
生成AIの普及により、企業はベンダーへ問い合わせる前に、自社の課題を整理し、解決方法を調べ、複数の製品やサービスを比較できるようになりました。資料請求や問い合わせが減っていても、市場の需要そのものが減ったとは限りません。これまで企業側から見えていた検討が、AIや検索、レビューサイトなど、見えにくい場所で進んでいる可能性があります。
この変化に対応するには、ホワイトペーパーやフォームを増やすだけでは不十分です。AIや検索から自社を見つけてもらい、公式サイトで導入条件を確認できるようにし、導入事例や第三者評価で説明を裏づける必要があります。問い合わせの入口も、一般的な資料の提供から、診断、試用、費用対効果の試算など、具体的な判断を進める支援へ広げるべきです。
また、営業へ渡すリードは、件数だけでなく、BANT、最近の行動、同じ企業内での関係者の広がりを踏まえて見極める必要があります。マーケティング部門の役割は、できるだけ多くの連絡先を集めることではありません。自社に合う企業が検討を始めた時期を捉え、営業が動く理由を明確にして引き渡すことです。
目次
はじめに リードが減ったのは、需要がなくなったからなのか
資料請求や問い合わせが減り、広告やホワイトペーパーから得られる商談も伸びにくくなった。多くのB2B企業が、こうした変化を感じているのではないでしょうか。
しかし、リードが減ったからといって、市場の需要まで減ったとは限りません。
生成AIの普及により、企業は問い合わせをする前に、かなり詳しい調査ができるようになりました。自社の課題を整理し、解決策を探し、複数の製品を比較する。必要な機能や導入条件をまとめ、社内説明のたたき台まで作る。以前であれば営業担当者やベンダーの資料に頼っていた作業の一部を、自分たちで進められるようになっています。
Forresterの調査では、企業で製品やサービスの選定に関わる人の94%が、検討の過程でAIを利用していました。[1] 6senseの調査でも、多くの企業がベンダーへ問い合わせる前に、導入候補を絞り、優先順位まで決めていることが示されています。[2]
つまり、検討が始まっていないのではありません。企業側から見えないところで、調査や比較が進んでいるのです。
一方、マーケティング部門が従来のリード件数を維持しようとすると、過去の資料請求者やウェビナー参加者に、繰り返し案内を送ることになります。反応するのはいつも同じ人で、営業へ引き渡しても「以前にも連絡した」「まだ具体的な予定はない」と言われる。マーケティング上は成果として数えられても、新しい商談にはつながりません。
見直すべきなのは、リードを増やす方法だけではありません。企業がどのように自社を知り、比較対象に加え、問い合わせる価値があると判断するのか。その流れ全体を捉え直す必要があります。
AIが知られていない企業を紹介することもあります。そのため、知名度が低くても検討候補に入る機会は広がりました。しかし、AIの回答に社名が出るだけで選ばれるわけではありません。企業は公式サイト、導入事例、第三者の評価、動画などを確認し、その会社を信頼できるか、自社に合うかを判断します。
AI時代にも認知は必要です。ただし、社名を覚えて検索してもらうためだけの認知ではありません。AIから紹介されたときに安心して詳しく調べてもらうこと、課題が明確になったときに思い出してもらうこと、社内で検討候補として挙げてもらうことが重要になります。
本記事では、AIによってB2B企業の情報収集と比較の方法がどう変わったのかを整理します。そのうえで、認知の作り方、公開すべき情報、導入事例や動画の役割、問い合わせにつながる支援、リードの評価方法を見直します。
目指すのは、問い合わせ件数をむやみに増やすことではありません。自社に合う企業が、検討を本格化させた時期に、必要な情報を得たうえで相談してくる仕組みを作ることです。
第1章 B2B企業はAIで何を調べ、どう候補を絞るのか
1-1 検索結果を一つずつ読む必要がなくなった
これまで、製品やサービスについて調べるときは、検索エンジンにキーワードを入力し、表示されたページを一つずつ読むのが一般的でした。
生成AIを使えば、知りたいことを文章で伝えるだけで、複数の情報をまとめて確認できます。
たとえば、「この業務を効率化する方法には何があるか」「製品を比較するときは何を確認すべきか」「この条件に合うサービスはどれか」と質問すれば、考えられる解決方法や比較の観点、導入候補となる製品まで提示されます。
GoogleとNational Research Groupの調査では、B2B製品やサービスの選定に関わった人の60%が、検討中にAIを利用していました。情報の要約だけでなく、競合製品の確認や、当初は知らなかった製品を見つけるためにも利用されています。[3]
G2の調査でも、ソフトウェアの情報収集にAIを利用する人が増えており、導入候補を絞り込む際にも大きな影響を与えていることが示されています。[4]
変わったのは、情報を集める速さだけではありません。集めた情報を比較し、自社の条件に当てはめて整理するところまで、AIに支援してもらえるようになったのです。
1-2 問い合わせ前に、導入候補が絞られている
AIを利用すれば、各社のWebサイトを順番に訪問しなくても、製品の特徴や違いをまとめて確認できます。
そのため、ベンダーへ問い合わせる時点で、検討している企業の中では、必要な機能や予算、導入条件について、ある程度の考えがまとまっている可能性があります。
6senseの調査では、多くの企業がベンダーへ問い合わせる前に、導入候補となる製品やサービスを絞り込み、その中で優先順位をつけていました。[2]
もちろん、この時点ですべての判断が終わっているわけではありません。実際の機能、価格、導入の難しさなどは、その後も確認されます。
しかし、「どのような解決方法があるのか」「どの企業を詳しく調べるのか」という初期の選別は、問い合わせ前にかなり進むようになっています。
この段階で自社が検討対象に入らなければ、営業部門が製品を説明する機会を得ることもできません。
1-3 AIの回答は、ほかの情報源で確かめられる
企業が高額な製品や長期間利用するサービスを、AIの回答だけで選ぶことは考えにくいでしょう。
GoogleとNational Research Groupの調査では、AIを利用した人の多くが、通常の検索、ベンダーの公式サイト、調査会社のレポートなどを使って、回答が正しいかを確認していました。[3]
また、Gartnerの調査では、69%がAIから得た情報について、営業担当者にも確かめたいと回答しています。[5]
AIの普及によって、Webサイトや営業担当者が不要になるわけではありません。それぞれに求められる役割が変わります。
公式サイトには、製品の機能、価格、導入条件、制約などを正確に確認できる情報が必要です。営業担当者には、公開情報だけでは判断できない、自社への適合性や導入上の問題を明らかにする役割が求められます。
AIが最初の調査を担うようになるほど、企業側には、その回答を裏づける具体的な情報が必要になります。
1-4 情報収集が速くなっても、導入の判断は簡単にならない
企業が製品やサービスの導入を決める際には、実際に利用する部門だけでなく、経営層、情報システム部門、法務部門、調達部門などが関わります。
利用部門が必要だと考えても、予算が認められないことがあります。機能に問題がなくても、セキュリティ審査や契約条件で検討が止まることもあります。新しい関係者が加わり、製品の選定をやり直す場合もあります。
Gartnerは、企業が製品やサービスを導入するまでには、課題の確認、解決方法の調査、要件の整理、ベンダーの選定、内容の検証、社内の合意形成といった作業があり、それらは必ずしも順番どおりには進まないと説明しています。[6]
AIは、情報収集や比較にかかる時間を短くします。しかし、試用、技術確認、関係部門との調整、稟議、契約まで自動的に終わらせるわけではありません。
マーケティング部門が目指すべきなのは、問い合わせを増やすことだけではありません。企業が調査を始めたときに自社を見つけられること、導入候補に入ること、そして複数の部門から確認されても候補に残ることです。
第2章 AIが候補を示す時代に、認知はどう変わるのか
2-1 知られていない企業にも機会が広がった
検索が中心だった時代には、あらかじめ知っている会社名や製品名を入力して調べることがよくありました。名前を思い出してもらえなければ、検索される機会も生まれません。そのため、広告や展示会、記事などを通じて、まず社名や製品名を知ってもらうことが重要でした。
生成AIでは、会社名を知らなくても製品やサービスを探せます。
「この条件に合うサービスは何か」「この課題を解決できる会社はどこか」と質問すれば、AIが複数の選択肢を示します。これまで名前を知られていなかった企業でも、情報が十分に公開されていれば、検討対象に加えられる可能性があります。
G2の調査では、AIから示された情報をきっかけに、当初は想定していなかった製品やベンダーを選んだ人が69%に上りました。[4] AIの普及は、知名度の高い企業だけでなく、特定の分野に強い企業や新しい企業にも機会を広げています。
ただし、これは認知が不要になったことを意味しません。
2-2 AIに名前が出るだけでは選ばれない
AIが知らない会社を紹介してくれても、そのまま問い合わせや導入に進むとは限りません。
初めて見る社名であれば、「信頼できる会社なのか」「実績はあるのか」「現在も事業を続けているのか」といった疑問が生まれます。公式サイトを確認し、導入事例を読み、第三者の評価や利用者の声を探すでしょう。
GoogleとNational Research Groupの調査でも、AIを利用した人は、通常の検索、公式サイト、調査会社のレポートなどを使って、回答の内容を確かめていました。[3]
このとき、以前から社名を目にしていた企業と、AIの回答で初めて知った企業では、受け止め方が異なります。
過去に記事を読んだことがある。展示会で名前を見た。業界の専門家が紹介していた。取引先から評判を聞いた。こうした経験があれば、AIに示されたときにも、「この会社なら詳しく調べてみよう」と思いやすくなります。
認知は、検索を始めてもらうためだけに必要なのではありません。AIが示した企業を、安心して検討対象に加えてもらうためにも必要です。
2-3 認知には三つの役割がある
AI時代の認知は、社名を広く覚えてもらうことだけではありません。次の三つに分けて考えると、取り組むべきことが明確になります。
AIに自社を正しく理解してもらう
まず必要なのは、自社がどのような企業で、何を提供し、どのような会社に向いているのかを、公開情報から判断できる状態です。
製品名や機能を並べるだけでは不十分です。解決できる課題、対象となる業種や企業規模、導入条件、他社との違い、向いていない場合まで、具体的に示す必要があります。
情報が少なかったり、説明が曖昧だったりすれば、AIが自社を適切な候補として挙げることは難しくなります。
人に社名と得意分野を覚えてもらう
次に必要なのは、「この分野なら、この会社」と思い出してもらうことです。
社名だけを広めても、何に強い会社なのかが伝わっていなければ、導入を検討する場面では思い出してもらえません。
広告、記事、調査レポート、展示会、講演などを通じて、自社がどのような課題に詳しく、どのような実績を持つのかを繰り返し伝える必要があります。
AIが企業を紹介するようになっても、人から人への紹介や、社内での候補企業の提案はなくなりません。社名と得意分野が結びついていることは、引き続き大きな強みになります。
自社以外の場所にも信頼できる情報を増やす
公式サイトだけで、信頼を十分に証明することはできません。
導入企業の事例、利用者の評価、業界メディアの記事、専門家からの言及、第三者による調査など、自社以外の場所にも情報が必要です。
AIも人も、一社の説明だけではなく、複数の情報を照らし合わせて判断します。自社の外側に具体的な評価や実績があるほど、公式サイトの説明にも説得力が生まれます。
2-4 認知施策を問い合わせ件数だけで評価しない
認知を目的とした広告や記事、イベントは、すぐに問い合わせへつながるとは限りません。そのため、資料請求やフォーム送信だけで評価すると、価値が低い施策に見えることがあります。
しかし、認知には、検討が始まったときに思い出してもらう役割があります。AIから紹介された際に安心して調べてもらう役割もあります。さらに、社内で候補企業を挙げる際の後押しにもなります。
したがって、認知施策では、問い合わせ件数だけでなく、次の変化も見る必要があります。
- 社名で検索される回数が増えたか
- 対象とする企業からの訪問が増えたか
- 公式サイトへ直接訪れる人が増えたか
- 導入事例や製品ページまで確認されているか
- 商談に来た人が、問い合わせ前から自社を知っていたか
AI時代には、知られていない企業でも検討対象に入る機会があります。しかし、AIに名前を挙げられるだけでは足りません。
AIが自社を正しく紹介できること。人に得意分野を覚えてもらうこと。自社以外の場所にも信頼できる情報があること。
この三つがそろって初めて、AIによる紹介を実際の検討へつなげることができます。
第3章 ホワイトペーパー中心のリード獲得をどう見直すか
3-1 一般的な情報だけでは、リードを増やしにくくなった
これまでのB2Bマーケティングでは、ホワイトペーパーや調査レポートを用意し、氏名やメールアドレスを登録した人に提供する方法が広く使われてきました。
資料をダウンロードした人にメールで継続的に情報を送り、関心が高まったと判断した段階で営業部門へ引き渡す。この仕組みは、現在も一定の役割を持っています。特に、価格が比較的低く、導入までの期間が短い製品やサービスでは有効です。2025年に発表された研究でも、見込み客への自動的な情報提供は、新規の問い合わせや検討期間の短い案件で成果が出やすいと報告されています。[7]
一方、高額な製品や、導入までに複数の部門が関わるサービスでは、ホワイトペーパーのダウンロードが商談につながるとは限りません。
生成AIを使えば、用語の意味、市場の動向、一般的な導入手順、製品を比較するときの観点などを短時間で把握できます。こうした情報をまとめただけの資料は、氏名やメールアドレスを登録してまで入手したいと思われにくくなっています。
それでもダウンロード数を維持しようとすれば、対象を広げたり、実際の内容以上に強い見出しを付けたりしがちです。その結果、集まるリードの多くが、具体的な導入予定のない情報収集層になります。
マーケティング部門の数字は増えても、営業部門が商談に進められる案件は増えません。見直すべきなのは、資料の本数やフォームの入力項目ではなく、その資料を求める行動が、どの程度具体的な検討を表しているのかです。
3-2 比較に必要な情報は、問い合わせ前から確認できるようにする
製品やサービスの導入を検討する企業が知りたいのは、「何ができるか」だけではありません。自社でも利用できるのか、導入にはどの程度の費用や準備が必要なのか、どのような問題が起こり得るのかまで確認しようとします。
その判断に必要となるのは、次のような情報です。
- 解決できる課題
- 対象となる業種や企業規模
- 導入に必要な予算と体制
- 利用開始までの期間
- 既存システムとの連携方法
- セキュリティや契約上の条件
- 導入が向いていない場合
- 導入時につまずきやすい点
ところが、価格や導入条件、制約については、営業との面談後に初めて示す企業も少なくありません。これでは、検討する側は自社に合うかを判断できません。
複数の製品を比較している段階では、必要な情報を確認しやすい企業ほど検討を進めやすくなります。反対に、基本的な条件が分からなければ、営業へ問い合わせる前に候補から外される可能性があります。
TrustRadiusの調査でも、重要な製品情報や導入事例をWebサイトで確認できないことは、検討する側にとって大きな不満になっています。[8]
もちろん、個別の見積もりや契約条件まで公開する必要はありません。ただし、少なくとも検討を続ける価値があるかを判断できる情報は、Webサイト上で確認できるようにすべきです。
競合企業に情報を知られることよりも、導入を検討している企業が判断できないことのほうが、機会の損失につながります。
3-3 問い合わせにつながるのは、個別に確かめる価値である
比較に必要な情報を公開すると、「何をきっかけに問い合わせてもらうのか」という問題が残ります。
問い合わせのきっかけになるのは、一般的な情報の続きではありません。自社の状況に当てはめて、導入できるか、成果が見込めるかを具体的に確かめる機会です。
たとえば、次のような支援が考えられます。
- 現在の業務や課題の診断
- 同業他社や市場平均との比較
- 費用対効果や投資回収期間の試算
- 製品を実際に試せる環境
- 既存システムとの連携確認
- 導入までの計画作成
- セキュリティや運用体制の確認
- 社内説明や稟議に使う資料の作成支援
これらは、Webサイトや生成AIだけでは完結しません。企業ごとの業務、システム、予算、体制を確認したうえで判断する必要があるためです。
Gartnerの調査でも、一般的な情報は自分たちで調べたいと考える人が多い一方、自社に導入できるかを判断する場面では、提供企業からの支援が求められています。[5]
つまり、問い合わせが生まれるのは、情報が不足しているからではありません。集めた情報を自社の条件に当てはめ、判断を前へ進めるためです。
これからのリード獲得では、資料の受け取りを入口にするだけでなく、診断、試用、試算、導入設計など、具体的な検討に進む入口を増やす必要があります。
3-4 問い合わせ件数より、商談につながる割合を高める
問い合わせ件数を増やすことだけを目標にすると、製品やサービスの対象を広く見せたくなります。
「業種を問わず利用できる」「企業規模に関係なく導入できる」「幅広い課題に対応できる」と説明すれば、関心を持つ企業は増えるかもしれません。
しかし、実際には導入条件に合わない問い合わせが増え、営業部門の対応時間を奪います。
対象となる業種や企業規模、必要な予算、導入体制、成果が出やすい条件を明確にすれば、問い合わせ件数は減る可能性があります。その代わり、営業部門が対応する価値のある案件の割合は高まります。
導入が向いていない条件も、できるだけ具体的に示すべきです。
たとえば、社内の担当者を決められない、必要なデータがそろっていない、既存の業務手順を変更できないといった条件では、期待した成果が出にくい場合があります。こうした条件を事前に伝えれば、導入を検討する企業も無駄な問い合わせを避けられます。
マーケティング部門が目指すべきなのは、できるだけ多くのリードを集めることではありません。
比較に必要な情報を公開し、自社に合う企業が検討を進めやすくする。そして、個別の確認が必要になった時点で、診断や試用、試算などの具体的な支援へつなげる。
この流れを整えることで、リードの件数ではなく、商談につながる割合を高められます。
第4章 企業が検討を進める6つの段階で、情報接点を組み直す
広告、Webサイト、動画、導入事例、ウェビナーは、それぞれ役割が異なります。
これらを別々の施策として運用すると、広告は資料請求、Webサイトは問い合わせ、ウェビナーは参加者数といったように、個別の数字だけを追いやすくなります。しかし、企業が製品やサービスを選ぶまでには、課題に気づき、解決方法を探し、候補を比較し、根拠を確かめるという流れがあります。
各施策は、この流れのどこを支えるのかを決めて使う必要があります。
4-1 まだ明確になっていない課題に気づいてもらう
企業が解決方法を探し始めるには、まず自社の問題を認識する必要があります。
業務上の不便があっても、それを投資すべき課題として捉えていなければ、検索もAIへの質問も始まりません。現状のままで困っていない企業に、製品の機能を紹介しても関心は生まれにくいでしょう。
この段階で必要なのは、製品の宣伝よりも、問題の存在や影響を分かりやすく示すことです。
- 業界で起きている変化
- 放置すると増える費用や作業
- 他社で起きている失敗
- 従来の方法では対応しにくくなった理由
- 経営や現場に与える影響
- 課題を見分けるためのチェック項目
広告、調査レポート、記事、業界メディアへの寄稿、展示会での講演などは、この段階に向いています。
ここでの目的は、すぐに資料請求を得ることではありません。「これは自社にも関係がある」「この分野に詳しい会社がある」と認識してもらうことです。
4-2 解決方法を探し始めたときに、自社を見つけてもらう
課題が明確になると、企業は解決方法を調べ始めます。
生成AIに相談する場合もあれば、検索エンジン、業界メディア、比較サイト、知人からの紹介を使う場合もあります。会社名を知られていなくても、条件に合う企業としてAIから紹介される可能性はあります。
ただし、自社が何を提供し、どのような企業に向いているのかが、公開情報から分からなければ候補には入りません。
必要なのは、会社名や製品名を繰り返すことではなく、次の内容を明確にすることです。
- どのような課題を解決するのか
- どの業種や企業規模を対象とするのか
- どのような場面で使われるのか
- 他の方法とは何が違うのか
- どのような条件では向いていないのか
課題別、業種別、用途別に情報を整理すると、AIにも人にも自社の位置づけが伝わりやすくなります。
GoogleとNational Research Groupの調査でも、企業はAIだけでなく、検索、公式サイト、動画、レビューなど、複数の情報源を行き来しながら候補を探しています。[3]
一つの媒体だけで見つけてもらおうとするのではなく、どこから調べ始めても自社へたどり着ける状態を作る必要があります。
4-3 公式サイトで、自社に合うか判断できるようにする
候補に入った後は、その製品やサービスが自社の条件に合うかを確認されます。
この段階で中心になるのが公式サイトです。AIや比較サイトで見た情報が正しいか、導入できる条件がそろっているかを確かめる場所だからです。
公式サイトには、少なくとも次の情報が必要です。
- 製品やサービスの対象範囲
- 主な機能と利用方法
- 価格の考え方
- 導入に必要な予算と体制
- 利用開始までの流れ
- 既存システムとの連携
- セキュリティに関する情報
- 契約やサポートの条件
- よくある質問
- 導入が向いていない場合
価格や導入条件を個別に決めるサービスであっても、費用が決まる要因や、おおよその規模感は示せます。
基本的な条件が分からなければ、企業は自社に合うか判断できません。問い合わせて確認する前に、情報を確認しやすい他社へ移る可能性があります。
Webサイトの役割は、できるだけ早く問い合わせフォームへ誘導することではありません。検討を続ける価値があるかを、企業自身が判断できるようにすることです。
4-4 自社の説明を、具体的な証拠で裏づける
公式サイトに「成果が出ます」「導入しやすいです」と書くだけでは、十分な根拠にはなりません。
企業が確認したいのは、実際にどのような条件で導入され、何が変わったのかです。
自社で用意できる証拠には、次のようなものがあります。
- 導入事例
- 導入前後の数値
- 実証実験の結果
- 製品デモ
- 利用状況のデータ
- 独自調査
- 導入時に起きた問題
- 成果が出にくい条件
導入事例では、成果だけでなく、選定理由、必要だった体制、導入時の苦労、当初の想定と違った点まで示す必要があります。結果だけを紹介しても、自社で再現できるか判断できないからです。
さらに、自社以外から確認できる情報も重要です。
- 利用企業のレビュー
- 顧客企業による導入発表
- 業界メディアの記事
- 調査会社や専門家による評価
- 認証や受賞
- 業界団体での実績
TrustRadiusの調査でも、製品を選ぶ際には、企業自身の説明だけでなく、利用経験、製品デモ、利用者の評価が重視されています。[8]
自社の主張と、顧客や第三者から確認できる情報が一致しているほど、説明への信頼は高まります。
4-5 文章だけでは分からないことを、動画や実演で見せる
製品の特徴や導入効果は、文章だけでも説明できます。しかし、実際の操作や現場での使われ方は、文章だけでは伝わりにくいものです。
動画や実演が向いているのは、次のような内容です。
- 製品の実際の画面
- 操作の流れ
- 設備や工程の動き
- 導入前後の業務の違い
- 設定や導入の手順
- 既存システムとの連携
- よく起きる問題への対応
- 利用企業の担当者による説明
動画はコンテンツの形式であり、YouTubeはその公開先の一つです。
YouTubeに掲載するだけでなく、製品ページや導入事例に埋め込む、営業資料から案内する、ウェビナーの録画を再編集するといった使い方もできます。
GoogleとNational Research Groupの調査では、YouTubeは製品の調査や比較だけでなく、導入後の使い方を学ぶためにも利用されています。[3]
再生回数だけでなく、動画を見た後に製品ページへ進んだか、問い合わせの内容が具体的になったか、初回商談で基本説明に使う時間が減ったかを見る必要があります。
動画の役割は、注目を集めることだけではありません。文章だけでは判断しにくい部分を、問い合わせ前に確認できるようにすることです。
4-6 質問、体験、試算を通じて、個別の判断を進める
公開情報を調べても、自社に導入できるか判断できないことは残ります。
この段階では、一方向の情報提供より、質問や体験を通じて個別の条件を確かめる機会が必要です。
ウェビナー
ウェビナーは、複数の企業に向けて詳しい説明を行い、その場で質問を受ける場合に向いています。
- 製品デモ
- 導入方法の解説
- 顧客企業との質疑応答
- 業種別の注意点
- 専門家への質問
録画を公開すれば、参加できなかった人の確認や、社内での共有にも使えます。
展示会や対面イベント
展示会や対面イベントは、実物の確認や、担当者との会話に向いています。
- 実機や製品の体験
- 技術担当者への質問
- 複数製品の比較
- 業界関係者からの紹介
- 企業としての対応力や信頼感の確認
ウェビナーと展示会は同じ役割ではありません。ウェビナーは詳しい説明と質問、展示会は体験と対面での確認に強みがあります。
試用、診断、個別相談
具体的な検討に入った企業には、さらに踏み込んだ支援が必要です。
- 製品の試用
- 現在の課題や業務の診断
- 費用対効果の試算
- 既存システムとの連携確認
- 導入計画の作成
- セキュリティや運用体制の確認
ここまで進めば、問い合わせは単なる情報収集ではありません。自社に導入できるかを確かめるための具体的な行動です。
広告、記事、公式サイト、導入事例、動画、ウェビナー、展示会は、別々に成果を競う施策ではありません。
課題に気づいてもらう。調べ始めたときに見つけてもらう。自社に合うか確認できるようにする。証拠を示す。実際の利用を見せる。そして、個別の判断を進める。
この流れに沿って各施策の役割を決めることで、認知を具体的な検討へつなげられます。
第5章 商談につながるリードをどう見極めるか
5-1 BANTは今も必要だが、それだけでは足りない
営業部門がリードの質を判断するとき、BANTは今も基本的な確認項目です。
- Budget:予算があるか、予算化の見込みがあるか
- Authority:誰が決定し、誰が承認するのか
- Need:解決すべき課題が明確か
- Timeline:いつまでに導入する必要があるか
SalesforceやHubSpotも、現在の実務資料でBANTを扱っています。一方で、関係者が多い案件では、BANTだけでは状況を捉えきれないとも説明しています。[9][10]
たとえば、予算と導入時期が確認できていても、利用部門と情報システム部門の意見が合っていなければ、案件は進みません。担当者が導入に前向きでも、経営層や調達部門に話が届いていなければ、商談としての確度は高いとはいえません。
反対に、予算がまだ確定していなくても、経営上の課題が明確で、複数の部門が解決策を探しているなら、営業が関わる価値はあります。営業との対話を通じて、必要な予算や導入時期が具体化することもあるからです。
BANTは不要になったのではありません。商談の成立条件を確認するために必要ですが、営業へ渡す前に四項目をすべてそろえるためのチェックリストではないと考えるべきです。
5-2 新しいリードと、鮮度の高いリードは違う
新しく資料をダウンロードした人が、今すぐ導入を検討しているとは限りません。単に情報を集めているだけかもしれません。
一方、数年前に問い合わせた企業でも、新しい事業が始まったり、システムの更新時期を迎えたりすれば、再び具体的な検討に入る可能性があります。
リードの鮮度は、データベースに登録された日ではなく、最近、検討が動いたと判断できる事実があるかで考えます。
次の四つを組み合わせて見ると、現在の検討状況を判断しやすくなります。
- どのような行動があったか
- 短期間に繰り返し行動しているか
- 同じ企業内で複数の人が動いているか
- 最後の行動からどれだけ時間がたっているか
メールを一度開いた、一般的な資料を一つダウンロードした、といった反応だけでは、営業が連絡する根拠としては弱いでしょう。
価格、比較、導入条件、セキュリティなどの情報を短期間に何度も確認している。同じ企業の複数部門からアクセスがある。試用や見積もりを依頼している。こうした動きが重なるほど、具体的な検討に進んでいる可能性は高まります。[11]
5-3 BANT情報にも確認日と根拠が必要になる
BANTは、一度確認すれば、その後も有効とは限りません。
半年前には予算があっても、経営方針の変更で凍結されることがあります。以前の担当者が異動し、決定の手順が変わっているかもしれません。導入予定が「今年度中」だった案件も、優先順位の変更によって翌年度へ延びることがあります。
そのため、BANTには回答内容だけでなく、次の情報を残す必要があります。
- いつ確認したのか
- 誰から聞いたのか
- どの発言や資料を根拠にしているのか
- 確認済みなのか、営業側の推測なのか
- その後に変更がなかったか
たとえば、「予算あり」とだけ記録するのではなく、「4月の面談で事業部長が、次年度予算として申請予定と説明」と残します。
「決裁者は担当役員」と記録する場合も、担当者から聞いただけなのか、役員本人と話したのかでは、情報の確かさが異なります。
過去の商談情報を利用すること自体に問題はありません。問題なのは、いつ確認したか分からない情報を、現在も有効な事実として扱うことです。
5-4 一つの反応ではなく、複数の動きを組み合わせる
営業がすぐに対応すべき行動は比較的明確です。
製品デモ、試用、見積もり、診断、個別相談などを企業側から依頼された場合は、具体的な検討が始まっている可能性が高く、早い対応が必要です。
一方、Webサイトの閲覧や資料のダウンロードは、それだけで導入予定を示すものではありません。次のような情報と組み合わせて判断します。
Webサイトなどで確認できる動き
- 価格や比較ページを確認している
- 導入条件やセキュリティ情報を調べている
- 同じ企業から複数日にわたって訪問がある
- 同じ企業の複数の人が異なる情報を確認している
- 過去に問い合わせた企業が再び製品情報を調べている
企業内で起きている変化
- 担当役員や責任者が交代した
- 新規事業や新拠点が発表された
- 関連職種の採用が増えた
- システム更新や設備投資が計画されている
- 組織再編や法改正への対応が必要になった
企業内の変化だけで、直ちに営業へ連絡すべきとは限りません。役員交代や組織再編によって、投資が止まる場合もあるからです。
Webサイト上の動きと企業内の変化を照らし合わせ、以前とは異なる状況が生まれているかを確認することが重要です。
5-5 営業へ渡すのは、リード情報だけではない
マーケティング部門から営業部門へ、氏名、会社名、役職、ダウンロードした資料、リードスコアだけを渡しても、なぜ今連絡すべきなのかは分かりません。
営業部門が必要としているのは、その企業の状況を短時間で把握できる情報です。
少なくとも、次の内容をまとめて渡します。
- 自社の対象企業に合うと判断した理由
- 最近確認された行動や社内の変化
- 前回の問い合わせや商談から変わった点
- BANTのうち確認できていること
- BANT情報を確認した日と根拠
- 行動から推測していること
- まだ確認できていないこと
- 同じ企業内で関わっている人や部門
- 営業が最初に確認すべきこと
特に重要なのは、確認できた事実と推測を分けることです。
「価格ページを見た」は確認できた事実です。しかし、「予算を確保している」は推測にすぎません。
「同じ企業の情報システム部門と利用部門から訪問があった」は事実です。しかし、「社内で正式なプロジェクトが始まった」とまでは断定できません。
営業へ渡す段階でこの違いが明確になっていれば、営業担当者は同じ説明を繰り返すのではなく、未確認の点を確かめることから始められます。
2025年のリードデータ品質調査では、約4分の3の回答者が、保有するリード情報の少なくとも1割に誤りや古さなどの問題があると答えています。6割を超える回答者が、不正確なデータによって営業への引き渡しや営業活動が妨げられていると回答しました。[12] また、Forresterが紹介するPalo Alto Networksの事例では、個人のリードを文脈なしで渡す運用から、同じ企業内の関係者と行動をまとめて渡す運用へ変更した結果、商談の進行率や受注率が改善しています。[13]
5-6 リード数ではなく、営業への引き渡しの質を測る
MQLの件数だけを増やそうとすると、同じハウスリストから反応を繰り返し得る運用になりがちです。
マーケティング上は新しいMQLとして数えられても、営業部門では「以前も対応した」「状況が変わっていない」と判断されることがあります。
そこで、次のような指標を加えます。
- 営業部門が対応すべきと判断した割合
- 営業部門が差し戻した理由
- 最近の動きを確認してから営業が連絡するまでの時間
- 営業へ渡した後に商談へ進んだ割合
- 初回商談から次の商談へ進んだ割合
- 過去のリードから新しい商談が生まれた割合
- 同じ企業内で複数の関係者が確認できた割合
- BANT情報の確認日と根拠が記録されている割合
- 状況の変化がないまま、同じ人を再び営業へ渡した割合
営業部門からの差し戻し理由も、個別の不満として処理せず、マーケティング部門へ戻す必要があります。
「対象企業ではなかった」「情報収集だけだった」「時期が早かった」「以前から状況が変わっていなかった」といった理由を集計すれば、営業へ渡す基準を改善できます。
マーケティング部門の役割は、できるだけ多くのMQLを作ることではありません。
BANTを手がかりに商談の成立条件を整理し、最近の動きから優先度を判断する。そして、営業がなぜ今対応すべきなのかを説明できる状態で引き渡す。
この仕組みを整えることで、ハウスリストは同じ相手へ繰り返し連絡するための名簿ではなく、企業の状況が変わったときに、新しい商談機会を見つけるための基盤になります。
まとめ 90日で何から見直すか
AIによって、企業の情報収集や製品比較は大きく変わりました。問い合わせ前にかなりの検討が進む一方で、マーケティング部門から見える行動は減っています。
そのため、資料請求やMQLの件数だけを追っていても、実際の需要を捉えにくくなりました。必要なのは、認知を広げ、自社を見つけてもらい、比較に必要な情報を公開し、具体的な検討が始まった企業を適切な時期に営業へつなぐ仕組みです。
すべてを一度に変える必要はありません。最初の90日間は、次の順番で進めるとよいでしょう。
1〜30日目 現状を確かめる
まず、現在の施策がどのようなリードを生んでいるかを確認します。
- 同じ人が何度もMQLになっていないか
- 営業部門がリードを差し戻す主な理由は何か
- 問い合わせ前に、どのページや動画が見られているか
- 価格、導入条件、制約など、確認しにくい情報はないか
- 商談になった企業は、どこで自社を知ったのか
- BANT情報はいつ確認され、現在も有効なのか
件数だけでなく、商談化率、営業部門の受け入れ率、差し戻し理由まで確認します。
31〜60日目 認知と判断材料を整える
次に、企業が自社を見つけ、比較し、判断するために必要な情報を整えます。
- 自社が解決できる課題を明確にする
- 対象となる業種や企業規模を示す
- 価格の考え方や導入条件を公開する
- 導入が向いていない場合も説明する
- 導入事例に、成果だけでなく条件や苦労も加える
- 操作や導入の実際が分かる動画を用意する
- 診断、試用、試算など、具体的な検討の入口を作る
重要なのは、情報を増やすことではありません。企業が「自社に合うか」「次の検討へ進むべきか」を判断できるようにすることです。
61〜90日目 営業への引き渡しを見直す
最後に、マーケティング部門から営業部門へ渡す情報と条件を見直します。
氏名、会社名、役職、資料名、リードスコアだけでは不十分です。
- なぜ今、営業が対応すべきなのか
- BANTのどこまで確認できているのか
- その情報はいつ、何を根拠に確認したのか
- 最近どのような行動や変化があったのか
- 何が事実で、何が推測なのか
- 営業が最初に何を確認すべきなのか
こうした情報を添えて引き渡します。
同時に、営業部門からは、受け入れ可否、差し戻し理由、商談で判明した事実をマーケティング部門へ戻します。実際の結果をもとに基準を見直すことで、営業へ渡すリードの質は徐々に高まります。
AI時代のB2Bマーケティングで目指すべきなのは、問い合わせを大量に増やすことではありません。
自社に合う企業から認知され、必要なときに見つけてもらい、十分な情報を得たうえで相談してもらう。そして、営業が動くべき理由を明確にして引き渡す。
この一連の仕組みを作ることが、商談につながるマーケティングへの第一歩です。
出典
- Forrester, “B2B Buyers Make Zero-Click Buying Number One”, 2026年1月22日。
- 6sense, “The B2B Buyer Experience Report for 2025”, 2025年。約4,000人を対象とした調査。ベンダーによる調査である点には注意が必要です。
- Google / National Research Group, “Understanding the Empowered Buyer: A Playbook for Earning Trust in Today’s B2B Buyer Journey”, 2025年10月。
- G2, “The Answer Economy: How AI Search Is Rewiring B2B Software Buying”, 2026年4月15日。B2Bソフトウェアを対象としたベンダー調査です。
- Gartner, “Gartner Survey Finds 69% of B2B Buyers Turn to Sales Reps to Validate AI-Generated Insights”, 2026年5月20日。
- Gartner, “The B2B Buying Journey: Key Stages and How to Optimize Them”。
- Johannes Habel, Nathaniel N. Hartmann, Phillip Wiseman, Michael J. Ahearne, Shashank Vaid, “Sales Pipeline Technology: Automated Lead Nurturing”, Journal of Marketing, 2025年。
- TrustRadius, “Bridging the Trust Gap: B2B Tech Buying in the Age of AI”, 2025年4月7日。
- Salesforce Trailhead, 「リード評価について知る」。BANTの基本的な使い方と限界を解説。
- HubSpot, 「営業見極めを正しく行うには|MEDDIC、BANTの活用」。
- Leadfeeder, “What Is the Intent Score in Leadfeeder?”, 2026年5月20日。最近の行動、訪問の継続、同じ企業内の訪問者数を使った評価方法を説明。
- Integrate / Demand Metric, “State of Marketing Data 2025”, 2025年7月15日。
- Forrester, “How Palo Alto Networks Drives Revenue With Buying Groups”。個人単位のリード引き渡しから、同じ企業内の関係者をまとめた運用へ移行した事例。
