【2025年度版】カタパルトスープレックスの記事の書き方:AI時代の記事作成術

カタパルトスープレックスでは生成AIをフル活用して記事を作っています(この記事では生成AIは使っていません)。しかし、生成AIは単なる道具ですので、記事のすべてを生成AIで作ることはできません。人間は「編集長」としてコンテンツの方向付け(ディレクション)や情報の選別(キュレーション)をしなければいけません。

カタパルトスープレックスで使っている生成AIはChatGPT、ClaudeとPerplexityの三つです。それぞれ得意分野があるので、役割が決まっています。これらを組み合わせて使っています。単独で使うことはあまりないです。今回はカタパルトスープレックスで具体的にどのようなツールをどのような場面で使っているのかを解説します。なお、この記事の内容は2025年1月時点のものとなります。

Update: Gammaでこの記事をスライドにしました(リンク

ChatGPTの得意分野と役割

ChatGPTの役割は「ライター」で、ドラフトを書き上げることです。「編集長」である人間はあらかじめ目的に応じて指示をまとめてGPTsで作っておきます。そうすれば毎回のプロンプトは最小限に済むので非常に効率的です。

ChatGPTにはWebのブラウジング機能があるため、Webで公開されている情報をもとにある程度の分量のドラフトを作ってくれます。おおよその目安は1200文字程度です。これ以上の文字数はなかなかできませんし、できても品質面でかなり問題が生じます。

品質的には「新人ライター」程度で「ベテランライター」には遠く及びません。ドラフトは書けますが、そのまま外に出せる記事にはなりません。曖昧な記述が多く、ハルシネーションが疑われる部分もかなり多いです。

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Perplexityの得意分野と役割

ChatGPTが「ライター」だとしたらPerplexityは「校正」です。ChatGPTはハルシネーションがひどいです(現時点で最新のChatGPT 4oであっても)。最初のドラフトはとても使い物になりません。Perplexityは引用元をきちんと表示してくれるので、ChatGPTと比べてハルシネーションはかなり少ないです。しかし、Perplexityは長文を生成するのが得意ではありません。そこで「ライター」であるChatGPTが生成した文章の一部を確認するためにPerplexityを使います。

ChatGPTはあまり具体的な表現が得意ではないです。自信がない部分は抽象的な表現で逃げる場合が多いです。あまり抽象的な表現すぎると、読み手にとって意味がある情報になりません。それをPerplexityが埋めてくれます。Perplexityが校正して、具体的な例が増えると文章量も増えてきます。すべての段落をチェックすれば、だいたい3000文字程度に増えます。

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生成AIは書評が苦手
カタパルトスープレックスでは書評を書くときに調査目的以外で生成AIは使っていません。そもそも書籍の中身のような著作権で保護されている情報を生成AIはもっていません。Webで公開されている内容だと概要レベルのことしか生成できません。そこからどのような洞察ができるのか、著者は何が言いたいのか、そこまで深堀はできません。人間がそこまで細かく書かなければいけないのであれば、記事を人間が書いたほうが早い。

Claudeの得意分野と役割

各段落を最適化すると、全体最適がしたくなります。そこで登場するのが頼れる「副編集長」としてのClaudeです。Claudeはブラウジング機能がないので最初のドラフトを作るのは不向きです。しかし、文章の取り扱いは得意です。ある程度の記事が出来上がっていれば、それを読みやすいように再構成してくれます。ChatGPTに「副編集長」の仕事は怖くて任せられませんが、Claudeであれば安心して任せることができます。

 

なぜClaudeは長文に強いのか?
ClaudeはChatGPTとくらべてコンテキストウィンドウが大きいことが知られています。Claudeが200Kで、ChatGPTが128Kです。この数字だけで長文が強いかどうか決められるものではありませんが、一回に読み込める量はClaudeのほうが多いといえそうです。手元にある材料がより多いので、長文であればより精度の高い結果を返せるということなのかと思います。

 

ちなみに、カタパルトスープレックスニュースレターの記事はほとんど「ベテランライター」としてClaudeに書いてもらっています。ソースが明確にあることが前提であれば、Claudeはかなりの精度で概要を作ってくれます。ChatGPTでのGPTsにあたるはClaudeではProjectsになります。ニュースレター用のClaude Projectを作ってあります。

Claudeはどのような章だてにしたら読みやすくなるのかを提案してくれます。また、どのような追加情報があればさらに分かりやすくなるのかも提案してくれます。5000文字の情報をすべて再構築するのはさすがにできませんが、アウトラインを作ってくれれば人間が直すことはたやすくなります。

また、Claudeは形態素解析をすることができるので(ChatGPTもできますが)、人間だけでなく検索エンジンが読みやすいように編集してくれたりもします。

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人間の得意分野と役割

キュレーション

人間の役割のひとつは情報の選別(キュレーション)です。例えば映画レビューであれば、どの映画をどんな角度で記事にするか。それは人間が決めなければいけません。さすがに観てない映画のレビューは書けませんので、自分で映画も観なければいけません(AIは著作権で保護された情報は持っていません)。これは本も同様です。AIは(現時点では)映画を観ることはできませんし、本も読めません。

ディレクション

コンテンツの方向付け(ディレクション)も人間の仕事です。編集長である人間は評価軸を明確にしなければいけません。カタパルトスープレックスであれば、映画を①テーマ、②ストーリー、③キャラクター造形と、プラスアルファとして④映画技法で評価するという明確な方針があります。生成AIにもそのような章だてで記事を書くように指示しています。また出来上がった記事にネタバレが含まれていないかチェックをするのも人間です。

オピニオン

自分はどう感じたのかについても下書きレベルで書いて生成AIに情報として与えなければいけません。これは「壁打ち」の時も同様です。AIに意思も感情もありません。「評論」や「レビュー」なのであれば、人間の意思が入らないといけません。

生成AIは評論であれば基本的になんでもポジティブに書く傾向があります。そのため人間の「編集長」がどのようなトーンでどのような評価を書いてほしいのかも指示しなければいけません。酷評したいのであれば、その部分は人間が書く必要があります。

生成AIの料金は人件費がベースに
カタパルトスープレックスニュースレターでも紹介しましたが、生成AIの利用料はAIが代替する人の労働力、つまり人件費がベースになる傾向にあります。今回の場合であれば「ライター」や「校正」は人を雇わずに生成AIでもできてしまうという考え方です。「編集長」のように人じゃなければできない部分はありますが、得意分野であれば生成AIにコストをかけてでも任せたほうがいい場合は増えてきます。

まとめ

これが2025年1月時点でのカタパルトスープレックスでの記事の書き方です。「だいぶAIに手伝ってもらっているな!」と感じる方もいるでしょうし、「思ったより手がかかるんだな!」と思っていただける方もいるでしょう。実際に生成AIを使っても、まともな記事にしようと思ったら、それなりに時間はかかりますし、ノウハウも必要です。

オピニオン:2025年版AI最新事情、AGIは本当に来るのか?という記事を書きましたが。自分の感覚的に言えば、AGIはまだまだ遠い将来という感覚です。「AIは道具としては便利だけど、すべてを人間にとって代わることは当分ないな」です。

Googleの検索が出てきたときに、検索力で仕事の効率がだいぶ変わったように、これからはAIの活用力で仕事の効率はだいぶ変わると思います。生成AIは得意分野がそれぞれ違うので、その特性に合わせた使い方をするといいですよ。

 


 

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