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今回はMetaの保守化についてです。アメリカは二大政党制で、民主党がリベラル、共和党が保守という位置づけです。リベラルは民主主義をより重んじ、保守は自由主義をより重んじます。民主主義を重んじるリベラルは不均衡を是正するためや機会平等のための規制を重視します。一方で自由主義を重んじる保守は市場の原理にゆだねることを重視するため、規制を緩和しようとします。

- Metaの変化
- Metaの目標はトランプ政権との関係強化
- TikTok排除を狙うMetaの戦略
- 政治レベルでXのモデルを参考にするMeta
- コミュニティーノートの導入とMetaの方針転換
- 外部の反応
- トランプとバイデンの対照的な反応
- まとめ:今後の行方
Metaの変化
2025年1月、Metaはコンテンツモデレーション方針を大幅に変更し、ファクトチェックプログラムを廃止するなどの施策を発表しました。この動きには、トランプ政権との政治的関係構築や、ソーシャルメディア市場におけるTikTokとの競争が影響していると考えられます。
Metaはこの変更により、政治的な支持を得るとともに、競争環境での優位性を確保することを目指しています。しかし、この方針転換は、言論の自由がポピュリズムや市場原理に委ねられる危険性をも内包しています。
Metaの目標はトランプ政権との関係強化
MetaのCEOであるマーク・ザッカーバーグは、これまでリベラル寄りの立場が原因で共和党支持者やトランプ政権から批判を受けてきました。しかし、新政権との関係改善を目指し、これまでの方針を大きく転換する動きを見せています。
Metaはトランプの就任基金に100万ドルを寄付しました。2024年11月、ザッカーバーグ氏はトランプ所有のリゾート「マール・ア・ラーゴ」を訪れ、夕食を共にするなど直接対話を重ねました。Metaは最近、トランプと親密な関係にあるUFCのダナ・ホワイトを取締役に迎え入れ、共和党系のジョエル・カプランをグローバル担当責任者に昇進させるなど、新政権との関係強化を図る動きを見せています。
今回さらにコンテンツモデレーションの緩和を発表することで、政権の求める「表現の自由の拡大」に歩調を合わせました。これらの動きは、トランプ政権の支持を得るための戦略的なアプローチとみられています。
TikTok排除を狙うMetaの戦略
MetaにとってTikTokは最大の競争相手であり、その存在が若年層のユーザー層を奪う要因となっています。特に、短尺動画を中心としたTikTokの人気はMetaの広告収益に直接的な影響を与えています。
トランプ政権は過去にTikTokを国家安全保障上の脅威と見なし、禁止措置を検討していました。しかし現在では国内データセンターの設置や雇用創出を条件に、TikTokの存続を支持する姿勢を示しています。これは、TikTokを通じてMetaの影響力を削ぐ意図があるとされています。そのため、MetaとしてはTikTok排除のためにはトランプ政権との良好な関係構築が欠かせない要素となっています。
政治レベルでXのモデルを参考にするMeta
トランプ政権への接近において、MetaはXのイーロン・マスクの戦略を参考にしているようです。マスクはトランプ政権と密接な関係を築き、巨額の献金を通じて影響力を拡大しました。2024年の選挙では、マスクがトランプ支持のスーパーPACに7500万ドルを寄付したことが報じられ、彼の影響力は選挙戦全体で顕著となりました。
さらに、マスクはトランプ政権内で「政府効率化局(DOGE)」のトップに任命され、政策決定に直接関与する立場を得ています。これにより、規制緩和や政府支援を通じた事業拡大を実現しました。
ザッカーバーグは、こうしたマスクの成功をモデルにしつつ、献金やトランプとの対話を通じてMetaの影響力を高める道を模索していると考えられます。
コミュニティーノートの導入とMetaの方針転換
Metaの最近の一連の施策はこの流れをくむものです。Metaは独自のファクトチェックプログラムを廃止し、代わりにX(旧Twitter)が先行して導入した「コミュニティーノート」と同様の仕組みを採用しました。このシステムは、投稿内容の真偽判断をユーザーコミュニティに委ねるものです。
しかし、コミュニティーノートは既にXにおいて、ポピュリズムや偏見が助長されるリスクを露呈しています。虚偽情報や偏見に基づく投稿が増加し、公共の利益が損なわれる可能性が指摘されています。具体的には、以下の問題が指摘されています:
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偏見や集団心理による影響:大多数のユーザーがある一つの見解を支持する場合、その見解が誤っていてもコミュニティーノート上で正当化される可能性があります。これにより、少数派の意見や事実が無視される危険性があります。
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専門性の欠如:投稿の真偽を判断するユーザーの多くは、専門的な知識を持たない一般人であるため、科学的な事実や複雑な問題について誤った判断が下されることがあります。
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悪意ある操作:組織的に操作を試みるグループが、特定の議題に関して虚偽情報を広めたり、ノートを不正に操作する可能性があります。
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即時性の欠如:虚偽情報が広がるスピードに対して、コミュニティーノートの対応が追いつかない場合が多く、事後的な修正では被害を防ぎきれないことがあります。
それにもかかわらず、Metaがこの仕組みを導入した背景には、トランプ政権の「表現の自由」への支持を得る狙いがあると考えられます。
外部の反応
この決定に対し、外部からは多くの批判が上がっています。デジタルヘイト対策センター(CCDH)のイムラン・アーメドは「Metaは本質的に、誤情報の責任をユーザーに押し付ける形になっている」と厳しく批判しています。
また、国際ファクトチェックネットワーク(IFCN)のアンジー・ドロブニック・ホランは「虚偽情報の抑制が難しくなり、信頼できる情報を求めるユーザーが不利益を被るだろう」と懸念を示しました。
さらに、環境保護団体の「地球の友」のマイケル・クーは、気候変動に関する虚偽情報が再生可能エネルギープロジェクトに与える悪影響を指摘し、「Metaはアルゴリズムがもたらす責任を軽視している」と述べています。
トランプとバイデンの対照的な反応
Metaのファクトチェック廃止について、トランプ次期大統領とバイデン大統領は対照的な反応を示しました。
バイデンはこの決定に対して強い懸念を表明しました。「数百万人が目にする情報が真実でない可能性があることは、民主主義にとって深刻な脅威だ」と述べ、虚偽情報がもたらすリスクについて警鐘を鳴らしました。また、バイデンは、Metaのこの動きが「短期的な利益のために公共の利益を犠牲にしている」と批判しています。
まとめ:今後の行方

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