチャットだけで十分な人も大勢います。いまの使い方で少し物足りなくなったときに、次の段階へ進めば十分です。

この記事で伝えたかったこと

AIの道具は、全部覚えるためにあるのではありません。まず相談から始め、同じ仕事が増えたら専用の部屋を作り、必要なときだけPC作業や作業マニュアルへ進む。それくらいの距離感で十分です。